私たちの取り組む課題
文部科学省による調査では、令和3年度の全国における不登校児童生徒数は、前年度比24.9%増となる244940人であることが報告されました。これは、8年連続の過去最多更新であると同時に、過去30年間で最大の増加でもあります。
不登校の要因については、学校や教育委員会を対象にした同調査において、本人の「無気力、不安」が全体の5割を占めるとする一方 、当事者である不登校経験者を対象とした同省による別の調査では、最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけとして、「先生との関係」が小学生、中学生ともに全体の3割程度を占める結果となっており、 学校や教育委員会の認識と当事者のそれとの間に乖離があることも指摘されています。
なぜこの課題に取り組むか
不登校は、子どもの問題ではない。そのように思います。なぜなら、学ぶことが子どもの権利だとすれば、どのような環境で学び、育ちたいのかについて、その子自身が意見を表明することができ、かつその意見が十分に考慮されるべきであると考えるからです。これは、国連子どもの権利条約の原則に基づいた理解であり、その子にとっての最善の利益を実現すべく努力することこそが大人や社会に課せられた義務であり、責任なのではないでしょうか。不登校という状態は子どもの意見表明であり、子どもたちの実態に即した教育環境の整備こそが喫緊の課題である。わたしたちはこのように理解しています。どの子も自分らしく、のびのびと心豊かに育つことができる。ひいては、あらゆる人々の人権が守られる。そのような社会を目指し、同じ問題意識をもつ人たちと力を合わせて、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。
寄付金の使い道
ありのままの自分でいることができる、安心・安全な居場所を必要としている子どもたちに、「いつでもおいで。」と言ってあげられるよう、フリースクールの持続的な運営のために使わせていただきます。