事業の目的
CHTs(Chittagong Hill Tracts, チッタゴン丘陵地帯)を代表する産業は焼畑農業です。焼畑で採れる作物は主に米、それから、とうもろこし、バナナ、唐辛子など。また、国土のほとんどが平野のバングラデシュで、唯一の丘陵地帯であり、近年、コーヒー栽培の可能性が見出されました。
しかし、国土の10%を占めるこの土地に、軍は500以上の駐屯地を置き、政府や企業は次から次へとリゾート開発を進め、先住民にとっての生活・農業用水である川を汚染・枯渇させ、地域の人々は恩恵どころか生きることへ被害を受けています。
先住民の土地で、彼らの得意な作業で、少しでも生計を助けられたらという思いと、ご支援としてではなく、ほしいと思われるものを製造したい思いで、日本や世界で愛飲されるコーヒーを、CHTsという存在のフレーバーと共に届けるプロジェクトを行いたいと思いました。
また、少数民族の伝統・文化継承に寄与し、同時に、子どもたちの教育支援を行うために、キニティウスクールとその卒業生の生徒たちは、ムロ族・クミ族のトラディショナルビーズアクセサリーを定期的に作り、チョトベラが支援グッズ(ハンディクラフト)として販売しています。
CHTsを身近に感じられたり、ご縁が繋がるきっかけとなるようなお土産品を、他にも生み出していきたいと思います。
これまでの活動
コーヒープロジェクト
近年、チッタゴン丘陵地帯でコーヒー栽培の可能性が見出され、ご縁があり、カナダ人の現パートナーとプロジェクトを進めています。当初は、隣国ミャンマーと北東インドの豆と、最近は、パートナーの居住国であるラオスの豆とブレンドしながら、当地域での収穫量や品質向上に努め、年々変化する世界情勢や気象、価格高騰や自然の影響も乗り越え、CHTs産コーヒー普及のために奮闘しています。
現状、250g・1kg・2kgで(基本的には焙煎豆を、要望があれば豆を挽いて)販売していますが、より多くの人が気軽に手に取り、召し上がってもらえるように、パッキングの量や方法の工夫、販売場所などを開拓している最中です。
ハンディクラフトプロジェクト
キニティウスクールの子どもたちと、ムロ族の女性たちが作るビーズネックレスを、バングラデシュの首都ダッカの一店舗(店名「Reng」)と、日本でイベント(国際交流関係や舞台など)の際に販売しています。
2019年より、利益は学校運営費や団体活動費にあててきましたが
現在は、子どもたちが製作したものは、製作者(各子ども)の進学費として貯金するようにしています。
これまでの事業成果
ハンディクラフトの利益は主に、キニティウから卒業して中学校へ進む子どもたちの新生活準備費(制服や靴、寝具など)に役立っています。ただご支援を頂くだけではなく、子どもたちが自分の得意なこと(ハンディクラフト製作)を行なって、進学のための備品などを揃えられたという達成感を得ることや、大切な価値観を養うことに繋がります。
コーヒーの利益は、250g ご購入頂けると、キニティウの寮生ひとりの一週間分の給食費を賄え、2kgでは、ひとりの一ヶ月分の学習と寄宿生活を賄えるかたちとなっています。コーヒー畑の整備や管理はもっと必要ですが、子どもたちの家族や地域にとって、収入源の一つに少しずつなっていっています。
事業の必要経費
コーヒープロジェクト
◻︎苗木
◻︎運搬・移動費(スタッフによる苗木配布や生豆回収などの移動、配送)
◻︎焙煎費(首都ダッカのコーヒーショップに委託しています)
◻︎コーヒー袋・ラベルなどのパッケージ用品費
◻︎書類の作成や印刷費(リーフレット)
◻︎スタッフ手当(苗木配布や生豆回収、管理、パッキングやグラインドなどの作業)
ハンディクラフトプロジェクト
◻︎ビーズ、糸
◻︎運搬・移動費(配送)
◻︎書類の作成や印刷費(タグ、リーフレット)
◻︎スタッフ手当(タグ付けやパッキング、製品のウェブページ更新)
新しいグッズのための調査・試作品製作費
など