
事業の目的



学校に行けない子どもたちが、自分らしく安心して過ごせる「もうひとつの居場所」をつくること。それが、アスノルームの目的です。
いま、制度の枠からこぼれ落ち、家庭の中に閉じこもったまま孤立している子どもたちがいます。
私たちは、そうした子どもたちに向けて、少人数での学びや音楽活動、心を開ける関係性を届けています。
通える日もあれば、来られない日もある。
でも、「ここがあってよかった」と思える場所があることで、子どもたちは少しずつ前を向きはじめます。
いただいたご寄付は、教材や楽器、外出活動など、子どもたちの小さな一歩を支えるために大切に活用します。
これまでの活動



【2025年4月】新たな出会いとスタートの月
新年度の始まりとともに、多くのご家庭と出会い、子どもたちの第一歩を応援しました。
- 見学・体験サポート
- 7組のご家庭が来所。3名の子どもが無料体験を利用し、2名(小6・中3)が正式入会。
- 音楽を通じた関わり
- ギターレッスンを2回実施。小学生3名、中学生3名が参加。
- 音楽が心を開くきっかけとなり、対話や表現の幅が広がりました。
- 保護者向け座談会「アスノカタリバ」特別編
- ゲスト:山本了輔氏(当法人理事/志塾フリースクール立ち上げ者)
- 内容:講演【進学?就職?通信制高校のその後ってどうなってるの?】+個別相談会
- 参加保護者5名より「実践的で背中を押された」との声。
【2025年5月】深いつながりと新しい挑戦
少人数ながらも、子どもたち一人ひとりとの関係が深まり、挑戦の芽も育ちました。
- 見学・体験サポート
- 1組のご家庭が来所、2名の子どもが無料体験に参加。
- 音楽による継続的な関わり
- ギターレッスンを1回実施。参加者は小学生1名、中学生1名(4月から継続)。
- 継続を通して、子ども自身の「表現したい」が少しずつ形になり始めています。
- eスポーツ体験イベントを開催
- 参加:小学生2名/会場:アセントゲーミング浜松
- 講師:XhanZ氏(元PUBGプロゲーマー)
- 本格的な環境での体験が、子どもたちの「好き」を現実の世界と結びつける貴重な機会に。
- 在籍生の様子
- 5月の在籍生:2名(小6・中3)
- 中3生は1日も休まず登校。自分なりのルーティンを大切にしながら、安定した毎日を過ごしています。
【2025年6月】少人数だからこその丁寧な関わりと広がる体験
6月からは中学2年生1名が新たに加わり、在籍生は小6・中2・中3の3名に。
丁寧な日常の関わりをベースにしながら、社会の中での体験を広げていく「外出支援」もスタートしました。
- 音楽レッスン
- 新たにドラムレッスンを導入。小学生3名・中学生1名が参加。
- 「初めてでも楽しめた!」「作曲に生かしたい」など、子どもたちの挑戦と表現が広がる場となっています。
- eスポーツ体験イベント
- 継続参加の2名に加え、新たに小学生1名が参加。
- 対戦ゲームを通して「ありがとう」「ナイス!」などの声が飛び交い、協力や承認のやりとりが自然に生まれました。
- 保護者からも「前向きな言動につながった」との声あり。
- 保護者向け座談会「アスノカタリバ」特別編
- ゲスト:XhanZ氏(元PUBGプロゲーマー)
- 内容:講演【不登校×ゲームの毎日から好きを生かす未来へ】+個別相談会
- 参加保護者1名より「プロになるために必要なことを具体的に教えていただけて良かった」との感想をいただきました。
「来たい」と思える居場所であることを大切にしながら、子どもたち一人ひとりと丁寧に関係を紡いでいきます。
これまでの事業成果



子どもたちにとって「通える場所」になった
新たに3名の子ども(小6・中2・中3)が正式に入会し、継続的に通う意思をもって通所を開始。
→ なかでも中3の生徒は、2ヶ月以上一度も休まずに登校。
「外に出られなかった子が、自分の意志で通い続ける」大きな一歩となった。
支援の質と信頼を高める連携体制の確立
無料体験利用時から、支援報告書を丁寧に作成し、在籍校と連携を継続。
→ 内容の透明性が信頼につながり、学校側からも「継続利用の意義」が認められた。
結果として、子どもの居場所が「制度と制度のはざまをつなぐ」役割を果たすことに成功。
不安を軽減し「通えるかもしれない」を引き出す体験設計
2週間の無料体験制度を通じ、子ども・保護者ともに「通えるかもしれない」という見通しを持てた。
→ 2025年6月までに、のべ5名が体験を利用。関係構築と環境適応の第一歩として機能している。
興味を起点とした「やってみたい」の連鎖
音楽レッスンに小中学生が参加し、音楽を通じた表現や交流が生まれた。
→ 継続参加する子も現れ、「やってみたい」「また来たい」という前向きな声につながった。
また、eスポーツ体験イベントを地元施設で毎月開催。元プロゲーマーXhanZ氏を講師に迎えたイベントには、6月までに小学生3名が参加。
→ 「好きなことが本気でできる場所」として、自己肯定感の芽を育てる機会に。
家庭への寄り添いと安心感の提供
保護者向け講演・個別相談会を実施し、「具体的で役立つ」「気持ちが軽くなった」と好評。
→ 毎月の座談会「アスノカタリバ(7月以降は「アスノカフェ」に変更)」では、保護者同士のつながりも生まれつつある。
家庭と連携しながら、子どもを支える共通基盤ができつつある。
地域の声とニーズを丁寧に拾い、未来の支援設計へ
新規見学者との対話を通じ、制度では捉えきれない悩みや声に耳を傾けた。
→ 2025年度4月~6月で計16組が見学に訪問。
地域の中で「行き場のない子に届く場所」としての機能が芽生え始めている。
事業の必要経費



アスノルームの運営には、以下のような費用が必要です。
- 教材費・文具費(個別学習支援、創作活動など)
- 楽器やICT機材の購入・維持費
- 外出・体験活動にかかる交通費・入館料・昼食代
- 支援スタッフ人件費(学習支援・訪問支援・保護者対応)
- 通信費・印刷費・光熱費などの運営経費
- 専門職(社労士・税理士)への外部委託費用
- 備品や消耗品の購入費
いただいたご寄付は、これらの経費に充てさせていただき、
一人ひとりの子どもが安心して過ごせる場の維持と拡充に活用されます。