余白という価値 〜私たちが作るべきもの〜
2024/11/11 17:37

ClafT事務局スタッフの皆によって立ち上げられたCenter line art festival Tokyo開催継続のためのドネーションキャンペーンも残すところ1週間となりました。2021年コロナ禍による制限がかかる中で初開催されたフェスティバルも、多くの方のお力添えによって今年4回目の開催を無事に終えることができました。まずはここまでご理解、ご協力くださった皆さま、フェスティバルへご来場くださった皆さま、参加いただいたアーティストの皆さまに心より感謝申し上げます。
2021年の初開催時には小金井市、杉並区、中野区、武蔵野市の4行政区から後援いただき18名のアーティスト参加から始まった本フェスティバルも、回を重ねる毎に関わっていただける方が増え、4回目の開催となる今年のフェスティバルではプレイベントを含め、奥多摩町、国立市、小金井市、国分寺市、杉並区、中野区、武蔵野市の7行政区の後援、参加アーティストは国内外から45名の参加へと成長することができ、さらに地域の方々や企業、会場となる施設の方々との関わりによって開催規模も少しづつ大きくなってきました。
そのような中、フェスティバルの事業予算に関しては決して潤沢なものとは言えず、毎年の赤字補填は全て自己資金によって賄ってきました。各分野への助成金申請や企業協賛のお願い、文化行政への呼びかけは毎年広く行ってはいるものの、まだまだ資金拠出への大きな信頼と認知には至っていないというところもあるだろうと感じています。
2022年からは秋のフェスティバル期間だけでなく、通年のプログラムとしてワークショップやトークイベント等の定期的な開催も始めました。小さなイベントではありますが定期的に開催することによって、毎回参加していただける方も少しずつ増えています。中でも国立市で毎月開催してきたスモールエキシビションとワークショップでは会場近隣の子供たちが沢山来てくれて、休日だけでなく平日の下校途中にも頻繁に立ち寄ってくれるようになりました。展示してある作品を色々な角度から眺めたあと、作品について「ああでもないこうでもない」と話し合いながら、皆が自由に絵を描く姿が多く見られました。子供たちに聞くと、その時間は学校が終わってからご両親が仕事から帰宅するまでの間の「遊びの時間」だということでした。そこに時折ご高齢の方の参加もあったりして、展示とワークショップの場が、子供と高齢者のコミュニケーションの場として機能していました。アートによって、世代を超えた見知らぬ者同士が純粋に繋がってゆく瞬間が、自然とそこに生まれていたのです。この出来事は私自身の活動に大きな影響を与えるものとなりました。
それ以降、ClafTの全ての事業で作り出しているものは「余白」であると考えるようになりました。それは、子供たちやご高齢の方の「時間」の余白に対して、アートという文脈によって「場所」の余白を作って共有してゆくことに他なりません。それは同時に、その中間層であり、毎日を忙しく生活されている現役世代の方たちの「心」の余白(余暇・心休まるひととき)を生み出してゆくことにも繋がります。
「余白」の時間と場所において、何かやりたいことがあればやってみる。何もしなくても構わない。誰とでも話しができる。誰とも話さなくても構わない。ただ、そこに「居る」だけでいい。そのように誰もが自由に居ることができ、表現することができる場所。それが私たちの作る文化的な「余白」です。余白とは、決して何かで埋められるべきものではなく、余白としての存在そのものにこそ、掛け替えのない価値があるのだと感じています。
物と情報で溢れかえっている現代の都市生活において、文化的側面から社会的な余白を作ってゆくことによって、そこに緩やかなコミュニティ形成の場を生み出し、世代や属性を越えて多くの人たちの心休まる豊かな時間の共有へと繋げてゆきたいと考えています。
今年でClafT立ち上げから4年が経ちました。その間、ボランティアスタッフをはじめ事務局スタッフ、運営に関わるスタッフ皆、無償という形で事業を進めてきています。また2023年に主催団体であるCo-production of art Works-Mを一般社団法人化しましたが、非営利団体として活動しています。
皆で一所懸命に、模索を繰り返しながら作ってきたCenter line art festival TokyoとClafT年間事業を通した活動ではありますが、資金的な問題から来年の事業継続が困難な状況となっております。ここまで様々なプログラムを開催し、多くの方との出会いや、貴重な経験を共にしてきたClafT事務局スタッフ皆の開催継続への強い想いから、本ドネーションキャンペーンが立ち上げられました。私自身は開催継続への想いはさることながら、ClafTによる活動そのものへの責任を強く感じています。人が生きてゆくために最低限必要とされる権利「居る」こと、そして「表現する」ことを守りながら、互いを尊重してゆける社会を作るために。
アートによる非営利の文化活動は、具体的に目に見える形で社会に貢献できるものではないかもしれません。それは経済や社会全体ではなく、一個人の心に直接作用するものであるからです。ただ、一人の心に響いた瞬間の喜びが無数のものとなって広がってゆくこととなれば、それは現代社会をより良いものとする強い礎となると信じております。
本文をお読みの皆様におかれましては、是非ドネーションキャンペーン概要をご一読いただき、私どもの活動へご支援・ご協力をいただければ幸甚に存じます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
↓ ドネーションキャンペーン概要はこちら
Center line art festival Tokyo フェスティバルディレクター
三浦宏之
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シンプルドネーション 1000
¥1,000
返礼はございません。
シンプルにご寄付いただけます。
いただいたご寄付はCenter line art festival Tokyo の運営費に充てさせていただきます。

