私たちの取り組む課題
開館後、沖縄戦の体験者である元ひめゆり学徒たちは、展示室での説明や講演活動などを通し、多くの方々に戦争体験を伝え続けてきました。彼女たちはまた、資料館の展示づくり等あらゆる仕事に携わり、館運営の中心となってきました。
元ひめゆり学徒たちは、自分たちの活動を引き継ぐ後継者の育成にも取り組んできました。現在、資料館は、彼女たちからバトンを受け継いだ戦後生まれの職員によって運営されています。
開館当初、若い世代の来館者には、親や祖父母が戦争体験者という方が多くいらっしゃいました。しかし開館から30 年が過ぎた現在、資料館を訪れる若い世代の方々は、祖父母も戦争体験のない世代になっています。資料館では、こうした戦争からさらに遠くなった世代に向けて、新たな取り組みに挑戦しています。
なぜこの課題に取り組むか
戦争からさらに遠くなった世代の中には、戦争は過去の歴史上のできごとであり、自分とは関係のないできごとであるという意識を持つ方が少なくありません。
そうした世代に戦争と平和の問題を“自分ごと”として受け止めてもらえるよう、より分かりやすく伝わる展示づくりをおこないます。
また、展示以外にも、ワークショップやフィールドワークなどを取り入れ、主体的な学びの機会をより多く提供していきたいと考えています。
資料館では、これからも、沖縄における平和学習の拠点として、戦争の悲惨さと平和の大切さ、そして命の尊さを多くの方々に発信していくことを目指し活動を続けていきます。
寄付金の使い道
下記の様々な課題に取り組む事業資金・運営資金として活用
・戦争と平和をテーマとした企画展・特別展の開催
・平和を学ぶ教育普及活動
小中高生向け平和講話、教員・ガイド・マスコミ従事者向け講習会(展示ガイド・レクチャー・ワークショップ)、親子フィールドワーク
・資料の収集・整理・保存、調査研究
・戦争と平和をテーマとした出版物の発刊
・付属ひめゆり平和研究所活動
ひめゆり平和研究所は、資料館の展示、教育普及、研究等を充実させ、ひめゆり平和祈念財団の理念を広く世界に発信するために2017年に設立。現在進行中の取り組みは、「沖縄戦・ひめゆり学徒隊の歴史を海外に伝える展示プロジェクトinハワイ」、「“ひめゆり”を伝える映像コンテスト」。
・ひめゆりの塔ならびに同敷地の維持管理