私たちの取り組む課題
近年、武力紛争の数は増加傾向にあり、2022年時点では182件の武力紛争が世界中で発生しています。これにより、年間24万人近くの命が奪われています。
また、UNHCRによると、2023年末には約4340万人が世界中で難民となり、過去最多の6830万人が国内避難民として生活しており、合わせて1億人以上が住む場所を追われています。
こうした課題の背景にある「憎しみの連鎖」をほどいていくことを目指して、私たちは活動しています。
なぜこの課題に取り組むか
難民や貧困、環境破壊や人権侵害など、様々な問題の根源にもなるテロや武力紛争の課題。その解決が強く求められているものの、いまだ解決には至っておらず、その影響は拡大し続けています。
これまでは、紛争の当事者を「テロリスト」として非人間化し、武力を伴う軍事的なアプローチによって殲滅しようとする動きが主流でしたが、結局のところ根本的な解決には至りませんでした。それどころか、一般市民の犠牲者が生まれ、報復感情を増幅させてしまい、むしろ事態が悪化することも少なくありませんでした。
こうした課題に向き合う中で、私たちはあることに気づきました。それは、テロや武力紛争の当事者になる人々も私たちと同じ人間であり、生活の苦しさや脅迫などによって武器を持たざるを得なかった若者たちである、ということです。
だからこそ、私たちは、いわゆるテロ組織などの武装勢力から若者たちが抜け出すための支援に加え、カウンセリングや教育、職業訓練などを通じた包括的な社会復帰支援を主に展開しています。
さらに、地域社会に対しては、そうした当事者だった人々とともに、紛争の被害を受けた地域社会への緊急支援などを実施しつつ、相互理解のための対話の場を構築することで、和解の醸成にも繋げています。
同時に、テロや紛争に関わった若者たちが暴力ではない道を歩むことをグローバルレベルで促進していくため、彼ら彼女らの権利やエンパワーメントに関する国際規範の制定に向けたリサーチやアドボカシー活動にも取り組んでいます。
寄付金の使い道
いただいた寄付金は、公的な助成金を得にくいソマリアやイエメンなどの紛争地の最前線において、武装勢力から人々が抜け出すための支援や、元戦闘員の社会復帰支援にかかる費用に活用させていただきます。また、そうした紛争の当事者が暴力ではない道を歩むことを全世界的に後押しするための国際規範の制定に向けて、国際アドボカシー活動や対話セッションの実にかかる費用にも活用します。
あなたのご寄付でできること(例)
- 毎月1,500円で1年間支援いただくと、幼い頃に武器を取らざるを得なかった若者20名に対して読み書きなどの基礎教育を1ヶ月間提供できます。
- 毎月3,000円で1年間支援いただくと、憎しみの連鎖にいた若者4名に対して職業訓練と機材を提供し、テロリストではない道を歩むことを後押しできます。
- 毎月5,000円で1年間支援いただくと、最前線での電話相談窓口を通じて、今まさに武装勢力にいる若者が武器を置くことを4ヶ月間呼びかけることができます。
彼らが憎しみの連鎖といった負の連鎖から離脱できる場を創り、テロや紛争の当事者を含め平和の担い手を増やしていくことが、平和への循環を生み出すために必要です。
「戦争から平和への転換」を象徴するこの日本から、テロ・紛争解決の前例を、皆様とともに創りたい。ぜひ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。