シンプルドネーション 3000
¥3,000
返礼はございません。
シンプルにご寄付いただけます。
いただいたご寄付はCenter line art festival Tokyo の運営費に充てさせていただきます。

フェスティバル図録にお名前掲載
¥3,000
Center line art festival Tokyo 2024フェスティバル図録にお名前を掲載します。
・ClafT事務局からのお礼のメール

シンプルドネーション 5000
¥5,000
返礼はございません。
シンプルにご寄付いただけます。
いただいたご寄付はCenter line art festival Tokyo の運営費に充てさせていただきます。

シンプルドネーション 10000
¥10,000
返礼はございません。
シンプルにご寄付いただけます。
いただいたご寄付はCenter line art festival Tokyo の運営費に充てさせていただきます。

ClafT オリジナルトートバッグ
¥10,000
ClafT オリジナルロゴの入ったトートバッグを進呈
・ClafT事務局からのお礼のメール
・Center line art festival Tokyo 2024フェスティバル図録お名前掲載

ClafT2024 フェスティバル図録進呈
¥10,000
ClafT2024 フェスティバル図録を一冊進呈(お届けは2025年2月)
・ClafT事務局からのお礼のメール
・Center line art festival Tokyo 2024フェスティバル図録お名前掲載
(イメージ画像は2021年〜2023年の図録です)

シンプルドネーション 30000
¥30,000
返礼はございません。
シンプルにご寄付いただけます。
いただいたご寄付はCenter line art festival Tokyo の運営費に充てさせていただきます。

ディレクターエッセイをお届け
¥30,000
ClafT アートディレクター 三浦宏之によるエッセイをお届け(お届け時期:フェスティバル会期終了後)
・ClafT事務局からのお礼のメール
・Center line art festival Tokyo 2024フェスティバル図録お名前掲載
・ClafT オリジナルロゴトートバッグ進呈
・ClafT2024 フェスティバル図録を一冊進呈(お届けは2025年2月)

シンプルドネーション 50000
¥50,000
返礼はございません。
シンプルにご寄付いただけます。
いただいたご寄付はCenter line art festival Tokyo の運営費に充てさせていただきます。

ClafT2024終了後のトークイベントへご参加
¥50,000
アーティストとディレクターによるクローズドのトークイベントにご招待(開催時期:フェスティバル終了後)
・ClafT事務局からのお礼のメール
・Center line art festival Tokyo 2024フェスティバル図録お名前掲載
・ClafT オリジナルロゴトートバッグ進呈
・ClafT2024 フェスティバル図録を一冊進呈(お届けは2025年2月)
・フェスティバルディレクター 三浦宏之によるエッセイをお届け(お届け時期:フェスティバル会期終了後)

10年継続実現に向けて!シンプルドネーション 100000
¥100,000
返礼はございません。
シンプルにご寄付いただけます。
10年継続の実現に向けて、さらにその先の継続開催へ!
いただいたご寄付はCenter line art festival Tokyo の運営費に充てさせていただきます。
ご支援よろしくお願い致します!