事業の目的
自然体験は、子どもの感性・知性を育み、子どもの成長にとって欠かせないものです。しかし日本では、自然体験が乏しい子どもが年々増加しています。また、全国的に世帯収入が低い家庭ほど子どもの自然体験が乏しい傾向があることが明らかとなっています。「子どもに豊かな自然体験をさせたい」と心から願ってもゆとりがなくそれが全く叶わない、そんな家庭が増えているのです。
子どもの6人に一人が貧困と言われる中、家庭間の経済格差・教育格差は拡大しつつあります。そしてコロナショックによる格差格差拡大や貧困家庭の増加により、家庭の境遇の格差による子どもの自然体験の格差はますます広がる可能性があります。
そこで、日本自然保護協会ではすべての子どもに自然の原体験を届けることを目指し、通常の自然観察会には参加しにくい境遇にある家庭の子どもも確実に参加できる自然体験の機会を作り、それを全国に広めるためのプロジェクトを2020年から始動しました。
これまでの活動
これまでもNACS-Jではひとり親家庭の子どもを対象とした自然体験プログラムを続けてきました。
このような取り組みを2021年度からより広く、多く展開しています。
検討メンバーには、スクールカウンセラー、こども食堂や森のようちえんの運営者、困窮家庭と関りのある現役教員、母子支援に携わる方など、実積豊富な多くの自然観察指導員が加わっています。
現在は多様な家庭が利用する保育園等に自然観察指導員が行って、自然体験を届ける活動支援を実施しています。
乳幼児期の教育はその後の人生に長く影響し、自然体験が子どもの心身を豊かに育むことも知られています。
しかし家庭による自然体験格差があります。そこで、保育園等多様な家庭が利用する場に自然体験を「届ける」ことで、すべての子どもに
自然体験を効果的に体験してもらうことを目指しています。
現在は乳幼児との自然観察のテキスト発行、自然観察指導員と保育園等とのマッチングシステム作り、自然観察指導員の研修と試験の体制構築をすすめています。
これまでの事業成果
事業の必要経費
全国約8,000人の自然観察指導員の協力を得て、20万人以上の子どもへ豊かな自然体験をとどけることを目指します。
新しいプロジェクトで、試行的な活動も多く活動資金が必要です。年間1,000万円の資金調達を目指します。