私たちの取り組む課題
社会的養護対象児童は全国で4万2千人。里親家庭へはそのうち6千人の子どもが委託されています。
委託される子どもたちは、さまざまな背景を持っています。社会的な経験や愛着形成が不十分で、自己肯定感が低くかったり、自分の気持ちを上手く言語化できず、他者と上手くコミュニケーションが取れないことも少なくありません。また、地域で同じような境遇の仲間と出会う機会が乏しく、抱えている悩みを打ち明けて共感してもらいにくい状況です。
一方、それを受け入れている養育者も、同じような子育て経験を共有できる仲間は多くありません。
子どもへ生い立ちをどう伝えていくか?どんなふうに伝えるかなども、常に考えを巡らせている悩み事でもあります。
なぜこの課題に取り組むか
【自分たちの強みを活かす事業を創造する】
私たちココポルタの運営スタッフは主に養育里親やその家族です。
⾏政やフォスタリング機関がなかなか気が付きにくいことを、⽀援対象者と同じ⽴場である事で、今現在感じている悩みや行政に届かないニーズをより⾝近に感じることができます。⽀援対象者に近い視点で事業を展開できることが、私たちの強みであり、 最⼤の提供価値であると考えています。
【子どもたちの自己肯定感を高めて生きる自信に繋げていく】
養育者のもとにやってくる前の家庭環境により、上手く大人に自分の気持ちが伝えられなかったり経験や体験の不足から、自信がもてない子どもも少なくありません。社会的養護の子どもが苦手とする言語表現を、ことばだけに頼らない非言語的な表現としてアートや音楽を媒介した「自分の気持ちを他人に表現する体験」を育んでいきます。そしてワークショップを通じて知り合った子ども同士の「ピアサポート」に繋げていきます。
【子どもも大人もピアで支え合える基盤をつくる】
自治体や団体(里親会やあっせん団体)の枠を超えた、ワークショップや子ども交流会・養育者向けのサロンや地域交流会を通じて、気軽に仲間と知り合うきっかけを作り、ピアサポートの基盤を作っていきます。
【地域社会との共生・共助をめざす】
社会的養護の子どもたちを取り巻く環境は、まだまだ閉鎖的で、社会との接点が容易に見出せない状況です。地域の人たちに、少しでも関心を寄せていただけるきっかけとして、テーマ性のある映画上映会や、ゲストを招いたトークイベントを開催していきます。今までの「知らない」を「知る」ことが、次の未来がひらけていくと思います。どんなカタチの家族も当たり前に存在できる社会の実現を目指して少しずつ出来ることから始めていきます。
寄付金の使い道
寄付金で下記の事業を行っていきます。
【養育里親・特別養子縁組里親家庭支援事業】
- こども交流+アート・音楽のワークショップ
- ココポルカフェ(養育者+サポーター交流会)
- お仲間みっけサロン(特別養子縁組・里親家庭交流会)
- ゲストを招いた養育者勉強会
【地域とのつながり事業】
- 社会的課題に向けた映画上映会+トークイベントの開催
- ファミリーホーム併設サロンの運営
- テーマ性をもたせたブックトークの開催