絶滅危惧種のウミガメを守りたい!地域の人々と共に産卵地を未来に残すプロジェクト

For

Certified NPO エバーラスティング・ネイチャー

アオウミガメ

Total Amount

¥1,084,797

/ ¥1,200,000

90%
  • Total Amount

    ¥1,084,797

  • Total Donors

    137

  • Remains

    Finished

  • Starting on

    Mar. 31, 2024

  • Finished on

    Apr. 30, 2024

This campaign has finished.

【募集概要】

◆主催:認定NPO法人エバーラスティング・ネイチャー

◆期間:2024年4月1日(月)~4月30日(火)

◆初回目標:120万円

◆用途:ウミガメ保全活動のための費用

多くが絶滅に瀕しているウミガメ類。

ウミガメが減ってしまった原因は、残念ながら人間活動にあります。

私たちは生物に直接手を加えるのではなく、生物に影響を与えている人為的要因を取り除くことが海洋生物保全では最優先と考え、フィールドに立って生態解明や課題解決を目指し活動を行っています。

今回のキャンペーンでは、インドネシア・小笠原・関東で行っているウミガメ保全活動全体へのご支援を募集いたします。

初回目標の120万円は、インドネシアでのタイマイやオサガメの保全活動費(監視員雇用、パートナー団体維持、島の賃借費等)として使わせていただきます。最終ゴールとして目指したい250万円が集まると、環境保全に長期的に取り組んでいくための人材育成や生態研究(渡航費、職員人件費、論文投稿費など)にも注力することができます。

活動の継続には皆様からのご支援が不可欠です。

豊かな海を未来に残す活動を応援していただけないでしょうか?よろしくお願いします。

Story

国内外でウミガメの保全活動を行うエバーラスティング・ネイチャー

私たちの団体のご紹介

ELNAはアジア地域の海洋生物及びそれらを取り巻く海洋環境を保全していくことを目的に1999年8月に設立された団体です。現在は国内外でウミガメ類の調査・保全活動の他、小笠原でザトウクジラの調査も行っています。

自然界でのウミガメの存在意義は多岐にわたり、サンゴ礁や藻場、陸上の生態系の豊かさを守る役割を持っています。

例えば、お母さんウミガメは産卵時に上陸することで、海から陸へ栄養を運ぶ役割を担っています。栄養が乏しい海岸植生にとって、水分や栄養(窒素、リン、カリウム)を植物に供給してくれるウミガメの卵は重要な栄養源の一つです。

また、1日に200㎏ものクラゲを食べるオサガメは魚の卵や幼生を食べるクラゲを捕食することで、魚の資源量にも影響を与えています。
他にも、毒を持つカイメンをタイマイが食べることにより、サンゴなど他の生物がサンゴ礁生態系の中で繁殖できるようになる等、ウミガメは自然界で重要な役割を担っています。

弊団体では「豊かな海と人々の暮らしや文化が共存できる未来の実現」を目指し、下記①~③を中長期目標に掲げ活動を行っています。

①持続的かつ生態に即した保全システムの実施と確立

②保有データの解析と発信

③次世代を担う人材の育成

アオウミガメ

世界の熱帯・亜熱帯域に広く分布し、日本近海においては、日本海側も含め室蘭以南から南西諸島まで広く分布しています。

産卵は屋久島、奄美諸島、沖縄諸島、宮古諸島、八重山諸島でも確認されますが、その大部分が小笠原諸島に集中しており、一定規模を保つアオウミガメ産卵地としては、北太平洋域での北限となります

最近の遺伝学的研究では、小笠原のアオウミガメは、世界の他の繁殖域では見られない遺伝子型を含むユニークな系群であることが解っており、小笠原諸島は、遺伝学的にもアオウミガメの希少な産卵地となっています。

タイマイ

鷹のようなするどいくちばしを持ったウミガメです。サンゴ礁のカイメンという無脊椎動物の一種を餌としており、するどいくちばしはサンゴ礁で餌を探すのに適しています。暖かい地域を好むウミガメで、熱帯地域や亜熱帯地域に生息しています。

