事業の目的
https://readyfor.jp/projects/coe
子育ては誰しもが、「ぶっつけ本番」。
小さな命を守る責任感と緊張感の中
わからないことだらけで不安、イライラ…。
周りに迷惑をかけられない、
親として自分で頑張らなくては
と、誰にも相談できずに孤立してしまうことも。
その結果、
子育て世代は男女ともに10%が産後うつになり※1、
産後1年以内の死亡原因1位が⾃殺※2。
また、児童虐待によって、
約1日1人のペースで年間350人もの
児童の命が亡くなっています。※3。
この状況はコロナ禍でさらに加速しています。
インターネットにも情報が十分にありますが
求められることは「誰かと分かち合えること」
一人きりではないと感じられることです。
地域の応援団に何気ないことでもいつでも相談でき、
一緒に子育てをする仕組みを平塚からつくります。
NPO法人未来経験プロジェクトについて
ページをご覧いただき、ありがとうございます。NPO未来経験プロジェクトの堤園⼦と申します。
平塚市役所で⼦育てやご家庭のさまざまな相談にのる傍ら、未来経験プロジェクトではこども食堂や学習支援など、地域の子どもと大人を繋ぐ活動や子育て支援活動をしてきました。
私が小さなころ、地域の人に「あなたに何かがあったら絶対助けてあげるからいいなさい」と言ってもらいました。この言葉は今でも私を勇気づけてくれています。私も子どもたちの味方である無敵なおばちゃんになりたい。これが今の私の夢になりました。
紆余曲折を経て、今は市役所で児童虐待の対応をしています。そこでパパママのさまざまな悩みや問題を目の当たりにしてきました。ママの産後の死亡理由の一位は自殺です。
その大きな原因は「孤立」すること。
私は虐待や子育て世代のトラブルを予防したいと思っていますが、行政は問題が起きてからしか介入できませんし、解決したら関わりを終了しなければいけません。必要なことは、問題が起きたら通告するのではなく、安心安全に子育てができる社会を創ることです。
妊娠前から全てのママとパパを支える仕組みをつくりたい。
これまでの知識や経験を活かし、虐待の起こらない社会の実現を目指して、手探りで仕組みを作り、活動を開始しました。現在は地域の応援団と専門職がLINEで相談に応じる活動を精力的に進めております。
写真右が私、堤です。
孤立する子育て家庭。
相談する人や場所が足りません。
妊娠した瞬間からママの体は変化をし続け、出産に向けて、命を生み出す準備を始めます。しかし、
「何を準備したらいいのかわからない」
「元気な赤ちゃんを出産できるのかな」
「私はちゃんとした親になれるかな」
と、いうようにたくさんの不安を抱えています。しかし、病気じゃないから迷惑をかけられない、うまく言葉にならない、安定期までは周りに話せない…と我慢してしまい、一番苦しい時期に誰にも言えずに孤立して過ごす方が多くいます。
妊娠期にどれだけ安心安全に過ごすことができていたか。
赤ちゃんと会えることを楽しみに過ごすことができていたか。
誰かに支えられて過ごすことができていたか。
それが生まれてくる赤ちゃんが安心安全に過ごせるかどうかに関わっていると感じます。
誰しも子育ては、「ぶっつけ本番」です。重責と緊張で寝ることも食べることも十分にできずに疲弊する中、わからないことだらけで不安でいっぱい、イライラしてしまいます。そして限界まで頑張った結果、産後うつや自殺、児童虐待などに至ってしまうこともあります。
そして今、新型コロナウイルス感染症の影響により交流機会は制限され、子育ては更に孤立化し、事態はより深刻化しています。
相談を受けている様子。会えて嬉しかった!来てくれてありがとう!
