私たちの取り組む課題
コロナ禍以降、子どもや若者の自殺が増加しており、その背景には子ども・若者の孤立化が考えらます。特に、福岡市の警固公園では警固界隈と呼ばれる帰る所のない若者の集団が形成され、オーバードーズや裏バイトなどの社会問題に直結するなど、孤立化の防止が急務と考えられます。さらに、孤立する子ども・若者の中には保護者からの虐待や不登校などの生活上の課題を抱える者も少なくありません。
なぜこの課題に取り組むか
私たちは長年、帰る場所を失った方々のサポートを行ってきました。特にホームレスと呼ばれる野宿生活者やDV被害者、虐待を受けた方など様々な理由で帰る場所を失って来た方々の多くはこども・若者時代に大きな生活上の課題を受けた傷つき体験(ACE:Adverse Childhood Experience=逆境的小児体験)などを有しています。逆にこども・若者時代にポジティブな体験(PCE:Positive Childhood Experience=肯定体験)を経験することで、本人の生き抜く力を育て、ひいては豊かな生活に繋がっていくことがわかっています。
NPO法人イルタテエの行うフリースペースでは一般的なこども・若者の居場所としての機能だけでなく、『誰かに話しを聞いてもらった』『相談することで少しでも前に進んだ』という経験をしてもらう対話の場としていき、少しでもこども・若者にポジティブな体験をしてもらいたいと思っています。
さらに、まなびの居場所イルタコールでは、安心した場所で自分の学びたいこと、話したい人と話をすることで、自分がこれからどのように生きていくのかについて、一緒に考えていきます。それだけでなく、生活の中の困りごとを解決するための相談支援事業、安定した住居を確保するための居住支援、自分の就きたい仕事に就いていくための就労支援も行っています。
そして、こども・若者に安心して話しをしてもらうため、彼らの話しを聴き、共に考えていくためのアドボカシーを推進してくためのボランティアの養成講座なども行っていきます。
支援金の使い道
いただいた御寄付については、①居場所の運営経費(お菓子や飲み物、文房具などの消耗品など)、②無料相談の対応者に掛かる経費(弁護士、社会福祉士、保護司など)、③こども・若者向けのイベント運営経費(上映会など)、④調査活動や啓発活動の運営経費(アンケート調査や、講演会など)、などに使用させていただきます。