タイマイの甲羅である「べっ甲」は、世界中で高価な素材として装飾品等に利用されており、乱獲されて激減した歴史があります。

オサガメ

現存で最大のウミガメで成長すると体長が2m近くになります。
背中に7本のキール(線)が入っており、固い甲羅ではなく皮膚でおおわれているのが特徴的です。

産卵地のパプアから索餌海域のカリフォルニアまで、片道約12,000kmもの長距離を泳ぎます。また1200m以上も潜水する特異なウミガメです。

産卵海岸もかなり限定されています。ほぼ直線的にしか泳げないため、水族館の狭い水槽(オサガメにとって)では、ぶつかって傷だらけになるため、飼育は困難です。

現在の活動

現在はインドネシア、小笠原、関東で精力的にウミガメ類の調査・保全活動を行う他、普及啓発、人材育成も行っています。


【インドネシア】

・タイマイ・アオウミガメ産卵状況の調査、卵の保護

私たちは1995年よりインドネシアにて、7種類のウミガメのうちの一種「タイマイ」の産卵状況の調査を行っています。2008年までに延べ39地域(505島)の調査を行い、約20,000巣のタイマイ産卵跡を確認しました。

しかし、ふ化の跡を確認できたのは4巣のみ…。他はすべて食用や販売目的のために地域住民により採取されていました。1980年代と比較するとタイマイの産卵数は82%も減少しており、中にはすでに絶滅した地域も出現しています。

そうしたことから、ELNAでは、ウミガメ卵の盗掘を防ぐために地元住民をウミガメ卵の監視員として雇用するシステムを導入しています。

現在はジャワ海にある4島で活動を行っており、それぞれの場所で成果を上げています。

例えば、ある島では活動開始当初(1998年から8年程)は年200回程しかなかった産卵が活動開始9年目から増加しはじめ、2020年には1年で1925回の産卵が確認されるようになりました。

・オサガメ・ヒメウミガメ産卵状況の調査

ウミガメ種の中でも最も絶滅に近いとされているオサガメは、太平洋、大西洋、インド洋に生息しています。その中でも、太平洋のオサガメはこのままでは近いうちに絶滅するだろうと言われています。パプアでは、インドネシアウミガメ研究センターと共に、1999年からパプアのオサガメ保全事業を行っています。

【小笠原】

・アオウミガメ産卵&ふ化後調査、標識放流、保全活動、ザトウクジラ生態調査、普及啓発

小笠原諸島ではアオウミガメが食肉として利用されており、刺身や煮込みなどが郷土料理として親しまれています。アオウミガメの捕獲は、日本人の移民が始まった1800年代後半より本格的に行われています。明治期には年間3000頭以上乱獲されるなどしてその数は激減してしまいました。

資源量の把握のため、ELNAは長年にわたり産卵・ふ化後調査を行っています。また、産卵ピーク時に夜間に砂浜を歩いて観光客対応を行ったり、光害対策を行うことで、ウミガメが被る人為的な悪影響の排除を目指しています。

【関東】

・ストランディング&混獲個体調査、普及啓発

漂着・混獲死亡個体を調査することでウミガメや海洋に関する様々な情報を得ることができます。死因や減少要因を知るためだけではなく、明らかになっていないウミガメの生態を解明するためにも貴重な資料となります。
これまでの調査により、関東3県(茨城、千葉、神奈川)だけで年間約100-200頭のストランディングがあることが分かりました。これは日本全体のストランディング情報数の約3分の1に相当します。

※ストランディング:本来海にいるはずの海凄哺乳類やウミガメ類が、生死を問わず海岸に打ち上がったり(座礁、漂着)、湾や河口、網に入り込むこと(迷入)を指す。

※混獲:定置網などの漁網に、目的とは異なる種類の動物が捕獲されること。

人間活動によって減ってしまったウミガメを守りたい


弊団体は1999年よりウミガメの保全活動を行っており、今年で25年目となります。
ウミガメは全7種中6種が絶滅危惧種に指定されており、その減少原因の多くは人間活動が関係しています。

