「あなたの身体は大丈夫だよ」と伝えるためにも、系統的全身診察が必要なのです
2024/7/8 14:31
虐待や暴力などの被害を受けた子どもは、自分に起こった被害について、医療機関、児童相談所、警察、学校、弁護士など
支援につながるために何度も話さなくてはいけません。
「辛い話を何度もする」ということは、何度も辛い体験を思い出すことになり、それが2次被害、3次被害を生むと言われて
います。つなっぐは、子どもからできるだけ正確に、誘導なく、負担なく話を聞くために『司法面接』を実施しています。
また司法面接のあと、必要に応じて頭から足先まで全身を診察する『系統的全身診察』を行なっています。
系統的全身診察とは・・
子どもに優しい環境で、話を聞きながら、頭から足先まで全身の診察をします。
写真撮影や検査もします。無理強いはしません。「あなたの体は大丈夫」と安心してもらうのも診察の目的です。
つなっぐでは、神奈川県立こども医療センターで実施しています。
2022年に行ったクラウドファンディングでは、1,458名の方から総額9,287,664円のご寄附をいただき、神奈川県立こども
医療センターに司法面接室を設置することができました。
つなっぐでは病院で司法面接を実施した後に、同じ病院で診察を行うことで子どもの 負担を軽減できるようにしています。
なぜ、系統的全身診察が必要なのか・・
系統的全身診察では、頭からつま先まで全身のパーツを一つ一つ丁寧に診察しますが、子どもの体は回復が早いこともあり、
その診察ですべてが分かるわけではありません。
そのため系統的全身診察においては、司法面接で語られなかった被害の開示を得ることと、心理的ケアの2つがとても重要
になります。
診察時の問診で、身体のパーツごとに具体的に危害歴を聴いていきながら、全身を診察するため、これまで語られなかった
被害事実が開示されることもあります。
また性被害を受けた子どもの中には、自分の身体に取返しのつかない傷がついてしまったのではないかと大きな不安を抱き、
それを人に話せないままの子どももいます。
だからこそ、「あなたの身体は大丈夫だよ」と伝えるためにも、系統的全身診察が必要なのです。
(つなっぐのホームページより)
バースデードネーション(お誕生日クラウドファンディング)に挑戦しています!
つなっぐでは、被害を受けた子どもが、一つの場所に行けば「聞き取り」「診察」「心のケア」など、
必要なサービスを受けられるようなワンストップセンター(CAC:Childrenʼs Advocacy Center)を広げるためのいろいろな
活動を行っています。まだまだ皆さんのお力を必要としています。
つなっぐ5歳の誕生日プレゼントとして、皆さまのお気持ちをぜひお寄せください。
https://syncable.biz/campaign/6025
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