何かあったとしてもその悲しみを一人で抱えなければいけないなんて、こんなに悲しいことはありません。
子育ての孤立を予防するためには、妊娠期から安心できる相談相手を見つけておくこと、どんなことが起こるのか、何を準備したらいいのか相談しながら準備をしておくことが大事です。
専門的な関わりは勿論大事ですが、長い子育て期間には、どんな時でもずっとつながり続けている存在が必要だと感じます。普段から「どうしているかな」と思いを馳せてくれる存在、思いを馳せる関係性が大切だと感じています。
つまり、何かあったら相談してね、ではなく「何もなくても話そうね」という文化が必要です。
クラウドファンディングで実現すること
今回皆様からいただいたご支援金で、出産、育児での孤立を解決する仕組み「coe(こえ)産前から3歳までの子育てを応援するチーム」を作っていきます。
産前から妊婦(ママ)とパートナー(パパ)とLINEで友だちになり、カウンセリングスキルを持つ地域の人たちが応援チームを結成し、対話に重きを置いたコミュニケーションを行います。また必要に応じて専門的な課題にも対応できるように、助産師、保健師などの医療従事者や行政担当者とも連携するできる仕組みです。
出産、育児がスタートした後もLINEを通じて対話を続け、どんなことでもいつでも話ができる関係を維持し、孤立を防ぎます。赤ちゃんの状態だけでなく、ママとパパの身体的、精神的な状態などの変化に気づけるよう支えていきます。
私たちが「coe」で実現したいことは、
1.何かあったときだけでなく、いつでも話せる「仕組み」です。
2.地域(エリア)を限定せず、「全国」で利用できます。
3.子育てしている人と支援したい人たちを「オンライン」で繋ぎ、リアルに連携します。
●coeのできるサポートについて
1)母子手帳を配布するとき、LINEで友だちになることで始めることができます。
すべてのママ、パパと繋がる仕組み「出産、育児は学ぶ必要があり、コミュニティが必要である」ということを、ママとパパに知ってもらう必要があります。だから、「母子手帳」を配布するときに、このプロジェクトについて紹介し、プロジェクトに参加してもらいます。
2)対話を重視した日常的なコミュニケーション/オンラインとオフラインでのつながりを活かした仕組み
その後、LINEを通じてママ、パパとチャットでやりとりを行います。「何かあったら連絡くださいね」ではなく、「お役に立てることはないですか?」というような声がけを、こちらから積極的に行うことで、対話によって相談をしやすい環境を作ります。3人以上のチームで応援するので、多様なアドバイスを得ることができます。(また、出産、育児に関する体調の変化やトラブル対応について、助産師や保健師が24時間365日でケアできる体制を将来的には実現したいと考えています。)
ママ、パパは、出産、育児についてオンラインのイベントに参加することで事前に子育てについて学ぶことができます。またリアルなイベントについてもこの仕組みを介して、告知することができ、参加を促すことも可能です。産前から出産、育児について学び、教えてもらえる関係を持つことで、産後の育児の立ち上げをスムーズに行うことができます。
3)早期に対応できる連携体制
また、子育てをしている人たちの状況を把握するため、時々アンケートを行い、育児ストレスの評価をしたり、困りごとの状況を把握します。コミュニケーションを通じて、何らかのトラブルの予兆を検知したとき、専門家や行政と連携して対応することで、大きなトラブルになる前に対応できることを目指します。(coeのサービス内で診断を行うことはありません。あくまで専門家のご紹介までになります。)
将来的には、日本全国の各地域で活動する子育て支援をされる方や行政の担当者とネットワークを築き、IT技術を活用した仕組みを構築することで、全国どこでもいつでも産前から出産、育児をケアする仕組みとなることを目指します。
今後のビジョン
子育ての相談は、「問題を解決する」というアプローチになりがちです。でも、ママとパパは子どもたちのことを大事に思い、ちゃんとできていることもたくさんあります。
大切なことは子育てするママ、パパを孤立させずに、応援団がいつでも思いを馳せ、そばにいることです。うまく言葉にならないことはたくさんあります。だから、何もない時も共に過ごし、そしてその時に起こったことを一緒に経験し、分かち合いたいと思うのです。
また、どんな風に子育てをしていきたいのか、子どもとどんな風に過ごしたいのか、どんな家族を作りたいのか、そんなお話を聴かせてもらい、ママとパパの描く子育てを実現するために一緒に考え応援させてもらいたいなと思っています。
このコミュニティーではママとパパは支えられる人になるだけではありません。将来的にはこれから妊娠出産を迎える人たちに対して、少し先輩として経験を話してもらいたいなと思います。
