私たちの取り組む課題
海洋調査研究
海はわからないことだらけ
私たちがスーパーで購入した魚の消化管の内容物を顕微鏡で調べてみるとプラスチック片が見つかりました。プラスチック問題はすでに私たちのすぐそばで起きている問題です。しかし海洋環境問題の研究はまだ歴史も浅く研究を行うためのデータも不足している状況で、プラスチックによる人体への影響も不明確で、海がどれくらい危機的状況にあるのか、どのような対策が有効なのかもわかっていません。
細かな調査で知見を深める
広大で複雑に動き続ける海を理解するためには細かな調査を繰り返しデータを積み重ねていく必要があります。私たちは現地での調査を重ね実際のデータに基づいた解決策を提示することを目指します。
海洋教育
海を学ぶ機会がほとんどない
今の日本の教育には海について知る機会はほとんどありません。プラスチックがメディアで取り上げられていることは知っていても、それが私たちの生活にどのような影響をもたらしているのかはほとんど知られていません。しかし海洋環境問題は私たち全員が参加しなければ解決できない課題で、生産活動を行う企業への教育をはじめ、より多くに方々にこの問題を知り、考えてもらうことが必要です。
海を知り、対話を重ねる
私たちは社会人の方々や企業を対象に講演や勉強会を行い、これまで7000名以上の方々と世代やセクターを超えて対話を重ね行動変容を促してきました。また私たちは次の時代を生きる子供たちにも、海を学ぶ機会を提供しています。私たちは小学校から大学生までを訪ね、海洋環境問題を伝える授業を行なっています。
海岸清掃
海には毎分10tのプラスチックごみが捨てられています。
世界中で使われているプラスチックは様々な要因で海に流出してしまいます。海に投棄されたプラスチックは自然には分解されないため海の中に残り続けるため、誰かが取り除かない限り、海のごみは増える一方です。
拾うことを通じてコミュニティを創る
私たちは北海道・千葉・神奈川・大分・沖縄の全国5つの地域で海岸清掃イベントを開催しています。回収できるごみの量は排出されるごみの量に遥かに及びませんが、活動を通じて生まれる海を想う参加者同士のコミュニティは海洋環境問題を解決するための大きな推進力になります。
パートナーシップ
海の問題は個人や1社で解決出来るものではない。
海が抱える問題はあまりに複雑で、個人や1社で出来る事には限りがあります。問題の本質的な解決には社会システム全体の変容が必要で、個々の取り組みに加え、これまで全く関係性を持たなかった主体同士を結びつける活動が必要になります。
共創でインパクトを生み出す。
私たちは世代やセクターの垣根を超えた様々な企業・団体・個人を結びつけ、社会を変えるインパクトを生み出すパートナーシップを結んでいきます。
なぜこの課題に取り組むか
海はサステナビリティの根幹
海は私たちの生活の基盤です。私たちは以下のような「海の恵み」を無償で受け取っており、これらなしに今まで通りの生活を続けていくことはできません。
安全な食事
海は私たちの重要な食糧源です。今後増加していく人口を支えるには海からの安全で十分な量の食糧供給はなくてはなりません。
安定した大気質
また海は大気質にも大きく影響しています。海は私たちが放出する二酸化炭素の30%を吸収し、温室効果ガスによってこもった熱の90%以上を吸収しています。
防災
サンゴ礁やマングローブ林は天然の防波堤として災害時に私たちを守ってくれます。サンゴ礁が失われれば防波堤を建設・維持費用に多額のコストがかかります。
文化
海や様々なレジャーやレクリエーション、アートを通して文化に深く関わっています。
失われるのは私たちの未来
上記の「海の恵み」は全て人類の活動によって失われつつあります。そしてその影響を受けるのは私たちの未来であり、次の世代が生きる世界です。豊かな海を残し次世代に引き継ぐためには、早急に私たちが行動する必要があります。UMINARIは全ての世代、セクターの垣根を超えて働きかけ、海の価値を守るムーブメントをデザインしていきます。
寄付金の使い道
みなさまから頂いた寄附金はUMINARIの海の価値を守り、豊かな社会を築くための活動に活用させていただきます。