【職員紹介②】
2025/9/26 14:19

✨ご支援ありがとうございます✨
キャンペーン終了まで残り5日となりました!すでに 97名の方から1,157,457円(目標の77%) のご支援をいただきました。温かい応援の気持ちに、スタッフ一同心から感謝しております。
本日はミモザの家で働く職員の紹介をします!
いつかふとした時に「そういえばミモザの職員があんなこと言ってたな」と思い出してもらえるような関わりを大切にしています。
高栖望
自立援助ホーム「ミモザの家」所属/児童指導員
◆自己紹介をお願いします
髙栖望です。ミモザの家の職員となり、4年目になりました。noteやクラウドファンディングなど広報の担当もしています。
好きな食べ物はスパイスカレーです。趣味はボルダリングです。
◆この仕事に携わろうと思ったきっかけは?
神奈川県に住んでいた頃にJAMMINさんのチャリティーにミモザの家が載っていたのをFacebookの投稿で見たのがミモザの家との最初の出会いでした。
私はその投稿に載っていた「居場所と出番」という言葉に強く共感ました。
当時は小規模多機能居宅介護施設で働いていて、認知症のあるおじいちゃんおばあちゃんと過ごしていました。
そこに居る、おじいちゃんおばあちゃんたちは、数分前のことは忘れてしまうのに、料理や裁縫などの“手が覚えている記憶”は残っていて、私が作るより美味しいご飯を作ったり、服を直してくれたりしました。
そんな風に出番があるときの表情は、みんな本当にいきいきしていました。
対象は高齢者と若者と全然違いましたが、歳は関係なく人は出番があることでイキイキするし、安心する場があるからこそチャレンジしようと思えるなと共感しました。
その後、たまたま奈良に引っ越すことになり、これは何かのご縁だ!と「絶対にミモザでボランティアをしよう」と決め、引っ越してすぐ夕食つくりのボランティアとしてミモザの家に関わらせていただき、その中で職員さんたちの人柄に惹かれ、入職しました。
◆日々のエピソードや印象に残る瞬間は?
自立援助ホームで働いていると、正直、毎日のように「この関わり方でよかったのだろうか」「この声掛けは正解だったのかな…」
と、自問自答の繰り返しです。職員同士で話し合いながらも、答えが出ないことの方が多いです。(笑)
それでも、この仕事の醍醐味だなと感じるのは、退居した後も子どもたちとつながりが持てること。
ミモザの家に来た当時は「学校にすら通えるのかな」と不安だった子が、今は社会人として働いていて、たまにミモザの家に帰ってきてくれて近況報告をしてくれたり。
ミモザの家にいる頃は働くこと自体もしんどそうにしていた子が、今は彼と同棲して幸せそうに暮らしている姿を見せてくれることもあります。
退居した後、LINEの返事が来ない子にも、毎年誕生日や節目にメッセージを送り続けていると、ある日ふと返信が返ってくることがあります。
「結婚しました」とか「妊娠しました」と言った知らせを聞けると、本当に嬉しい気持ちになります。
また、音信不通でもインスタなどで近況が垣間見えることがあります。
ミモザにいる頃「これが好き」と言っていたことが、そのまま仕事になっていたり。
ミモザの家でできることには限りがあります。
けれど、そうやって退居後の姿を知るたびに、子どもたちは外の世界に出て、自分の力で居場所や役割を手に入れている。その姿を見るたびに、子ども自身がもともと持っている力を改めて実感します。
だからこそ、その力を信じて、子どもたちの「ゆらぎ」とつきあいながら関わり続けたいなと思っています。「そういえばミモザの職員があんなこと言ってたな」と、いつかふと思い出してもらえたらいいなと思います。
◆子どもたちと関わる上で大切にしていることは?
