私たちの取り組む課題
髪のないすべての人がありのままで輝ける社会へ
治療の副作用以外にも脱毛がおきる症状があり、原因も解明されていない症状もあります。
髪は女性の命、髪が長いほうがいい、過去からの固定概念で培われたその価値観を次世代へ持ち込まないように
ファッションの一部として髪がないことも、隠したり恥ずかしいと思わないような社会にできるように
私達当事者から発信をしていきます。「ありのまま」には自分で選択をしていくという事を大事にしています。
ウィッグを使うこと、そのままの髪がない状態でいることも、どんな自分でも輝ける社会にしていきます。
なぜこの課題に取り組むか
髪がないことが笑われたり、イジメにならない世の中へ
2017年8月当事者により立ち上げ2021年NPO法人化
Alopecia Style Project Japan(通称ASPJ:エーエスピージェイ)
「脱毛症(だつもうしょう)」
「無毛症(むもうしょう)」
「乏毛症(ぼうもうしょう)」といった
先天性や免疫不全が原因とされる髪を失う症状。
思春期の発症が多く心理的な原因が大きいとされる「抜毛症(ばつもうしょう)」をはじめ
2人に1人が罹患する可能性があると言われている「がん」などの治療の副作用による脱毛など「症状」の区別をせずに
「髪がない」という共通の痛みを分かち合える場所や機会をつくってきました。
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当事者団体のため、本来であれば「症状」で示したほうが活動内容は明確に伝わります。
しかし、それを行わなかったのには、大きな理由があるのです。脱毛症や乏毛症は、免疫や遺伝子によるものが原因とされることがあり「自分でコントロールが出来ないもの」である一方で抜毛症は「自分の意識次第で止めることが出来るもの」であり、自傷行為とされる場合もあります。
相反するものに感じますが、ASPJの交流会で一堂に会すると、初めは互いの気持ちが分からないし戸惑う事もあるのですが、「違い」の中にも「共感」を互いに発見することで、今まで悪い面ばかりに目が行っていた自分に気が付いたり、俯瞰した目線でみることが出来たり、自分自身の内面の変化に気が付くことが出来ます。ASPJ交流会の最後にはいつも笑いと涙があふれています。
違う症状なのに共感できる理由
「家族との関係性」「近い人へのカミングアウト」「ウィッグの事」
【日常の悩みが近い事】そして、違う症状の人の話を聞くうちに【自分への客観性】を自然と感じられる事だと思います。
実際に、アンケートの中で「初めはせっかくある髪の毛を抜いてしまうというのを聞いて、もったいないと感じましたが、お話をするうちに心の深い部分の悩みや葛藤を知ることができて共感する部分がありました。」「全身の毛がない大変さを知り、自分で抜いてしまう事に対して一旦距離を置く事ができるようになりました。」などのお声をたくさんいただきました。
「ひとりじゃないよ」「諦めなくてもいいんだよ」
「髪」というテーマで集まり、ひとりひとりが「違う」ということについて学び合い、認め合えるような、あたたかい居場所を提供し、参加してくださる方々の「輝き」を大切に、さらに引き出せるようなお手伝いを目指しています。
寄付金の使い道
症状を持つ人・持たない人の境界線をやわらかくしていく
コロナにより今までは走り続けるのが当たり前になっていたところから
一度立ち止まり、改めて自分や仕事、暮らしのことを考えられた事は大きな気づきでした。
同じように自分を見つめ直す機会を得た方はたくさんいるのではないでしょうか。
「向き合う」ということはとても重要なことであり
自分と向き合う時間を得て、選択し、自己決定をする人が増えてきたように感じています。
『自分を大切にする』という言葉の中には、自分だけの利を求めるのではなく
他者に利があることも基準に行動を決めていくと、それはやがて循環して巡ってくるという意味があると私は思っています。
ひとりひとりの行動が、現在の自身や周囲の利益だけでなく、未来への懸け橋や宝物になるような「成熟したやさしい社会」へ向けて活動を続けていきたいと思っています。髪がない子どもたちがハンデを感じない事、その人の選択を支え合い、互いの笑顔が輝やく未来を私達で育てていきたい。
ご寄付の使い道
・法人運営費
・実態調査白書制作費
・当事者人材育成、認定制度制作
・学校や保育園幼稚園等に向けた症状別サポートブック(ハンドブック)の作成、絵本やアニメーション作成
・ウィッグを必要とするお子さまへのウィッグやヘッドスカーフのプレゼント
・業種を越えた社会課題解決コレクティブインパクト運営費