私たちの取り組む課題

本って、誰が書いてもいい。
売れる本じゃなくても、自由に本をつくりたい。
本をつくることを、もっと自由に。
「ZINE」「自費出版」
聞いたことはあるし、興味はあるけど、ハードルが高い。
私たちは、本を書くことや出版することを、もっと自由なものにしたいと考えています。
自分史、エッセイ、私小説、日記、読書感想文、詩歌……。
誰かに評価されるためでも、たくさん売るためでもなく、自分の経験や思いを言葉にして、一冊の本にする。
そうすることで、これまで気づかなかった自分の気持ちに出会ったり、知らなかった人や風景に出会えたりすると思うのです。
けれど実際には、「自分には本にするほどの話なんてない」「文章を書けないから無理だ」と感じる人も少なくありません。
また、一冊の本をつくるためには、文章を書くことだけでなく、編集、校正、デザイン、装丁、印刷、製本など、さまざまな知識や費用が必要です。
言葉にならないまま、どこにも残らずにきた声があります。
誰かに聞いてもらう機会も、自分の思いを整理する時間もなかった。
そんな一人ひとりの声が、本になる前に消えてしまわない仕組みが必要だと、NPO法人うみのさとは考えています。
「残すような話なんかない」——そんな人は一人もいません。
なぜこの課題に取り組むか

居場所をつくってきた、うみのさと
NPO法人うみのさとはこれまで、一人ひとりが安心して過ごし、自分のことを自分で決めていけるような「居場所」をつくってきました。
詳しくはこちらこちら
誰かと話したい日も、一人でいたい日もある。
何か理由がなくても、ただそこに居ていい。
そんな場所で人と関わるなかで、私たちは「居場所」そのものだけでなく、人と人がつながるきっかけや、自分の気持ちを言葉にできる機会も大切なのだと感じてきました。
NPO法人うみのさとがつくる、本と人のつながり
- 本があれば、本を理由に、なんとなくその場所へ行くことができる。
- 本を挟めば、言葉を交わすことができる。
- 本を創れば、自分の経験や気持ちを言葉にすることができる。
だから、
- 図書室で、本と出会う。
- 読書会で、本を挟んで人と話す。
- 出版舎で、自分の声を本にする。
そんな機会を、NPO法人うみのさとはつくります。
そこで、新たに始めるのが「本」を介した3つの事業です。
うみのさと図書室
本が好き。図書室が好き。本のある場所が好き。
そんな思いから生まれる、久美浜湾の目の前の小さな私設図書室です。
約1,000冊の本に加え、うみのさと出版舎でつくった本や、一般の書店には並ばないZINE・冊子なども並びます。
本を読んでも、読まなくてもいい。
誰かと話しても、一人でいてもいい。
何もしなくてもいい。
本がそこにあることで、「なんとなく行ってみる」ことのできる場所をつくります。
本の寄付も随時受け付けています。
- 本を買うことが難しい方へ届けるための本
- うみのさと図書室に置いてほしい本
受刑者たちとの読書会
塀の中の人と外の人が、一冊の本を読み、手紙で語り合う読書会です。
生まれた場所も、育った環境も、それぞれ違う人たちが、同じ一冊を真ん中に置き、それぞれの言葉を持ち寄ります。
普段の会話では口にしにくいことも、本について話しているうちに、いつの間にか自分自身や人生の話になることがあります。
顔を合わせなくてもいい。
うまく話せなくてもいい。
本を挟むことで、人と人が言葉を交わせる機会をつくります。
うみのさと出版舎
そして、自分自身の声を本にする場所が「うみのさと出版舎」です。
完成した原稿を一冊にするだけでなく、お話を聴くところから始め、一緒に言葉を探し、文章にしていくこともできます。
まだ言葉になっていない声から、一緒に本をつくります。
書く人へ
自分の人生を、本というかたちで見つめてみる。
自分の今までを、心のうちを、言葉にしてみる。
書いて、話して、かたちにして、一冊の本にして、手のひらに乗せて眺めてみる。
そうすることで、自分でも知らなかった自分に出会ったり、自分の人生を少し愛おしく思えたりすることがあります。
家族や身近な人にこそ、面と向かっては照れくさくて伝えられない言葉があります。本にしておけば、そっと渡すことができます。
そして、その一冊を見ず知らずの誰かが手に取ることもあります。
遠く離れた誰かが、その人の人生のたった一行に心を揺さぶられるかもしれません。
だから、「うみのさと出版舎」があります。
「書ける人だけが本をつくれる」のではなく、まだ言葉になっていない声から、一緒に本をつくる出版舎です。
読む人へ
一冊の本から、知らなかった人生に出会う。
本を読むことは、自分とは違う人生に触れることでもあります。
生まれも、育ちも、環境も違う人の人生を読む。
知らなかった視点や世界を知る。
はじめは、ただ興味を持ってページを開いただけかもしれません。それでも読み進めるうちに、遠いはずだった誰かの人生の一行に、ふと立ち止まることがあります。
書いた人にとって大切な一冊が、読む人にとっても大切な一冊になる。
うみのさと出版舎は、そんな本を生み出していきます。
ほんとの声を、本にする。
まだ言葉になっていない誰かの声に耳をかたむけ、一冊の本にして、また別の誰かへ届けていく。
それが、うみのさと出版舎がこれから続けていきたい本づくりです。
支援金の使い道

この3つの新しい活動のうち、今回みなさまにご支援をお願いしたいのが「うみのさと出版舎」です。
今回Syncableを通じていただくご寄付は、うみのさと出版舎の本づくりと、その活動を継続するために活用します。
一冊の本ができるまでには、たくさんの人の手が必要です。
うみのさと出版舎は、ご支援やさまざまな人の力を借りながら、経済的な事情だけで「本にしたい」という思いを諦めなくてもよい仕組みをつくっていきます。
- 声を聴く・言葉にする:聞き取り、取材、書き起こし、文章化
- 本をつくる:編集、校正、デザイン、装丁
- 形にする:印刷、製本
- 届ける:発送、広報、イベントなど
- 続ける:出版舎を継続して運営するための費用
「残すような話なんかない」——そんな人は一人もいません。
まだ言葉になっていない誰かの声が、一冊の本になり、そしてまた別の誰かへ届いていく。
そのための力を、貸していただけたら嬉しいです。

