
事業の目的
希少疾患である低ホスファターゼ症(HPP)は、症状が多様であり、医療現場でも知見が十分に蓄積されていない現状があります。患者や家族の「リアルな経験や生活上の困難」を医療者や研究者と共有・対話することで、医療の質の向上、早期発見、そして未来のより良い治療環境の構築を目指します。
対象者
- HPP診療に携わる、または今後携わる医療従事者(医師、看護師、リハビリ職、遺伝カウンセラーなど)
- 国内外の関連学会・研究機関
- 適切な専門医を探しているHPP患者およびその疑いがある方
主な活動内容
- 国内外の学会・シンポジウムでの登壇と発信 国際先天代謝異常症学会(ICIEM)など国内外の学会に参加・登壇し、当事者の視点から医療現場へ必要な提言や経験の共有を行います。
- 医療機関・専門医情報へのアクセス支援 ウェブサイト上で「病院/医師を探す」コンテンツを提供し、診断がつかずに悩む患者や転居等で新たな主治医を探す患者が、適切な専門医療にアクセスできるようサポートします。
- 最新知見の収集と患者コミュニティへの還元 医療関係者との対話や国内外のネットワークから得た最新の医学的知見を学び、患者や家族が正しく理解できるよう分かりやすく翻訳・発信します。
これまでの活動
国際的な医療・学術機関への提言(学会登壇)
【実績】国際先天代謝異常症学会(ICIEM 2025)での登壇・発表(2025年10月)
内容: 代謝異常症に関する世界的な学会において、小野澤代表理事がHPP HOPEを代表して登壇・発表を行いました。
意義: 国内の患者・家族が抱えるリアルな課題や実態を、世界の医療関係者や研究者に向けて直接発信する(アドボカシー)大きな一歩となりました。
医療アクセスを支援するインフラの提供
【実績】公式ウェブサイトでの「病院/医師を探す」コンテンツの公開・運用
内容: HPPの診療が可能な医療機関や専門医の情報を集約し、ウェブサイト上で公開しています。
意義: 「症状があるのに診断がつかない」「引っ越し先で主治医が見つからない」といった患者を適切な医療へとつなぐ、患者と医療現場の重要な架け橋として機能しています。
社会的信用の獲得と発信基盤の強化
【実績】「Google for Nonprofits」プログラムへの採択(2025年10月)
内容: Googleが非営利団体向けに提供する支援プログラムの厳しい審査を通過し、採択されました。
意義: 医療機関や企業、社会一般からの団体に対する「信頼性」が高まるとともに、高度なITツールを活用してより広く社会へ啓発活動を行うための基盤を獲得しました。
これまでの事業成果
「医療迷子」を減らし、早期診断・治療への道を開拓
ウェブサイト上の「病院/医師を探す」データベースを運用したことで、最も大きな壁であった「どの病院に行けばよいか分からない」という患者の医療アクセス問題を直接的に改善しました。 これにより、診断がつかずに苦しむ期間(診断の遅れ)を短縮し、転居などで主治医を探す患者がスムーズに適切な専門医療へつながる「命のインフラ」としての役割を果たしています。
「見えない患者の苦労」を世界の医学的知見へ昇華
国際先天代謝異常症学会(ICIEM 2025)という世界的な学術の場で発表を行ったことで、診察室では可視化されにくい「患者の日常生活におけるリアルな課題」を、医学界に直接届けることに成功しました。 当事者の声をただの体験談で終わらせず、「未来の治療やケアをより良くするための貴重なデータ(知見)」として世界の医療者と共有できたことは、希少疾患のアドボカシー活動において極めて大きな成果です。
社会および医療界からの「信頼」という強固な基盤の獲得
国際学会での登壇実績や、厳格な審査を伴う「Google for Nonprofits」への採択は、HPP HOPEが単なる患者の集まりではなく、「医療現場や社会が対等に連携すべき信頼できるパートナー」として認知されたことを意味します。 この「社会的信用」を獲得したことで、今後、医師や研究機関との共同プロジェクトや、企業からの支援などを引き出しやすい強固な土台が完成しました。
事業の必要経費
旅費交通費・学会参加費
・国内・国際学会(ICIEM等)の参加登録費
・現地渡航費(航空券、電車代等)および宿泊費
・発表用ポスター・スライド等資料作成費
最新の医療・研究知見を獲得すると同時に、患者当事者の生の声を医療現場・研究者に直接届け、医療の質向上・早期発見を働きかけるため。
専門家謝金・対話運営費
・医療関係者(医師・研究者等)への監修・講演・座談会参加謝金
・医療者との勉強会・対話イベントの会場費/オンライン配信費
・事前の事前打合せや調整にかかる通信費
医学的妥当性を担保した上で、医療者と患者団体が対等なパートナーとして対話し、課題解決に向けた連携体制を構築するため。
翻訳・国際連携費
・海外の最新論文・学会資料の和訳費
・国際学会での発表資料・要約(アブストラクト)の英訳費
・海外患者団体や専門家との協議における通訳費
グローバルなHPP研究動向を日本の患者・家族に迅速に還元し、かつ日本の患者の実態を世界に向けて発信するため。
システム保守・コンテンツ制作費
・ウェブサイト「病院/医師を探す」データベースの改修・保守費
・医療関係者向け啓発チラシ・報告書の制作費・印刷費・郵送費
全国で「どの病院に行けばよいか分からない」と悩む患者を適切な専門医へつなぎ、医療アクセスを保障するため。

