「救急で診てほしい」
2026/2/12 13:04

「救急で診てほしい」
それでも受け入れてもらえない現実
「救急だから、今すぐ病院に行きたいんです」
多言語医療相談に寄せられる声の中には、切迫したものがあります。
体調が悪く、不安で、今すぐ診てもらいたい。
その気持ちは当然です。
しかし、日本の医療制度における「救急」は、
相談者が思い描くものとは必ずしも一致していません。
「救急」とは何か——制度とのギャップ
救急車で搬送されるレベルがひとつの目安です。
高熱でつらい、
強い痛みがある、
動けないほど苦しい。
それでも制度上は、まずは診療科を選び、
クリニックを受診するのが基本的な流れになります。
このギャップが、混乱を生みます。
それでも急ぐべき症状はある
一方で、急いで病院に行くべき症状も確実に存在します。
たとえば尿閉(何時間も排尿できない状態)などは、
放置すれば悪化する可能性があります。
しかし、救急車を呼ぶほどではないと判断されることもあります。
この「グレーゾーン」こそが、最も難しいのです。
「受診前に電話を」という高い壁
多くの病院では、救急車を使わずに受診する場合、
「受診前にお電話でご相談ください」
という運用になっています。
しかし、その電話は日本語対応が前提です。
日本語ができない外国人の方にとって、
これは非常に高いハードルになります。
医療機関とのやり取りは簡単ではない
当センターでは、相談者に代わって医療機関へ電話することがあります。
その際、求められる情報は多岐にわたります。
- 現在の症状
- 既往歴
- 服用中の薬
- アレルギー
氏名、生年月日、連絡先
私たちは相談者と電話をつなぎながら通訳し、
医療機関との間を何度も往復します。
それでも、
「対応できる医師がいない」
「今日は受け入れが難しい」
と断られることが少なくありません。
何軒も問い合わせて、ようやく受け入れ先が見つかる。
それが現実です。
つながるまで、あきらめない
体調が悪い中で、
自分の状況を説明できず、受け入れ先も見つからない。
その不安を、私たちは電話越しに受け止めています。
多言語医療相談は、単なる通訳ではありません。
制度の理解、医療機関との調整、情報の整理、
そして何より、あきらめずにつなぎ続けることです。
ご支援が、この「つなぐ時間」を支えています
こうした電話対応には、
1件あたり長時間を要することも少なくありません。
現在のクラウドファンディングでは、
より多くの方が費用を気にせず相談できる体制を維持・強化するため、
通話環境の整備を目指しています。
「救急で診てほしい」という切実な声に、
これからも応え続けるために。
どうか、あたたかいご支援をお願いいたします。
“I Need Emergency Care”
Many callers to our multilingual medical consultation service urgently say,
“I need to go to the hospital right now.”
However, what qualifies as an “emergency” in Japan often differs from what patients expect. Emergency departments are generally reserved for life-threatening cases, and patients are usually expected to visit a clinic first.
Even when symptoms require urgent attention, hospitals often ask patients to call in advance — in Japanese. For foreign residents who do not speak the language, this becomes a major barrier.
Our team calls medical institutions on their behalf, interprets detailed medical information, and contacts multiple hospitals if necessary until we find one that can accept the patient.
This work takes time, coordination, and persistence.
Through our crowdfunding campaign, we are strengthening our consultation system so that more people can seek help without worrying about costs.
Your support helps us continue connecting people to the care they urgently need.
Thank you for standing with us.
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