達成の御礼
2026/6/28 21:12
こんばんは、サイレント閉館調査プロジェクト(一社路上博物館)の担当理事の齋藤です。
先日、ついに本プロジェクトにご寄付いただいた金額の合計が300万円(100%)を達成いたしました。
ご寄付いただいた皆様に深く御礼申し上げます。
本プロジェクトは2本立てとなっています。
1つは神奈川県逗子市にある科学館「理科ハウス」が「楽しい閉館」を迎えるための取り組みです。同時にこれは、博物館業界の中でもほとんどない「どうやって閉館すればいいのか?」という問いに対する知見を蓄積し広めることを目指しています。
2つ目は、全国の閉館状況の調査です。こちらは先行研究がほぼ無い(少なくとも国内の各種論文等を探したり、有識者に聞いて回っても発見できず)中での取り組みとなります。上の「どうやって閉館すればいいのか?」と同様に、手探りで行う活動となります。
本プロジェクトの取り組みがどちらも手探りである理由は、現状の日本でこの問題が今の時点までほとんど着目されてこなかったことにあります。本プロジェクトの末尾にも書かせていただきましたが、私は一個人として、そのような状況を未だに信じられずにいます。
だからといって、この問題を放置するわけにもいきません。
先の2024年に第1回のサイレント閉館調査プロジェクトのクラウドファンディングを実施した際に、このような
「誰にも知られずにひっそりと博物館が閉じゆく状況」
を指す言葉として
「サイレント閉館」
という言葉を作りました。
そこから、今回のクラウドファンディングまでの約1年の活動を経て、当時思っていた以上に「サイレント閉館」という問題は根深いものであると感じています。今回のクラウドファンディングは、300万円達成という確かな一歩となりました。ご支援いただいた皆様の存在によって前進できる、この一歩の重みを大切に受け止めています。
寄付キャンペーンの終了まで残り2日ほどになりました。残りの期間も引き続き寄付は募集させていただきます。
今回の目標金額を超えた分の寄付金は、本プロジェクトの推進のために大切に使わせていただきます。
例えば、今後やりたい/やるべきことを軽く考えただけでも以下のようなアイディアがあります。
・理科ハウスの楽しい閉館に向けた取り組みの記録の充実
・全国調査のためのチームの充実
・業界内外を巻き込んだ形での「サイレント閉館」について考える場作り
・海外を中心とした先行事例の調査と分析
・既存の統計データの整理と分析(『博物館研究』にある全国統計の分析など)
・閉館の現場を実際に訪れる現地調査の実施
・サイレント閉館の問題の認知拡大に向けたフォーラムや出版プロジェクトの立ち上げ
・全国的な閉館博物館のリスト化と詳細の分析
・「責任ある閉館」の実現に向けた博物館支援の充実
・民間だけではなく、国や行政を巻き込んだ形での閉館問題への取り組み
・現場向け閉館マニュアルの作成と普及
・閉館によって発生する「個人的な苦痛」へのケアの取り組み
・閉館後のコレクションの行方を探せるプラットフォームの運営
サイレント閉館調査プロジェクトは、一つの組織を中心とした小さな動きでしかありません。この問題に取り組む上では、私たちだけの力では到底足りないと思っています。
また、この問題は博物館業界の内側だけでは解決できない問題でもあります。長年にわたって着目されてこなかったがゆえに、業界内での問題意識の共有する場も十分でない状況があるからです。
必要なことは、業界の内側と外側を隔てる垣根を越える橋をかけ、日本という国に博物館が存在する意味を広く共有することです。
そのためにも、様々な立場や考えの人が「サイレント閉館」という問題に関心を持って取り組む(SNSでシェアするだけでも、研究することも、現場に関わることも、政策を作り推進することも)ことが大切です。
今回のプロジェクトの「達成」が、こうした問題に関心を持つ人を増やすきっかけになれば、と思います。そして、そうした人々が各々動き出すことで、日本の未来が明るくなることを願っています。
改めまして、この度はご支援いただきありがとうございます。残り2日とちょっとのキャンペーン期間も、「こんなことしているの知らなかった!」という人が一人でも減りますように。
また、キャンペーン期間が終わってからが私たちの本番でもあります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
一般社団法人路上博物館
サイレント閉館調査プロジェクト
担当理事 齋藤和輝(2026年6月28日)