インドネシアで保全活動を行っているタイマイの甲羅はべっ甲細工の原料になるため過去に乱獲の対象となりました。日本は多い時で年間20トンの甲羅(タイマイ約2万頭分に相当)をインドネシアから輸入しており、これは輸入量全体の約30%を占めます。
また、小笠原諸島では食料として年間3000頭以上、アオウミガメが乱獲され、その数が激減してしまった歴史があります。

小笠原やインドネシア等、ウミガメが繁殖する地域では昔からウミガメが食や材料として利用されてきた歴史があり、それは地域社会の文化として溶け込んでいることも多いです。
そのため絶滅危惧種であるウミガメをただ守るだけでなく、その周囲で生活する人々の生活や文化も含め包括的な視点で保全することが必要です。

現在でも、ウミガメ卵の密漁や違法な捕獲は世界各地で行われています。日本近海でも開発による産卵地の減少、海洋ゴミ問題、混獲など様々な問題がウミガメを取り巻いており、これらは社会全体で対峙し解決する必要のある課題です。


現在、私たちの活動は資金不足により縮小を余儀なくされています。

インドネシアではタイマイ産卵地は5か所、オサガメ産卵地は2か所で保全を行っていましたが、現在はそれぞれ4か所と1か所に縮小し活動しており、活動期間を縮小している場所もあります。

保全活動地が減ると、例えば野生動物の保護は遺伝的な多様性の保全が重要視されますが、とある地域の遺伝子は残されるがもう一方の遺伝子は残されないということが起こります。

また、活動地の減少や活動期間の縮小は純粋に保護できる卵の数などが減ります。例えばプナンブン島では 通年の保護期間を1~5月に短縮したことによって、約100 巣のタイマイが盗掘から保護されず、かつ夏場に産卵するアオウミガメ は現在全く保護がされなくなりました(約50 巣)。頭数にすると、約9,000匹のタイマイと約2,250匹のアオウミガメの赤ちゃんが生まれずに卵が採取または破壊されている状況です。

関東で行っている漂着個体や混獲個体の調査は人が生態系に及ぼしている影響を直接測るためにも非常に重要ですが、こちらも調査回数を1/3程度に減らすなどし対応しておりますが、それでも資金が足りていない状況です。


漂着や混獲ウミガメの調査回数が減ると、生態解明に必要な研究のサンプル数が減ったり、さまざまな死因や著変のケースを把握できなかったり、漂着が稀なウミガメのデータを逃してしまったり、対応への不満から通報件数が減ってしまうというような影響が出てしまいます。

今回、ウミガメ保全活動の費用として最終的に250万円を集めたいと考えています。

まずは、初回目標の120万円を集めることで、直近で1番資金が必要なインドネシアでのタイマイやオサガメ保全事業継続のために使わせていただきます。(卵を盗掘から守るための監視員の雇用費や活動を監督してもらうためのパートナー団体維持費用、活動する島の賃借費等)

また、最終ゴールとして250万円が集まると、上記に加えて、環境保全に長期的に取り組んでいくための人材育成や生態研究に注力することができます。(渡航費、職員人件費、論文投稿費など)

豊かな海と人々の暮らしや文化が共存できる未来を目指して


私たちは現地NGOと協力し、インドネシアにおいて20年以上にわたりタイマイの保全活動を行っています。産卵調査の他、ウミガメ卵の盗掘を防ぐために、産卵が多い島を借り上げ、卵の採取をしていた地元住民をウミガメ卵の監視員として雇用する管理システムを導入しています。産卵巣をふ化後に全部掘り返すことで確認し、それに見合う報酬を支払っています。

このシステムの最大の特徴は、「卵を採る人」を排除するのではなく、仲間に引き込んで「卵を守る人」へと変えてしまうところにあります。これにより「ウミガメ卵保護」と「住民の生活」の両方を尊重することができます。


インドネシアでは、ウミガメもその卵も採取することが法律で禁止されています。しかし、ほとんどのウミガメ卵は地域住民により採取されており、地域によっては地方行政が独自にウミガメ卵採取権を設け、その入札金が行政の収入源となっているところもあります。

