私たちの取り組む課題
■命と才能を輝かす! 『障がい支援』と『動物福祉』
「保健所の犬殺し、猫殺しの汚名を払拭したい。海外に何か良い方法はないのかしら?」
1996年当時、長野県伊那保健所の所長だった小林美智子先生のご質問に、取材に訪れていた有馬が答えました。
同行していたカメラマンのMAYUMIも同じことを考えていたことでしょう。
「英国聴導犬協会では、保護された犬の中から適性をみて聴導犬に育成し、無料で提供しています」
有馬の説明から、小林所長が英断。献身的な多くのボランティアさんの支えで、同年の10月1日に、伊那保健所が推進役となり、英国聴導犬協会指導を受け、任意団体ジャパン聴導犬協会(現・日本聴導犬協会)が創設しました。
以来、保健所や動物保護センター、そして保護団体で保護された犬たちの適性をみさせていただき、候補犬として選び、聴導犬として育成してきました。2001年からは、聴覚と肢体に障がいのある重複障がいの方からのご依頼で、聴導犬と介助犬の働きができる多目的補助犬(一般家庭からの譲渡犬)を貸与しました。その後、介助犬のご依頼を受けるようになりました。これまでの所属聴導犬&介助犬チームは41(うち現役は19)チームです。
創設当時は、50万頭とも40万頭ともいわれていた犬の殺処分数も、愛犬家への教育や献身的な保護活動で10分の1まで減少しています。嬉しいことです。2006年からは良心的なブリーダーさんからの購入も開始しました。
現在、候補犬の80%が保護犬と譲渡犬で占められています。
■事業継続の26年間で、多くの日本初の快挙を挙げることができました。
「2001年 聴導犬みかんが、公的乗り物への同伴試験合格」「2001年 聴導犬かよが、航空3社搭乗試験合格」。「ADI(国際アシスタンスドッグ協会 認定試験合格」。
さらに、国際レベルの組織と訓練ノウハウが評価され「2001年 聴導犬みかんが、英国聴導犬協会から国際認定を受ける」「2001年 会長有馬もとが、英国聴導犬協会から国際認定聴導犬インストラクター レベル3を授与される」「2002~05年 ADI理事に会長有馬もとが就任」「2006年 会長有馬もとがADI国際認定聴導犬&介助犬インストラクター認定」。
■これまでの経験と知識で社会貢献活動に活用。
➀愛犬家教育による地元の活性化。
②児童の情緒教育。
③シニア社会の一助となる「シニア・サポート犬」の育成と研究調査などを実施しています。