私たちの取り組む課題
環境問題や孤独・孤立をはじめとした社会問題の解決に向けて、多様な人財が智恵や経験を持ち寄る”場”をつくりたいー。ソーシャルギルド は、そんな想いをもつ有志によって発足した非営利組織です。こども・若者や、その人たちをとりまく子育て世代を中心とした人々とともに、以下の課題解決に向けた活動を展開しています。
●持続可能な社会づくりに向けた協働の推進
当法人は市民活動の実践から培ってきた経験をもとに、応援したい団体とともに、「できることから・一緒に」取組んでいきます。企業や行政、教育・研究機関などセクターで連携しながら「てこの原理」を働かせ、より社会的なインパクトを生み出せる取り組みを進めます。2021年度には「アーバンイノベーション豊中」として、こども園などで回収したこども服を、公共施設で展⽰しながら配布するという事業を提案。5団体中で唯⼀の⾮営利団体として採択され、「豊中市⽴環境交流センター」にて、1ヶ⽉間の実証実験を⾏いました。(参考URL)https://www.city.toyonaka.osaka.jp/joho/koumin_renkei/torikumi/UIT.html
この資源循環の取り組みは⾮常にニーズが⾼く社会的意義が⼤きいこと、中⾼⽣からシニアに⾄るまで主体的な市⺠を⽣み出すことにつながることなどから、こども服の循環やこども食堂などに取り組む活動する団体とのネットワークを拡大しながら、現在も「おゆずりぐるり」という名称をつけて継続しています。
●若者のエンパワメント
当法人は10代・20代のユース世代が活躍できる社会の実現に向けて、世界の諸問題に当事者意識をもって取り組むユースへの力づけと協働を進めます。また開発教育やユースワークを通じて、若者をとりまく孤独・孤立の問題に対してもコミットしていきます。
2022年度には、中学生・高校生とともに「SDGsトランプ」を開発し、小学校での教育活動などに展開しています。また、学生が中心となり社会人とともに環境問題や社会課題について考える「ハッピーアースデイ 大阪」では、当法人の理事が共同代表として参画し、協賛対応や全体運営のバックアップを行なっています。
●持続可能な社会づくりに向けた普及・啓発
企業や⾏政・NPO向けに開発教育やユースワークの講演を通じて、SDGsをはじめとした持続可能な社会づくりに向けた意識啓発を⾏っています。また、⼤阪府の南河内地域において耕作放棄地の再⽣に取り組んでおり、地域の課題解決に取り組む「ワークキャンプ」の受け⼊れなどを⾏っています。
なぜこの課題に取り組むか
ソーシャルギルドは、元々外国人支援を行うユースワーカーたちが中心となり発足し、子育て世代やトランジション・タウンの実践者、国際協力NGOのメンバーが参加し、活動を広げてきました。中心メンバーの想いとしてあるのは、「世界の問題を解決したいと思う一部の人が頑張るのではなく、地球に暮らす皆が、それぞれの立場で気づき、行動すること」の必要性です。
「ギルド」の本来の意味は、中世ヨーロッパで作られた同業者組合(商人ギルドや手工業ギルドなど)のことですが、オンラインゲームの世界では、プレイヤーが集まったグループのことを示します。ゲームの世界ではこども・若者から大人まで、さまざまな年齢や文化的背景をもつ人々が、対等な立場で交流し、課題(クエスト)を解決したり、冒険したりしています。この言葉から、私たちは活動意識の濃淡や、日常生活の忙しさなど、立場やコミットメントの違いにこだわらず、「それぞれの立場で、それぞれができることを」進められる活動体のあり方を模索しています。
SDGsをはじめとして、世界の持続可能性(サステナビリティ)について考える市民は年々増えていますが、具体的な行動を起こしている人はまだ多くなく、その熱量も様々です。当法人は、市民活動やボランティアが一部の特別な意識をもった人たちによるものではなく、「身近な暮らしから」持続可能な社会づくりに取り組むための啓発と実践を進めていきます。
寄付金の使い道
2022年度時点で、最も財源が必要な事業は「おゆずりぐるり」(こども服の回収と無償配布)事業です。
こども服の循環は様々な団体が行っていますが、多くはイベント単位の開催で、そのタイミングに都合がつく人や、情報をキャッチできた人にしか機会提供が行われていません。私たちが活動拠点としている豊中市では、イベントによっては長蛇の列ができ、数着の衣類を得るために、保護者がこどもと一緒に長時間待つという状況すらあります。
私たちはその課題に対して、公共施設という「誰もが分け隔てなく利用できる場所」で、10日程度「常設で展示・配布」をおこなうことにより、「まだ着れる服を、誰かに使ってほしい」という想いがこもったこども服を、必要な人が必要な時に、気軽に立ち寄って受け取れる仕組みをつくっていこうとしてます。
単発案件を含めて4回の実施を経て、ボランティアとして参加してくれる人が少しずつ増えていますが、ボランティアのコーディネート、保管場所の調整などには多くの時間を要しており、また保管場所の確保や、輸送体制も課題となっています。まったく費用なく運営することは困難で、10日間の開催のためには、最低でも5万円程度の予算が必要です。
皆様から頂戴する寄付金は、統括担当スタッフの人件費や、保管用の倉庫、ボランティアの交通費補助など、さらなる体制基盤と仕組みの強化に活用させていただきます。何卒暖かいご支援をよろしくお願いします。