私たちの取り組む課題
1.アドボカシーの本質を理解しつつ、実効性のある活動を構想できる担い手や団体の育成
・あどぼの学校(各地域、全国、オンライン)
・あどぼのすごろく(ボードゲーム形式の育成ツール開発)
2.各地域・各分野での先進的なアドボカシー実践活動の創出
・ローカル・アドボカシー・モデル創出(京都、岐阜など)
・G7、G20開催地での並行サミット実施、市民社会ネットワーク創出(中部、関西など)
3.ポストSDGs時代(2030年以降)の市民社会とアドボカシーの展望(ビジョン、アクション)の構想
・ビジョン文書『ポストSDGs時代(2030年以降)の市民社会とアドボカシーの展望』作成
・上記ビジョン文書に基づく『アクション・リスト』作成
4.アドボカシーに関心のある担い手や団体の交流・共同の場の創出
・あどぼのプラットフォーム開催(年1〜2回)
※詳しくは当会ウェブサイトの以下ページを参照。
なぜこの課題に取り組むか
1.市民社会とアドボカシーのアップデートの必要性
近年、市民社会の活動としてアドボカシーは普及はしてきました。しかし、その多くが政府政策への代替案や政府が設定した政策課題への政策提言のレベルにとどまっています。市民社会はそれぞれの分野・現場で、政府や他セクターが捉えきれていない社会問題や政策課題に気づいています。そうした問題・課題をイチから提示し、本当の意味で「オルタナティブ」な政策提案を行えるチカラをつける必要があります。
2.アドボカシーの本質=人々の側に立つことに立ち戻る重要性
市民社会によるアドボカシーは高度化、専門化し、高いレベルで政策提案できるようになったことは評価すべきです。一方で、市民社会が政策形成の内部者の論理に左右されるケースも出てきています。市民社会は社会問題の現場や当事者、地域で暮らす人々が基点となることは、アドボカシーにおいても変わりません。むしろ、SDGsなどでは地球規模課題の解決には、一人ひとりの尊厳、権利に立って考え、行動することが重要であることが再確認されています。
3.アドボカシーは民主主義をエクササイズする機会となる
国内外で権威主義、ポピュリズム、新自由主義的「改革」の伸長など、民主主義を形骸化する動きが強まっています。そんな時、市民社会によるアドボカシーは、市民活動や問題解決の手段にとどまらず、その活動に取り組むこと自体が、日常から草の根、参加型の民主主義をエクササイズすることになります。民主主義の本質は「選挙」や「多数決による決定」ではなく、日々の私たち一人ひとりの主体的な参加と対話、公開性、透明性をもったプロセスによる社会運営の実現です。その自覚をもってアドボカシーに取り組む市民社会の担い手を広げていく必要があります。
寄付金の使い道
1.アドボカシーに関する講座、研修、ツールの充実
アドボカシーに携わる担い手、団体(市民社会や市民社会と連携する他セクターも含めて)向けの講座、研修を質量ともに充実させたり、「あどぼのすごろく」など、誰もが手にとって活用できるツールの普及、充実などに用います。
2.アドボカシーに関わる調査研究の充実
個別の分野・活動に取り組む市民社会各団体だけでは取り組めない、本質的、包括的なアドボカシーや市民活動の充実のための調査研究に用います。その成果を市民社会によるアドボカシーの充実、アップデートに還元します。
3.組織・運営体制の充実
あどぼ・してぃずんプロジェクトの各活動をより充実したものにするための、組織・運営体制の充実に用います。とりわけ、人的体制の充実に取り組みます。