ウミガメ卵を採取している人々の多くは卵を売ったお金だけで生活しており、大きな産業もない地域では、ウミガメ卵がその地域の経済や人々の生活を支えているのが現状です。


小笠原、関東地域ではウミガメ類の産卵ふ化後調査、標識放流、漂着&混獲個体の調査、および生態解明のための調査研究を行っています。

関東では漁師さんの協力を得て、2006年より混獲調査を行っています。

小笠原では小笠原海洋センターと小笠原ホエールウォッチング協会が協働で実施しているザトウクジラの個体識別調査において一般からも尾びれ写真の提供を募集しています。当初は年間数十枚しか集まらなかった提供写真も、年数を重ねる毎に増えていき、ついに、2022-2023シーズンでは提供写真の枚数が調査写真を上回り、今となっては一般からの写真提供はなくてはならないデータとなっています。さらに、これらのデータを来島者への周知に活用するため、LINEを使ったAIによる個体識別システムをガイド業者に公開しました。これにより、その場で撮影した尾びれから個体情報をツアー参加者に紹介することができるようになり、小笠原が推進するエコツーリズムの学びを海洋センターとツアーガイドが連携して提供できるようになりました。また、夏休みの学童保育のイベントとして、海洋センターのカメ水槽の掃除を行ったり、保育園の節分イベントの鬼役に海洋センターボランティアが参加するなど地域活動にも積極的に参加しています。

私たちの活動の特徴は、地域の方や行政と協力し、持続可能な活動を目指している点にあります。保全が必要な場所には、その地域で暮らす人々の生活や文化もあります。地域社会を無視して長期的な保全は実現できません。地元目線で考え、地元の人達と一緒に“海と人とが共存する地域社会”の構築を目指します。

担当者メッセージ


こんにちは、ELNA保全・戦略リーダーの井ノ口栄美です。

学生時代にボランティアで小笠原諸島へ行った際に美しい景色を目の当たりにし、『この美しい自然をいつまでも残したい。そのためにできることをやっていこう!』と心に誓いました。
2007年にELNAに入社しインドネシアや小笠原に通う中で地域住民の方々や文化に触れ、ウミガメを利用している人達はウミガメが身近でない私達よりウミガメを深く理解し、また、愛情や尊敬のような念を持ってウミガメに接している方が多いと感じました。

ウミガメが生息する地域では当たり前にウミガメは利用されてきた歴史があり、地域社会の一部に溶け込んでいることは普通にあります。そのため絶滅危惧種であるウミガメをただ守るだけでなく、その周囲で生活する人々の生活や文化も含め包括的な視点で保全することが必要です。
初代スタッフの尽力のおかげでELNAはウミガメにとって重要なフィールドを拠点とし、活動内容も拡充し、保全成果や知見も増え、海外含めた研究者や関連機関との関係構築もされ、素晴らしい組織基盤が作りあげられました。

今、私達スタッフの世代では、各拠点の活動を持続的かつ生態に即した保全システムへと磨き上げていくこと、蓄積されたデータの解析により保全に必要な生態解明をして発信する事、そして環境保全は長期的に取り組み解決していくべき社会課題であるため、次世代を担う人材の育成に注力する必要があると考え、スタッフ一同力を合わせて邁進しております。

やるべきこと、やれる基盤もそろっていますが、活動継続のための資金が不足しています。
もちろん資金確保のため以前よりスタッフで力を合わせて取り組んでおりますが、より多くの方々からのサポートが必要です。美しい自然を残したい”と思うお気持ちをELNAに託していただき、一緒に目指したい未来を作り上げていきませんか?

私達ELNAスタッフだけでは実現出来ないため、少しでも多くの方からご支援と拡散を心よりお願い申し上げます。 

寄付金の使途

いただいたご支援はウミガメ保全活動のために大切に使わせていただきます。

  • 違法盗掘から守るための監視員の雇用費

  • 活動を維持管理するための人件費

  • 人材育成研修受け入れの実施費用


Support Funding

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Certified NPO

エバーラスティング・ネイチャー

〒2210822

神奈川県横浜市神奈川区西神奈川3-17-8アクティパートⅡ 4F

045-432-2358

https://www.elna.or.jp/

Representative:藤野 彰

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