活動報告:20年で計764館が閉館!全国の博物館の増加・減少件数をまとめました
2026/5/19 17:28

先日、偶然ある博物館の図書コーナーを眺めていたら『博物館研究』の最新号(4月号)の特集が「令和6年度博物館園数関連統計」だと知りました。用事まで少し時間があったのでパラパラ眺めてみると、なんと「閉館」の件数の情報がありました…!
サイレント閉館調査プロジェクトの中でどれだけ探しても「閉館」の統計が見つからなかった中、ひょんなことから調査を見つける事ができました!
ただ、ここに載っている「閉館」の情報は数値だけであり、先の調査の中でも「なにをもって閉館とすべきか?」という課題がある中で、日本博物館協会がどのような基準で「閉館」をカウントしているのか、までは調査することができませんでした。
また、件数だけなので実際に「どこ」が閉館し、そこにあったコレクションや取り組みは「どこへ」行ったのかは不明でした。
(もしかしたら調査をした日本博物館協会の中には情報があるかもしれません。ここは今後の調査の中でお問い合わせなどをしてみようと思います。)
上記のような疑問はあるものの、少なくとも平成17年(2005年)以降のデータを近くの図書館で見ることができたので、今回表にまとめてみました。
閉館件数のグラフ

① 20年間で累計764件、年平均38.2件が閉館
全国の博物館は静かに、しかし確実に失われ続けています。年平均にすると、ほぼ10日に1件のペースで博物館が消えている計算になります。
② 2009年の62件をピークに一旦落ち着くも、2016年以降は再び増加基調
5年移動平均で見ると、2013年頃に底(約32件)を打った後、緩やかに上昇を続けています。特に2021年には56件と再度のピークを記録している。
③ 直近2年(2023・2024年度)は44件・41件と平均超えが連続
新規開館が平均を大きく下回る局面(37件・40件)にあるなかで、閉館は平均超えで推移しており、「新規が減り、閉館が増える」潮目の変化が感じられる。
増加件数のグラフ

① 20年間で累計1,296件、年平均64.8件が開館
閉館の年平均38.2件を大きく上回るペースで新しい博物館が生まれており、数字上は博物館数全体として増加傾向にある。
② 2018–2021年が突出した開館期、特に2020年の175件は20年間で最多
2014–2017年は年27–51件と低調でしたが、2018年94件・2019年113件・2020年175件・2021年72件と急増しました。
③ 直近3年(2022–2024年度)は42件・37件・40件と平均を大きく下回る
5年移動平均で見ても明確な下降トレンドに転じています。閉館が平均超えで推移する一方で新規開館が鈍化しており、博物館の総数が増え続けてきた20年来の構造が、いま転換点を迎えつつある可能性があります。
増減のまとめグラフ

グラフの元データはこちら
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1BuVUsLeTEqOvWMwiCc9nNEOmIVRE342hVvGV3nVwkeU/edit?usp=sharing
ソースはこちら
このグラフは日本博物館協会が発行している冊子『博物館研究』の「博物館園数関連統計」及び「博物館館園数関連統計」に載っている「増加」と「減少」の件数をまとめたものです。
https://www.j-muse.or.jp/books/
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