私たちの取り組む課題
■役に立たない場を開き続けること
効率やスピード、成果などが重視される社会から軽視されがちな「あそび」を中心に置き、こどもも大人も”目的のない時間”をただ共に過ごすことで、お互いがお互いであることをそっと喜べる関係を築いていきたいと考えています。「一体それがなんの役に立つの?」と思われるような時間の中にこそ、本当に大切なことを発見し育てていける小さな種があるのだと思います。
■対話的関係性を築くこと
「どうせ~」という言葉をこどもたちからよく聞きます。「どうせ伝わらない」「どうせ分かってくれない」「どうせ怒られる」そんなところでしょうか。問い詰められる、という経験はあっても真摯に問われる、ということはなかなかないのかもしれません。
”本当のことはだれにも分からないのかもしれない”というおもいをベースに、問い、聞き、考え、話し合うことを日常の中で大切に、お互いの声に心を傾けたいと思います。
答えや解決策がないかもしれない色々なことを簡単にはあきらめず、共に考え合える関係性を築いていきたいと考えています。
■”私の子”から”私たちのこどもたち”という発想へ
「私たちのこどもたち」が幸せでないと、「私の子」の幸せも成り立たないと考えます。また、私の子、あなたの子、という関係性は、時として親も子にしんどさをもたらすものでしょう。できる人が・できる時に・できることをして支え合えたら、同じ社会に生きる人として、だれしもがもっと安心して生きられるのではないかと思います。
そのために私たちができる一つの取り組みとして、学校へ行かない選択をした子どもたちが無償で過ごせる場を開放したり、居場所を必要とする子どもがお金のことを気にせず、月に一度無料で場を利用できるよう”こども利用券”を配布したりしています。「こどもたちのことを受益者負担だけで終わらせたくない」、と考えています。
なぜこの課題に取り組むか
■自由でありたい
「それってほんと?」「私はどう思ってる?」「あなたはどう思うの?」と本当は自由に感じ、考えていいのだと思います。そうできないとしたら、「なぜ?」を問うてもいい。そうして風通しのよいしなやかな関係性を自他と築いていきたいと思います。
■「ただいる」を大切にしたい
「思いっきり遊ぼう!」とか、「じっくり作ろう!」とか、「友達100人作ろう!」とか… 何かにつけ子どもに対しての「!」が多い。まずは「!」をとって、子どもがそれぞれのペースで何をするか・しないかを決められる、力まない日常の場をひらいていたいと思っています。
■「ちゃんと」ってなんだろう
ひとりきり漫画を読んでから、満たされたように制作に没頭しはじめる子。寝っ転がりながらてつがく対話を始める子。「ちゃんとすることだけが、学びに向かう姿勢なのだろうか」と考えてしまう場面に日々遭遇します。「ちゃんと」が必要な場面もあるけれど、ここでは「ちゃんと」よりも、子どもたちの表現や思考が閉ざされないことを優先したい、そんな思いで場づくりをしています。
寄付金の使い道
■アトリエ運営の支え
アートアソビのへや | こどもとおとなのあそびとたいわ (atelier-cort.info)
■学校へ行かない選択をしたこどもたちの場「止まり木」の運営、食事サポート
止まり木 | こどもとおとなのあそびとたいわ (atelier-cort.info)
■「こども利用券」の継続的な配布
■他団体と連携したつながりの構築