私は高校生の頃、神経性無食欲症といういわゆる拒食症を発症しました。闘病中は身長163cmにして体重が30kgにも関わらず、自分に病気の自覚はなく、何度も入退院を繰り返しました。
その間に弟が不登校になったり、母も精神科に入院となったり家全体がどんよりと暗い日々でした。
その当時は、今のようにイキイキと趣味のボルダリングをしたり、仕事をしたりするなんて考えられない程、「無」の状態で、楽しいも、悲しいも、何も感じない日々でした。
そんな私が、いまこうして、皆に楽しそうだねと元気に過ごしているのは「人との繋がり」のおかげです。
人生の中で色んな大人に会う中で大人たちの人生の失敗談や笑い話を聞く度に、「人は迷惑をかけるものなんだ」「なんだか大人って楽しそう」と思うようになり、「一緒に」考えてくれる大人が増えるたびに自然と「助けて」が言えるようになっていきました。そしていつの間にか拒食症は手放せていました。
私にとって自立とは“頼り先”を増やすことでした。
思春期のどうにもならない不安・言葉にできないものが私は「拒食症」という形で表出されたと思っています。言葉にできない色んなものが押し寄せて、「不登校」という表出をする子、前職の介護施設でも認知症で上手く言葉にできず、その表出が「暴力」や「暴言」として出てしまう方…。
今、ミモザの家で関わっている子たちのそれぞれの表出にも「何か意味があるんだろうな」「何か思いがあるんだろうな」そんな風に思う時があります。
それぞれの課題は自分自身でしか乗り越えられないけれど、その手伝いができればと日々ミモザの家で子どもたちと過ごしています。その中で、ホームが安心・安全の場になるのはもちろんですが、色んな大人に会って、色んな繋がりをもってもらえたらと思います。
よく、法人の理事長である浜田理事長は「フック」に喩えてその話をします。趣味や仕事、経験・知識など社会と繋がる「フック」(話題や居場所)が多いほど、誰かと繋がれる、出会えるきっかけは多くなります。私にはボルダリングや旅行等の趣味、ミモザの家で働いていること、好きなアーティストの話や色々な「フック」を持っています。そんな「フック」が誰かと繋がるきっかけになります。
ホームに来る子どもたちは、これまでに自分で選ぶ経験が少ないと感じます。
好きな色や食べたいものでさえ「わからへん」と言う子もいます。
私は、自分のことを知ることが、自立の一歩だと考えています。
だからこそ、会話の中で「なんでそう思うの?」と問いかけながら、自分の気持ちや自分のことに気づくきっかけをつくることを大切にしたいと思っています。
そんな風に自分を知っていく中で色々な「フック」を持ってもらえたらなと思います。
◆今回のクラファンに対する想いと支援してくださる方々に、一言メッセージをお願いします。
ここ数年、毎年クラウドファンディングを開催しているため、「またクラファン?」と思われる方もいるかもしれません。
それでも、応援や支援してくださる皆様、本当にありがとうございます。
私たちの運営は、主に「措置費」という制度の中でまかなっています。
日々の食事代や光熱費などは、措置費の中でやりくりしながら暮らしています。
ですが、例えば「エアコンが壊れた!」など急なトラブルや大きな出費が必要なときには、措置費ではまかないきれないのが現状です。
そんなとき、支えてくれるのが皆さんからのご寄付や応援の気持ちです。
これまでも“急を要すること”は、私たちの自主財源や、皆さんからのご寄付で乗り越えてきました。
「困ったときに頼れる存在」が必要なのは、子どもたちだけではありません。
私たちは、皆さんのあたたかいお気持ちに日々支えられています。
あらんの家・ミモザの家は、子どもたちが「安心して暮らせる居場所」であると同時に、たくさんの人の想いに「支えられている場所」です。
15年間、私たちが活動が積み重ねてこられたのは、応援してくださった皆さんのおかげです。
これからも「子どもたちの居場所を一緒に育てる仲間」として、継続的に私たちの応援団として伴走してくれる仲間が必要です。
ぜひ推し活のように、私たち法人のファンになって長く見守り、支えていただけたら嬉しいです。
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