自分がたくさんの傷を負い、この世界に不安を持っていたら、子どもをこの社会で育てることは難しくなってしまうと思います。だから、まずママとパパが自分の人生をありのまま生きられる社会をつくり、子どもたちに安心安全で希望あふれる世界を一緒にプレゼントできたらと思います。
子育てを支えるのは誰か特別な専門職の仕事ではないのです。
誰もが、どのような形でも関わることができるものだと思ってます。
このプロジェクトを応援し、関わってくださる方々が
誰もが生きているだけで誰かを支えていることを信じてほしいと思います。
どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします。
プロジェクトメンバー紹介
私たちは、経済産業省が主催するアクセラレータ「始動 Next Innovator」に参加し、それぞれが別々に現代の子育てに関する課題をビジネスとして解決できないかと考えていました。子育ての課題を考えていると、テーマは違っても原因は共通することが多いことに気づき、一緒に子育ての課題解決に向けて取り組むことになり、本プロジェクトを立ち上げました。
堤園子
NPO法人未来経験プロジェクト 理事
平塚市役所こども家庭課
(メッセージ)
「子どもが抱っこしてと言うから抱っこするのではなくて、あなたから抱っこさせて、という人になりなさい。」私が児童養護施設で勤務していた時に先輩がくれた言葉です。児童虐待により、一日に約一人の子どもが命を落としています。虐待の起こらない世界を実現したいと思い活動してきました。児童養護施設、行政、NPO、そしてこの事業ともっと前に、一人の人間としてできることはないかと問い続け沢山回り道をしてきました。誰もがありのまま生きられる世界をつくりたい。そのためには、命が守られ、支えられ、何度でもやり直すことができることが必要です。
誰もが、誰かの居場所になることができます。「誰もが生きているだけで誰かを支えていることを信じられる」そんな世界をここから作りたいと思います。どうかご協力を宜しくお願い致します。
(プロフィール)
建築士として「人が集まる場所」を創ることを目指したが、「自身が誰かの居場所になる」ため転職。児童養護施設にて児童虐待を受けたこどもたちと過ごす。現在は平塚市役所こども家庭課に勤務し、児童虐待対応や子育て相談に乗るほか、NPO法人未来経験プロジェクトで、地域で子どもを育てる活動(子ども食堂、学習支援、職業体験、農業体験等)を実施している。第14回かながわ子ども・子育て支援大賞草の根賞受賞。
一級建築士/社会福祉士/精神保健福祉士/保育士
久保 主税
株式会社こそらぼ 代表取締役
(メッセージ)
出産、育児の課題を当事者として発信し、社会の理解を得て、次の世代が安心して子育てができる社会を実現したい。そして、出産、育児の課題を税金で解決することに、どこか違和感を感じます。私たちは、最初小さな仕組みを作ることができれば、ITの力を活用することで、より多くの人たちが利用できる仕組みが実現できると考えています。その最初の小さな仕組みを作るために、多くの人たちの協力をお願いしたく、本プロジェクトを立ち上げました。私たちの思いを実現するために協力をお願いします。
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(プロフィール)
システム会社で営業をしながら、出産、育児の課題をライフワークとして活動するため、株会社こそらぼを起業し、複業で活動中。「男性が子育てに参画し、社会を変える」をミッションに、経験と勘に依存する出産、育児にサイエンスの視点を取り入れ、より多くの人たちが理解できるようにして、社会を巻き込んだ「チーム育児」ができるように活動中。
これまでの活動
現在、平塚市で全ての妊婦さんにチラシを配布し、周知していただいています。
その他、全国から利用してくださる方がおり、令和5年5月の時点で400名を超える登録があります。
サポーターは全国から保育士や保健師、社会福祉士や医師等、様々な職種の方がサポーターとして活躍してくださっている他、
南米チリ、フランス在住の方もサポーターになってくださっています。
これまでの事業成果
相談内容は
ご自身の体調(心身)のこと、出産準備、出産費用、育児準備、育児手技、
赤ちゃんの体調不良時の対応、障害などの対応、子育てや声掛けの方法
ミルクや食事の内容
保育園のこと、復職のこと
パートナーとの関係、親族との関係
子どもに対する想い 等
本当に様々な合相談をお受けしています。
妊娠期から相談できて安心した、味方がいてくれて嬉しい、等の声をいただいている他
行政には相談しづらいけどLINEでなら相談できるかも、と思ってくれる若年の妊婦さんにもつながることができました。
事業の必要経費
・チラシ印刷 制作費 30万円(1年間)
・チラシ運用費
・LINE WORKSの運用費
・サーバー運用費 100万円(1年間)
・システム構築費 120万円
・システム更新費 120万円
・サポート人件費 150万円(1年間)
・ Web制作費 20万円