私たちの取り組む課題
渡り鳥がどこから来てどこへ飛んでいくのか。
この壮大なテーマは古くから研究者たちを魅了してきました。古典的な手法として鳥に個体識別が可能な「標識」を装着する標識調査があります。近年は、科学技術の発展に伴い、鳥に発信器を装着して追跡することが可能となっています。
しかしこれらの調査をするためには、安全に鳥を捕獲し、適切に発信器を装着する技術が必要となります。
当会では、渡り鳥の中でも水辺に生息する、ガンやカモと呼ばれる種をターゲットにしています。
ガンカモ類などの大型鳥類の捕獲、標識は、どうしても大がかりになってしまい、人出もお金も必要になってきます。
さらに捕獲にも、罠の設置や鳥の警戒を解き、罠の射程にまでおびき寄せるなど、様々な技術が必要になります。しかし、これらの技術を持つ方々も少なく、今後研究を継続していくことための課題となっています。
そこで、我々は以下の活動に取り組んでいます。
① ガンカモ類の捕獲技術を蓄積する
② 捕獲技術の普及と人材育成を通して、ガンカモ類の捕獲・標識の長期的な体制を構築する
なぜこの課題に取り組むか
捕獲して標識や発信器を装着する作業は、研究の出発点です。
今後、日本の渡り鳥研究者が世界で活躍するためにも、欠かせない基盤となる技術です。
近年、東アジアの鳥類研究では、中国や韓国の活躍が目覚ましくなってきています。日本の研究者も彼らと切磋琢磨して共同で成果を挙げられるよう、本課題に熱意を持って取り組んでいます。
寄付金の使い道
いただいた寄付金は、
① ガン類に装着する足環や首輪の購入
② 発信器の購入
③ 調査者の旅費等の経費
に使用させていただきます。
700円でガン類に装着する標識1つを購入することができます。
毎年50羽ほどのガン類を捕獲しています。継続的なご寄付をぜひよろしくお願いいたします。