事業の目的
当団体では、同じ地域で暮らす人同士のゆるやかな繋がりを大切に「こども」「アート」をキーワードにした地域交流の場所づくりとして
さまざまなテーマで年に数回オープンアトリエを開催しています。
当団体の考える“繋がり”とは「みんな仲良くおともだちになりましょう」ということではなく、自分とは違う考えの人がいるということや、初めて会ったのにものすごく気の合う人がいることや、そんな風に人はひとりひとり違うという当たり前のことに気がつくために必要なものであると思っています。
それを子どもたちに知ってもらうには、まずわたしたちおとながそのことを自覚し、楽しみながら他者と関わることで伝えられるものが多くあるのではないかと考え、このように、親子で参加し、自主的に考えて制作できる場所をつくっています。
また、わたしたちが用意するのは
・場所
・材料と道具
・見守りスタッフ
であり、それを「アートのせんせい」でもある代表がまとめて事業を企画していますが、学校や絵画造形教室ではないので「指導する」ということはしません。
あくまでもアドバイスにとどめ、自由に自分で考え、わからない時は聞いてね、というスタイルです。
それは、他人を頼ることは勇気がいることだけど
「困った時、みんなを助けたいと思うおとながまわりにはたくさんいるんだよ」
ということを、この時間の中でも伝えられたらいいなと考えているからです。
これまでの活動
2023年7月〜2024年3月までに、9回のイベントを主催しました。
一部を紹介します。
「キックオフイベント」
●足跡ペタペタ
手足についても落ちやすく、水をくわえなくてものびがよい絵の具を使い、大きな紙の上でおもいっきり絵の具遊びをしました。
●らくがきしよう
キットパスという、ガラスに描いても消すことのあるクレヨンを使って、窓に絵を描きました。
●参加型紙芝居SHOW
紙芝居屋さんをお呼びして、公演して頂きました。
「つくるつながる光のアトリエ」
プロジェクターの光を利用した、影絵遊びをしました。
「おとうさんとつくるつながる」
父子さんか歓迎イベントとして、未就学児の父親向け参加講座を同時開催し、身体を使った遊びを通したスキンシップについてレクチャーして頂きました。
「つくるつながるクリスマス」
クリスマスをテーマに制作し、希望者からは作品をお預かりして中野駅ガード下にある展示ケースに飾りました。
など。
その他にも、お互いの活動を応援している他団体とのコラボ企画や、区有施設でのワークショップ開催への協力なども行いました。
これまでの事業成果
団体立ち上げ初年度(2023年)の事業のうち、主催したイベントの参加人数は、述べ117組285名でした。
参加者の方からは
・子どもも大人も夢中になれる会だと思う
・子どもたちがのびのびと楽しく過ごしていて、その様子を見ているだけでも楽しい気持ちなるイベントでした
・ワンオペ育児がつらいのでこういう場所は助かる
・こどもが工作が好きなので家でもやりたいけど、準備や片付けが大変でなかなかできない
などの声があり、地域の親子にとっての居場所のひとつになりつつあるのかなと感じています。
また、参加者だけではなく、メンバー同士も「アート」を通して交流が増えたことで、時々会う親戚のような感覚で、みんなで子どもの成長を見守る気持ちが芽生え、さまざまな地域の取り組みや課題にも目をむけるようになりました。
また、フリースクール、子ども食堂、無料塾など、同じ地域で子どもたちの健全育成活動を行う他団体とも情報交換をすることで、ボランティアのあり方についてもいまいちど考え学ぶようになりました。
事業の必要経費
主な経費は下記の通りです。
・材料費
・告知用のチラシ印刷代
・行事保険料
・掃除用品代
・汚れ防止の養生用品代
・感染症対策としてのアルコールスプレー等
・外部講師への謝礼
・運搬費
※紙をいれた図面ケース(丸筒)、15畳分ほどのブルーシート2枚、その他材料や道具を入れたキャリーカート(耐荷重50Kg)と大きな袋×2ほどを運ぶために往復のタクシー代がかかります。
・事務用品
・スタッフの昼食代
※ボランティアスタッフは無償で活動していますが、午前午後と拘束時間が長いため、コミュニケーションの時間も兼ねて、一緒に昼食を食べるようにしています。
・場所代
※事前に団体登録している「区民活動センター」は無料で利用できますが、絵の具の利用が難しいため、絵の具を使う事業ではレンタルスペースをお借りしています。