IMPACT 3日目
2024/2/26 22:03
全米各地から社会を変えたい学生、教職員、NPOスタッフが集まるイベント、IMPACT National Conferenceも3日目です。
3日目はワークショップが中心の日程で、また4日目が午前中の振り返りのみということもあって、実質最終日のような扱いになっています。
午前中に2つのワークショップ枠があり、私はDeliberative Dialogue(熟議的討議)と「難民を受け入れるキャンパスづくり」についてのワークショップに参加しました。
Deliberative Dialogueは過去のIMPACTでも参加し、銃規制や移民受け入れなど国内を2分するトピックを取り扱い、それぞれの立場に対する理解を深めながらも、建設的に解決をする視点を育む議論手法で、日本での活動でも取り入れていきたいと思い参加しました。話し合いの手法やファシリテータの役割なども説明いただき、また実際に選挙制度改革というトピックでのディスカッションにて3つの視点でそれぞれに話し合いをし、そのうえで、自分がどのように感じたのかという振り返りを行っていました。日本においてもトランスジェンダーヘイトをめぐるトピックではこの手法は有効なように感じながらも、その社会問題に痛みを負っている人がいる場合は、ほかの立場から考えるという行為自体に痛みを深める可能性もあるように感じました。その点を質問したところ、話し合いの前になにをこれからするのかの確認が重要であることを話されていました。
「難民を受け入れるキャンパスづくり」については、同時間帯に関係再構築のワークショップやエシカルなストーリーテリングのワークショップなど興味があるものが複数あって迷いましたが、日本で一緒に活動する大切な仲間たちが情熱を向けているトピックでしたし、何か私にもできることがあるとすれば、米国での事例を学び共有することだと思い参加しました。実際に参加してみてとてもよかったです。米国の大学の中でどのようにして難民学生を受け入れる仕組みを作っているのかということや各大学でこれから難民学生を受け入れるためにしていくことなど丁寧に説明をいただきました。また、自身もイラク出身でアメリカに難民としてやってきた方が難民としての苦難な体験についてお話しいただきました。過酷な体験もあって、今は難民学生支援の活動をされているという姿に心を打たれました。ワークショップの後、講師の2人と連絡先の交換をしました。日本での難民支援関係者との交流にも関心を持っていたので、仲間たちをつないでいきたいと思います。
お昼休みを挟み、午後はワークショップ1枠と実質最後となる全体での基調講演がありました。
ワークショップでは、活動をするうえでの持続可能なウェルビーイングについての取り扱うセッションに参加しました。自分がコントロールできるものとそうでないものを認知することや人と人との関係性を大事にしていくことなどが話されました。特に興味深かった言葉としては「システム変革における重要な要素は、信頼である。また信頼は、健康的な活動する関係性からやってくるものである。人々が、そうプログラムなんかではなく、人々が人々を変えるのである。」というものでした。
最後の全体での基調講演では、Samarys Seguinot Medinaが講演しました。プエルトリコをはじめ、多様なバッググラウンドを持つSamarysがプエルトリコ、アラスカでの環境正義、軍隊の汚染物質による健康被害やそれらに対して行動する人々の事例を丁寧に発言をしていました。この講演でも、交差性(Intersectionality)については特に強調して話がされていました。
質疑応答の際にも多くの参加者が手を挙げていましたが、中でもプエルトリコ出身の学生が母語で質問をしたいといい、スペイン語で質問をしており、またその様子をみなが受け入れている状況に心が温かくなりました。(質問の内容はスペイン語だったのでわからなかったですが・・・)
最後に、IMPACTの運営メンバーから話があり、3日目は終了となりました。
3日間のIMPACTを終えて、帰宅する参加者も多く、少しだけさみしい雰囲気で会場を後にしました。
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