私たちの取り組む課題
1.旧光顕寺笹の墓標展示館の再生(再建計画)
・・・損壊した本堂を解体し、新たに古材を活用した記念館、歴史展示館を再建します。
建物は、常設の展示スペースとあわせて、団体での滞在やイベントに活用できるようになります。
2.和解と平和の森の整備
・・・旧光顕寺周囲の森を、「和解と平和の森」と名付け、芸術作品の設置や豊かな自然と触れ合える空間を整備します。
3.戦時下強制労働史料の整理と情報公開、共有ネットワーク化
・・・私たちが所蔵管理する史料は、より多くの市民、東アジアの人々によって共有されるべき歴史的財産です。
展示館として来館者に情報提供する一方、オンラインネットワークでより多くの方に「まもり伝えてきた」歴史を公開していきます。
なぜこの課題に取り組むか
日本一の豪雪・極寒の地、北海道朱鞠内(しゅまりない)に建つ古寺「旧光顕寺・笹の墓標展示館」は、実に85年余の歳月を風雪に耐えてきました。しかし、2019年2月、雪の重みにより傾き、建物が倒壊の危機に瀕しました。
旧光顕寺は、戦時下の強制労働の死者を弔い、遺骨と位牌を安置してきた歴史的建造物です。
1995年、本堂を改装して「笹の墓標展示館」と命名された建物は、次の役割を果たしてきました。
1、戦時下の朝鮮人強制労働、日本人タコ部屋労働者の遺骨を発掘・安置し、追悼すると共にご遺族に返還する営みの拠点。
2、名雨線鉄道工事、雨竜ダム工事をはじめ各地の強制労働史料と遺骨発掘のあゆみを保存・展示する東アジア有数の歴史資料館。
3、22年目の東アジア共同ワークショップ、学校・団体の歴史学習など、民族や世代、国境を越えた多様な人々の交流の空間。
この建物がまもり伝えてきたものは、過去の戦争と植民地支配がいのちを奪い、人の尊厳を踏みにじってきた歴史的事実です。来館する人々の多くは、ここが日本の加害の歴史を刻み、闇に埋もれた死者を追悼し、東アジアに真に和解と平和を育むための場だと気づかされます。
私たちは、いまこそ東アジアの和解と平和のため市民イニシアティブの発揮をよびかけます。日韓政府の懸案である「徴用工問題」は、この場所がまもり伝えてきた歴史と、人々の共同のあゆみこそが解決の道を示していると言えます。共に力を出しあい、「旧光顕寺・笹の墓標展示館」(強制労働資料館)再生と創造のための募金を、こころからお願い申し上げます。
【よびかけ人】
- スーザン・メナデューチョン(立教大学研究員)
- 山階照雄(浄土真宗本願寺派宗会議員・東林寺住職)
- 富岡達彦(名寄市議会議員)
- 田中富士夫(笹の墓標展示館々長)
- 小林千代美(NPO東アジア市民ネットワーク事務局長)
- 森田敏春(東アジア市民ネットワーク)
- 伊藤悳夫(北海道AALA理事長)
- 山崎龍明(武蔵野大学名誉教授・仏教タイムス社長)
- ノーマ・フィールド(シカゴ大学名誉教授)
- 小川隆吉(アイヌ民族エカシ)
- 林 炳澤(日本の戦後責任を清算するため行動する北海道の会共同代表)
- 小田博志(北海道大学教授)
- 川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(川村カ子トアイヌ記念館々長)
- 殿平善彦(NPO東アジア市民ネットワーク代表理事・一乗寺住職)
- 佐藤智眼(聞光寺住職)
- 安里英子(NPO沖縄恨之碑の会代表)
- 金 光敏(特定非営利活動法人コリアNGOセンター事務局長)
- テッサ・モーリス=スズキ(オーストラリア国立大学名誉教授)
- 柳 錫津(韓国・西江大学校教授)
- 宋 基燦(立命館大学准教授)
- 池辺晋一郎(作曲家)
- 植松 誠(WCRP日本委員会理事長・日本聖公会首座主教)
- 國富敬二(WCRP日本委員会事務局長)
- 崔 善愛(ピアニスト)
- 小林久公(強制動員真相究明ネットワーク事務局次長)
- 中野信之(NPOシュマリナイ湖ワールドセンター代表)
- 鄭 泰春(歌手・作家)
- 朴 恩玉(歌手・作家)
- 高橋哲哉(東京大学教授)
- 伊藤多喜雄(民謡歌手)
- 蔡 鴻哲(NPO東アジア市民ネットワーク副代表)
