事業の目的
フリースクール「アズナス化」計画
理想としては、最低でも中学校区に1つ、阪急沿線の駅に1つ(アズナスの数くらい)は必要だと感じます。
色々な場所にフリースクールがあることでまだ出会えてない子どもに出会うことができ、子どもにとって通いやすい環境をつくることができると考えています。
また数ある中から自分に合ったフリースクールを選べるので楽しいと思える居場所を見つけられます。
NPO法人ここは、現在吹田市で2校、大阪市に1校のフリースクールを運営しています。
1つ目は、フリースクールここ吹田校【あまかり】。
活動時間は、10~16時(月~土曜日、木曜日除く)、小学1年生から20歳くらいまでの子どもを対象としています。
在籍生徒約30名の賑やかな雰囲気が特徴です。大勢の中でのディスカッションやアクティブラーニングがプログラムに取り入れてあり、自分の意見を仲間と話し合う時間があります。
他人の意見を受け入れることを意識しながら自分を表現する力を育んでいます。
2つ目は、フリースクールここ南吹田校【いどばた】。
活動時間は9~15時(月~金曜日)、在籍生徒約15名が一軒家で過ごす少人数制のフリースクールです。
家に近い空間なので落ち着いた雰囲気の中で過ごすことができます。
朝は畑へ行きトマトや大根など季節の野菜を自分たちで育て、食べ物の大切さや育てる楽しさを感じます。みんなで身体を動かす時間も多いので健康な身体づくりと生活リズムを整えていけるのが特徴です。
これら2校に加え、2021年度に新しくフリースクールここ淡路校【ういるも】を開校しました。
全国に約400か所あると言われているフリースクールなどの学校外の民間機関ですが、不登校の子どもたちの約3%ほどしか利用していないという統計が出ています。
その原因として私たちが考えるのが、
①周りにフリースクールがない
全国に400か所あると言われてはいるものの、そのほとんどが都市部に集中しています。
中高生にもなると、自宅から少々距離があっても通学することができるかもしれませんが、小学生にはなかなかハードルが高く通いたくても通えないという現状があります。
②フリースクールがあってもその情報が届いていない
「不登校」は以前「登校拒否」、さらに昔は「学校恐怖症」と呼ばれていた時代がありました。
その頃から、社会は子どもが学校に行けない原因として「親の過保護」や「甘え」があると考え、保護者や教師たちは無理矢理学校に通わせることで子どもたちは学校に通うことができると信じられてきました。
しかし、それでも不登校の問題は解決することはなく(当たり前ですが)、そればかりか大人の一方的で暴力的な関わりにより命を落とす子どもたちもたくさんいました。
そこで日本では、不登校の子どもたちの命を守るためにも「反学校教育」としてフリースクールが誕生したと言われています。
その流れを汲み、今でも学校では不登校の子どもがいても学校だけで解決しようとする傾向にある所もあり、フリースクールがあるという情報は不登校の子どもの保護者には届けられないという現状もあります。
③そもそもフリースクールに行こうと(通わせようと)思わない
とはいえ、フリースクールが通える距離にありその情報が届いていたとしても、学校や大人への不信感があったり、傷ついた経験からまだ外に向かうエネルギーが溜まっていなかったりと、そもそもフリースクールに通える状態ではなかったり通いたい(通わせたい)と思わない状態の子どもや保護者もいます。
私たちは、一概にフリースクールだけがあればいいとは考えていません。また、反学校教育としてフリースクールを運営しているのではなくむしろ「子どもの最善の利益」を共に考え支援する必要があると考えています。
”フリースクールに通うという選択肢が当たり前になればいい”
私たちは、不登校の子どもたちが通うフリースクールの運営とともに、学校に行っている行っていないに関わらず誰もが受け入れられ自立できる社会を創ります。