私たちの取り組む課題
日本社会は、グローバル化の一方で、残念ながら在日外国人に対する偏見や差別、排外主義的な考え方があります。そんな状況で、外国にルーツを持つ子どもは、学校でも、外見や名前、文化や宗教の違いから、いじめられたり、からかわれることも少なくありません。その結果、自らのルーツを肯定的に捉えられなくなり、ルーツを隠して生きる子どもたちがいます。また、言葉の壁から、学校の授業についていけなくなり、高校進学をあきらめざるを得ない子どももいます。
佐賀県は他県に比べると、外国にルーツを持つ子どもの割合はさほど多くはなく、散在地域です。集住地域と比べて、支援体制も整っているとはいえず、学校の中でも少数であることから、子どもも保護者も孤立しがちで、周囲に相談できない様々な困り感を抱えています。
そこで、こうした子どもたちが交流し、お互いの悩みや将来の夢を語り合い、自分のルーツや文化について考える場が求められているのです。
なぜこの課題に取り組むか
当団体は、外国にルーツを持つ子どもたちの居場所や仲間との出会いづくりの場として「さが♡わーるどりんぐ」を企画運営しています。この交流会は、子ども同士が、互いの違いを尊重し、ありのままの自分を認めあい、エンパワメントすることを目的としています。
学校や地域で孤立しがちな子どもや保護者も、「さが♡わーるどりんぐ」では、笑顔になります。学生ボランティアと一緒に楽しく遊びます。小学生から中学生、高校生が参加します。いろいろなことを語り合い、成長していきます。「自分だけが悩んでいるのではなかったんだ」「先輩からアドバイスをもらえてうれしかった」「お父さんの国についてもっと知りたい」「夢を実現したい」と、子どもたちの声です。
子どもだけでなく、保護者にとってもまた、互いの困り感や子育ての悩みを共有できる場として交流会は大切です。地域の中でもなかなか相談できる人は少なく、学校の先生にもどのように祖相談していいかわからないのです。学校からのお便りにも困ることがあります。
当団体では、必要に応じて、保護者の相談に個別に応じ、ボランティア学生をによる学習支援も行っています。
教育委員会とも協働で、多文化共生教育の視点での学校づくりに協力しています。
日本で暮らしているすべての子どもたちが、だれもが一人ぼっちだと感じることなく、自分らしく生きていける社会をめざします。
寄付金の使い道
外国にルーツを持つ子どもたちの交流会の開催、相談事業や学習支援事業、そして、学校教員対象のセミナー開催も行います。
これらの運営資金に使わせていただきます。