- 尹 健次(神奈川大学名誉教授)
- 中川慎二(関西学院大学教授)
- 谷上 嶐(強制連行・強制労働犠牲者を考える北海道フォーラム事務局長)
- 鄭 炳浩(韓国・漢陽大学校教授)
- 朴 善周(韓国・忠北大学校名誉教授)
- 吉澤文寿(新潟国際情報大学教授)
- 塚田タカヤ(フォークシンガー)
- 影山あさ子(ドキュメンタリー映画監督・森の映画社)
- 藤本幸久(ドキュメンタリー映画監督・森の映画社)
- 結城佳子(名寄市立大学教授)
- 徐 勝(韓国・又石大学校碩座教授)
- 植村 隆(韓国カトリック大学客員教授)
- 鄭 有盛(韓国・西江大学校教授)
- 鄭 明禧(小学校教員)
- 加藤多一(童話作家)
- 宮川恵秀(秀法寺住職)
- 森 修覚(日本宗教者平和協議会事務局長)
- 戸田輝夫(元北海道教育大学非常勤講師)
- 金 曙炅(平和の少女像彫刻家)
- 金 運成(平和の少女像彫刻家)
- 吉田邦彦(北海道大学教授)
- 道又嘉織(東アジア共同ワークショップ関東)
- 星野 孟(空知民衆史講座事務局長・金光教北海深川教会長)
- 小野寺正巳(元拓殖大学北海道短期大学助教授)
- 古賀清敬(北星学園大学教授)
- 室田元美(ルポライター)
- 中川 功(オホーツク地域自治研究所理事)
- 荒川庸生(日本宗教者平和協議会代表理事・長永寺住職)
- 金 英丸(韓国・民族問題研究所対外協力室長)
- 朴 大宇(北海道朝鮮初中高級学校校長)
- 金倉泰賢(真宗大谷派宗会議員・高徳寺住職)
- 鈴木君代(真宗大谷派僧侶・シンガーソングライター)
- 円浄貴之(澄心寺住職)
- 両瀬 渉(好蔵寺住職)
- 渋谷真明(聖台寺住職)
- 浅野俊道(樹教寺住職)
- 小武正教(念仏者九条の会事務局長・西善寺住職)
- 尹 丁九(一乗寺僧侶)
- 宮川証法(念仏者九条の会北海道)
- 殿平 真(たどし認定こども園かぜっこ園長)
- 金 賢泰(NPOコリアNGOセンター)
- 河 秀光(朝鮮人強制連行真相調査団事務局長)
- 井上 薫(釧路短期大学教授)
- 姜 守幸(東アジア共同ワークショップ関西)
- 山崎忠司(空知民衆史講座)
- 菊地 登(空知民衆史講座)
- 吉川徹忍(広島宗教者平和協議会)
- 笠嶋彰英(明光寺住職)
- 築田哲雄(法光寺住職)
- 相馬述之(北海道宗教者平和協議会事務局長)
- 許 仁碩(東アジア共同ワークショップ台湾)
- 岡本法治(真宗学寮教授)
- 殿平有子(イラストレーター)
- 宮川秀憲(西英寺住職)
- 金 正姫(川崎市民族ふれあい事業講師)
- 徐 相萬(SeoHanInternational社長)
- 朴 錫俊(SJ&Company社長)
- 末次和子(ベルリン女の会)
- 佐々木光明(12・8戦禍を語り継ぐ会・浄土寺住職)
- 池 直美(北海道大学公共政策大学院専任講師)
- 益子美登里(植村裁判を支える市民の会)
- 窪田耕治(美深町郷土研究会々長代行)
- 竹本澄雄(美深町農業)
- 岩崎泰好(美深町議会議員)
- 葛野次雄(静内アイヌ協会会長)
- 崔 無碍(元暁宗統国寺住職)
- 尹 碧巖(国平寺住職)
- 飛田雄一(強制動員真相究明ネットワーク共同代表・神戸学生青年センター理事長)
- 堀川惠子(ノンフィクション作家)
- 村中芳之(士別東高校教諭)
- 長谷山隆博(芦別市星の降る里百年記念館長)
- 池上恵龍(浄教寺住職)
- 田中清元(曹洞宗宗会議員・薬王寺住職)
- 森 俊英(遺骨奉還宗教者市民連絡会事務局長・正明寺住職)
- 小島良秀(曹洞宗秀岳寺住職)
- 李 紅培(在日本朝鮮札幌商工会理事長)
- 近藤伸生(あさひ岳法律事務所・弁護士)
- 山本玉樹(北海道在日朝鮮人の人権を守る会代表)
(2019年10月現在)
寄付金の使い道
いただいた寄付金を、次の使途で活用します。
- 笹の墓標展示館再生のために 2,300万円
- 和解と平和の森整備 300万円
- 旧光顕寺庫裏の改修 300万円
- 宣伝広報事務活動費 100万円
合計、30,000,000円を目標に寄付のよびかけ、クラウドファンディングへのご協力をうったえます。