「大丈夫、治るよ」と言えるように
2019/12/16 15:52
日本IDDMネットワーク事務局で働いている古賀と申します。
3人の子どもがおり、2人目が生後5ヶ月の時に入職しました。保育園への入園が決まるまで一緒に事務所に連れてきて、おぶって仕事をしていたのも懐かしい思い出です。3人目の産休・育休を経て復職し、他のお母さんスタッフ達とバタバタしながら頑張っております。
入職するまで「1型糖尿病」を知らなかった私ですが、一生治らない、注射を打たなければ死んでしまう、そんな病気にある日突然なったらどうするか考えさせられました。子どもだったら…夫だったら…自分だったら…。
そして、仕事をはじめて3ヶ月ほど経ったとき、高校時代の後輩が糖尿病で入院しているらしいと人づてに聞きました。まさかと思い本人に電話すると「1型」でした。
このために私は日本IDDMネットワークと出会ったのか!と、資料を持って入院先へ急ぎました。ロビーで会った後輩は、少し痩せた気はするもののそれなりに元気そうでした。
診断を受けるまでの経緯、入院中の指導、これからの生活、他愛ない学生時代の思い出話も混ぜつつ、なるべく深刻にならないよう「大丈夫」と言うけれど、3ヶ月で詰め込んだ、きっと役に立つと思っていた知識を並べても、後輩の顔がすっきりと晴れることはありません。
「なんでなんだろう」「ずっと注射なのかな」
答えられません。資料には書かれていても、その「答え」を口にすることが救いにはならないと痛感しました。
そうか、今のままではいけないから私たちは活動しているのか!!当事者でも患者家族でもない私が、NPOという団体で活動に参加することを自覚した瞬間でした。
ある日突然1型糖尿病なったらどうするか、今も考えます。誰がなっても「大丈夫、治るよ」と言えるように、今できることをやろう。私一人ができることはとても小さい。でもそう思う人が100人増えたら、5年後にはどれほどの力になっているでしょう。
振り返れば5年前、根治はまだまだ夢のような話に感じられました。活動当初からけん引してきた井上理事長、岩永副理事長の25年を想うと気が遠くなります。
それでも、これまでご支援くださった皆様のおかげでここまで来ました。寄せられるご寄付や応援のメッセージを見るたびに思います。
「根治は夢じゃない!大丈夫、治るよ!」
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