私たちの取り組む課題
- 気仙沼市では2019年現在、約40人の待機児童がいて保育士不足が深刻な問題となっています。公立の保育園が多い気仙沼ですが、保育士さんたちが理想の保育を実現できる環境や働きやすい環境をつくり、子育て支援員という制度を広め地域の皆さんと一緒に子育てしていく環境をつくっていくことが急務だと感じています。
- その問題を解決するためにも、私たち民間でできること、行政ができること、互いの得意分野を活かしたまちづくりを進めるために、対話を繰り返しながら意思の疎通をして、「気仙沼で子育てできることが幸せに感じられる」ような仕組み・雰囲気づくりをしていきます。
なぜこの課題に取り組むか
震災後、気仙沼ではたくさんの支援を受けてきました。しかし、受け身ではなく、ママたち自らの手で子どもが育つ環境を良くしていきたいと立ち上がりました。同じ"ママ"という役割を担っていても、背景は様々で、それぞれの得意なことを生かし合いながら活動を続けています。
そして何より、
気仙沼の自然が最高!
せっかく海も山も川も、島に半島もある気仙沼で子育てしているのだから、もっともっと自然を子どもたちと楽しみたい。
そして地元の魅力をたくさん五感で感じながら成長していってほしい!そんな思いが溢れいます。
自然の中で遊ぶ子どもたちの笑顔がキラキラしていて。育児に疲れてしまっているママたちも、お互いに子どもを見合ったり、悩み相談をしたりしながらどんどん元気になっていきます。
そんな様子をみている地域の方も喜んでくれて、街全体が元気になっているような気がしています。
寄付金の使い道
けせんぬま森のおさんぽ会では、気仙沼の豊かな自然を活かした「見守る子育て」を大切にしながら、以下の活動を行なっています。
■ 活動詳細
①森のおさんぽ会
「育児サークル型」の森のようちえん活動です。月に2回ほど、0〜2歳の未就園児の親子を中心に、ホームスクーリングをしている小学生や地域の方々など様々な方に参加していただきながら、自然の中をおさんぽしたり、一緒に焚き火でごはんを作って食べたり、お昼寝したり。大人も子どもも、ゆったりと自分のペースで過ごします。
②うみと森のようちえん
「自主保育型」の森のようちえん活動です。不定期ではありますが、より日常に近いカタチで子どもたちを自然の中で遊ばせたい、という思いから預かり合いをはじめました。親と離れて過ごす子どもたちは、自分でできることが増えたり、助け合う気持ちが育まれたりと、心身ともに大きな成長が感じられます。また預かる側の親にとっても、「信じて待つ」「穏やかに見守る」を学ぶいい機会となっています。
④旅する学校
元気な不登校の子どもたちが、自然の中で思いっきり遊べる時間を作ります。バスでの送迎も可能。隣町の不登校の子どもたちとも交流しながら、"旅"をするように様々な場所で活動を行います。週2回(現在は火曜木曜)に開催し、みんなで対話をしながらプロジェクトを進めています。
③ママの学び合い (まちづくりへの参画)
より良い子育て環境を作っていくために、自分たちでできることを一つ一つ行なっています。気仙沼市が主催する企画に参加して意見を発表したり、地域の行事に子どもを連れて参加して一緒に子育てする地域の繋がりをつくったり、また、「やりたい!」と思うことを一緒に実現する仲間として、子育てしながらも協力しあってママたちの目線で社会参画をしています。
「ママが笑顔なら、子どももパパも、街も元気!」という信条で活動していますが、実際に活動しているとママたちがどんどん笑顔で元気になっていく様子が見られます。子どもたち同士で勝手に遊んでくれるから、ママたちはお互い悩みを相談し合ったり情報交換したりできるのです。ママたちが森の中で子どもと一緒に思いっきり楽しんでリフレッシュすることができるのは、非常に重要だと感じます。
■ 森さんぽ効果
私たちおさんぽ会が大切にしていることは、うちの子よその子関係なく自然の中で子どもの気持ちを尊重し、穏やかな目線で子どもたちと過ごすことです。自然の中をおさんぽすることで得られる効果はたくさんあると実感しており、それを私たちは「森さんぽ効果」と呼んでいます。
子どもの心と身体の健やかな成長
雨の日も雪の日も、子どもたちは元気いっぱい。自然の中で身体をめいっぱい使って遊び尽くします。普段食べない野菜もみんなと一緒なら食べられる!いっぱい遊んで、ぐっすり寝て。遊びの中で、心も身体も豊かに育つ土台を作ります。
ママのリフレッシュ&学び
自然の中で、みんなで見守るという心地よさを一度味わってみてほしい。頑張っているママさんほど心と身体が解放されて自然に癒されます。先輩ママから学んだり、防災の知識を得たりお互いに協力し合って子育てしていく仲間もできます。
地域との繋がり
幼少期に自然の中で豊かに遊んだ経験は地元への愛着に繋がります。人との繋がりを大事にしながら「地域で子どもを育てる」きっかけ作りをして、孤立しやすい子育て世帯と地域を繋げます。