私たちの取り組む課題



〇子どもの健全育成を図るための学習支援事業
①放課後学習支援事業「ゆめの木教室」
学齢期の子どもたちが継続的に学校に通い、主体的な姿勢で学習に取り組めるように、宿題や日本語学習などの学習支援を行っています。ゆめの木教室では、元教員のスタッフらで作成した独自の教材「ゆめの木漢字検定」、「ゆめの木九九検定」を使用し、宿題とともに基礎学力の定着を目指しています。
②幼児日本語教室「たけのこ」
日本語取得が困難な言語環境下の幼児に、日本の公立小学校入学前から日本語に接する機会を増やし、入学後に役立つ生活習慣や日本語で教科学習を学ぶための基礎知識を楽しく習得できるような場所を提供しています。また、保護者に対しても、母語、継承語の保持と伸長の重要性を伝え、子どもたちの言語習得について考える機会を作っています。
〇青少年の社会参加の促進を図る事業
③青少年の自立支援事業「そら」
中学就学年齢以上で、目的意識の持てない青少年を対象に、自分を見つめ、自分が将来就きたい職業について考える機会を提供します。
④中学生を対象とした「キャリア塾」
ゆめの木教室に通う中学生に卒業以降の具体的な進路選択をデザインしてもらうことを目的として、ゆめの木教室先輩の現役高校生や美容室経営者、豊田市役所OBの方などを講師に招き、今後の進路に関するお話し聞きました。
なぜこの課題に取り組むか



1 豊田市在住外国人と保見団地について
豊田市在住外国人の地域的な特徴として一部の地域に外国人が集住していることが挙げられます。最も顕著であるのは保見ケ丘です。豊田市の保見ケ丘にある保見団地は、県営住宅と都市再生機構住宅の2つの集合住宅が隣接しています。2024年10月1日時点で、保見団地がある地区は全人口が6454人、そのうち、外国人人数は3740人で57.9%、日本人は2714人で42.1%です。外国人の国籍別上位3位は、1位ブラジル、2位ベトナム、3位ペルーです。また、豊田市内全域の在留資格別外国人数は、永住者が一番多く、次が定住者で、この2つの在留資格は全体の約52%以上です。(出典:豊田市HP 豊田市外国人データ集)
2 青少年の教育問題
義務教育を受ける年齢にある外国人の子どもたちは、ことばの壁や生活習慣の違いにより公立学校になじめない、また日常会話はできるようになっても教科書に出てくるような学習言語が身につかない子どもも数多く存在します。 保護者にもことばの壁や生活習慣の壁があり、学校制度が理解できない、また将来設計が不明なため子どもの教育に関心が払えない場合もあります。一方、ブラジル人学校等で母語を保持し母国の教育制度に基づいて教育を受けさせようと思っても、それらの教育組織の多くは日本国内では私塾扱いです。高い学費が支払えず、結局不就学となる子どもも存在します。
3 活動のきっかけと目的
この地域で活動するようになったきっかけは、1998年ボランティアの日本語教師として、保見団地の集会所に毎週日曜日通い、不就学の子どもたちに出会ったことです。ある日、保見団地で暮らすボランティア仲間から「あそこで遊んでいるブラジル人の子どもたちは学校に通っていない。」と教えられ、学ぶ機会がない子どもたちの姿に大きな衝撃を受け、何かお手伝いがしたいと考え、翌年1999年、NPOを立ち上げました。
活動の目的は、多文化共生社会に貢献できる人材の育成と青少年の人権擁護です。民族、国籍、言語、宗教、習慣など、さまざまな違いを乗り越え、地域の人々とともに助け合い、支え合うことができる人材の育成を目指しています。
支援金の使い道



学習支援事業や青少年の自立支援事業の運営費に使用いたします。