私たちの取り組む課題



孤独や孤立が誰にとっても身近なリスクとなる今、釜石でも“つながり”を失いかけている人が増えています。
地域で生きる一人ひとりが安心して過ごせる居場所を守ること――それが、私たちが取り組む課題です。
釜石市では高齢化や人口減少が進み、かつて震災後には強く存在した“つながり”も、年月とともに希薄になっています。
独居高齢者が増え、復興公営住宅の見守り事業も終了した今、「誰にも頼れない」「相談できる場所がない」と感じる人が確実に増加しています。
一方で、子どもたちにも学びや安心できる“もうひとつの場所”が求められており、家庭や学校だけではカバーしきれない孤立のリスクが顕在化しています。
加えて、デジタル化が進む社会の中で、高齢者やデジタルが苦手な方は情報から取り残されがちで、不安や疎外感を抱えています。
こうした多層的な課題を前に、私たちは「場所の力」と「つながりの力」をもう一度信じ、年齢や背景を超えて支え合える“居場所”を地域に根付かせることを最重要課題と考え、日々取り組んでいます。
なぜこの課題に取り組むか



「ただそこに人が集い、語らう場所がある」ことが、どれほど大きな力になるか。
震災とともに得た原体験を胸に、今も変わらず“場所の持つ力”と“人のつながり”を信じて歩み続けています。
アットマークリアスNPOサポートセンターは、2004年の設立以来、釜石の地域課題と正面から向き合い続けてきました。
特に2011年の東日本大震災直後、真っ暗な瓦礫の町に置かれた小さな仮設プレハブに、人が自然と集まり、言葉を交わし、そこに灯る明かりが「希望」と「安心」の象徴となった体験は、今も私たちの原点です。
あの時、「ただそこにいるだけで救われる」居場所の力を痛感し、以来、「場所の持つ力」と「人のつながり」が地域を支える土台になると信じて活動しています。
時代が変わっても、孤独や孤立は誰の身にも起こりうること。
だからこそ、“ただここにいていい”と思える場所を次世代につなぐことが、私たちの使命です。
釜石の未来に、もう一度「希望の灯り」を絶やさないために、この課題に挑み続けています。
寄付金の使い道
あなたのご支援は、この地域で暮らす誰かの希望や安心となります。
日々の活動を支え、未来へとつなぐ“あたたかな居場所”を守るために、大切に活用しています。
皆さまからいただいたご寄付は、「みんなの家・かだって」という拠点の家賃や光熱費、備品の購入といった日常的な維持運営はもちろん、地域住民のための多彩な活動に大切に使わせていただきます。
例えば、独居高齢者や地域の方々向けのスマホ教室、LINEを活用した見守り・安否確認、誰でも参加できる交流イベントや相談会、子どもたちが安心して学び・遊べるプログラミング教室や学習支援、さらに新たな居場所づくりや地域のデジタル化推進のための機器整備・運営にも活用します。
また、現場で利用者の声に寄り添う施設スタッフやファシリテーターなど、人を中心にした運営にも充てています。
すべての寄付は「地域の安心」と「つながり」を守るため、そして未来の釜石を支えるために、責任を持って役立てています。