
事業の目的



南アルプスには希少な動植物が生息しており、その種の約1/5が絶滅の危機にあると言われています。
特に、高山植物はシカによる食害を受け深刻な状況にあります。
写真は北荒川岳の同じ場所を撮影したものです。
昭和61年(1枚目)
多種多様な高山植物が繁茂しています。
平成25年(2枚目)
シカの食害により植生がまばらになっています。シカが好んで食べない植物(写真はマルバダケブキ)のみ生育しています。
令和3年(3枚目)
マルバダケブキすらシカに食べられ、ほぼ裸の状態となってしまっています。
こうなってしまうと土壌が流出しやすくなり、新たな植物も根付きにくくなります。やがて、高山植物の生育できる環境が失われてしまいます。
こうした状況を引き起こさないために、シカの侵入を防ぐ柵を設置し、高山植物を守る活動をしています。
これまでの活動



お花畑にシカが侵入しないよう”防鹿柵(ぼうろくさく)”を設置しています。この作業には、例年多くのボランティアの方々にご協力いただいています。
※設置している”防鹿柵”は、大きく分けて鋼製柵と樹脂製柵の2種類
- 鋼製柵(鋼製の支柱・金網):通年設置のため、春の設置及び秋の撤去が不要。雪の移動の大きい傾斜地には不向き。
- 樹脂製柵(樹脂製の支柱・繊維ネット):春に設置し、秋に撤去できるため、雪の影響を受けない。
作業1 樹脂製柵の設置
高山植物が芽吹く前に樹脂製柵を設置します。設置が遅れるとこれまで守ってきた植物がシカに食べられてしまうため、雪解けを見計らって速やかに作業することが重要です。
作業2 鋼製柵の補修作業
鋼製柵は非常に硬いものですが、冬の重みで曲がったり、破損することがあります。破損が大きいものは撤去や取替等を行います。これらは非常に労力にいる作業です。
作業3 樹脂製柵の撤去
樹脂製柵は、支柱やネットが雪の重みで破損しやすいため、秋には一時撤去をします。10月頃には高山植物の種子散布が終わるため、地上部を食べられても翌年に発芽・生育が期待できます。
これまでの事業成果


植生・お花畑の回復@三伏峠
柵が機能している写真左側の緑が濃い区画は、植生が回復しています。対して右側の緑が薄い区画は、柵の破損によりシカの侵入を許してしまい、植生が食べられてしまった状態です。
”防鹿柵”は設置した後も継続的な管理が必要です。適切に管理し、シカの食害を防ぐことができれば、かつて一面に広がっていたお花畑をまた目にすることができるようになります。
このように、防鹿柵を設置しシカの食害を防ぐことで高山植物を保全することができています。この活動を継続するためにも皆さんのご支援が不可欠です。
この活動を継続するためにも、皆さんのご支援が不可欠です。ぜひ、ご支援のほどよろしくお願いします。
事業の必要経費
- 柵に用いる資材費用
- 資材を運ぶための費用
- 作業する人員にかかる費用(山小屋宿泊費等)
- 植生の変化を記録するための費用(カメラ、ドローン等)

