ストランディングネットワーク北海道(SNH)は、北海道内における鯨類の座礁・漂着・混獲といった寄鯨(よりくじら)情報と標本を広く収集して一般市民・学術研究者に公表・配分することにより、海洋と鯨類の研究に寄与するとともに、その啓発と理解を深めることを目的としたNPO法人です。

現状の寄鯨調査では下記3つの課題があります。

1. 調査専用車両がありません。

  →多くの場合ストランディングは突然起こるので、調査までの時間がなく、レンタカーでの対応は現実的ではありません。

2. 調査資材が多く、毎回の調査機材の積み下ろしに時間がかかります。

  →調査効率に影響しています。

3. 調査後は、腐敗による臭い標本を持ち帰る必要があります。

  →悪臭などで公共交通機関の使用はできません。自家用車ではメンバーへの負担にも繋がってています。

寄鯨は突然発生します。より多くの現場に出向き、イルカを持ち帰って解剖したり、大きなクジラを漂着現場で調査するには専用車両が不可欠です。

是非、寄鯨調査専用車両購入にご支援ください。

Story

3月15日追記当初の目標を達成しました。第二目標を目指します!

 当初,3月の1ヶ月間で100万円を目標にしていたクラウドファンディングですが,15日間で当初の目標を達成しました。我々が思った以上の温かい応援に,心から感謝致します。

 さて,目標達成がほぼ確実になったため車両の購入の準備に入ったところ,大きな問題が出てきました。当初より,自己資金にクラウドファンディングの寄付を加えて中古車の購入を予定しておりましたが,懇意にしている自動車店によれば,半導体不足によるハイエースの新車供給の遅れなどの影響で中古車が不足しており,この金額ではある程度長い間安全に使える車の調達が難しいとのことです。

 そのため,第二目標を180万円と定め,クラウドファンディングを3月末まで継続します。ひきつづきの応援をお願いします。

        ストランディングネットワーク北海道 理事長 松石 隆


【1】ストランディングとは? 〜私たちが取り組む社会課題〜

淀川に迷い込んで死んでしまったマッコウクジラについて、全国で話題になりました。このような現象は寄鯨(よりくじら)英語ではstranding(ストランディング)と言います。鯨類(イルカ・クジラ)は全国で年間約350件にものぼります。そのうちの1/4は北海道で発生します。

【2】北海道内の寄鯨情報・標本を広く収集して一般市民・学術研究者に公表・配分することで海洋と鯨類の研究に寄与する 〜私たちストランディングネットワーク北海道(SNH)について〜


ストランディングネットワーク北海道(SNH)は、2007年より北海道で寄鯨の情報収集と調査を開始しました。北海道大学水産学部を中心に、道内の大学や博物館、漁業者、一般市民などで組織し、北海道内における鯨類の座礁・漂着・混獲といった寄鯨情報と標本を広く収集して一般市民・学術研究者に公表・配分することにより、海洋と鯨類の研究に寄与するとともに、その啓発と理解を深めることを目的としたNPO法人です。

これまでの活動実績について

今までに1000件以上の寄鯨情報を得て、その約半数を調査しました。得られた情報や標本は、学術研究のために無償・無条件で研究機関に譲渡し、日本の鯨類研究の基盤となっています。すでに、SNHの標本を使った研究で博士号を取った人は6人もいます。また、SNHの調査がもとになって2019年には新種のクジラ「クロツチクジラ」が認定されました。

【3】寄鯨調査専用車両を購入したい! 〜私たちがなぜ寄付を集めるのか?〜

北海道内だけでも年間100件!求められている寄鯨調査

地球の7割を占める海洋の生態系は、地球温暖化、海洋プラスティック、海洋汚染、乱獲など、さまざまな問題が山積しており、人間の生活に実際に影響が及びはじめています。この海洋生態系の頂点にたつのがイルカ・クジラです。特に自然が多く残り漁業が盛んな北海道は、人間と海洋生態系の共存しなければいけない場所で、世界からも注目される地域です。この北海道で死んだイルカ・クジラを調べることにより、海洋生態系を知り、人間と海洋生態系との共存のヒントが得られるはずです。

現在、年間100件程度の寄鯨発生の通報を道内から受けていますが、これは実際に発生している寄鯨の一部でしかありません。一刻も早く処理をしたい地方自治体は、通報すると時間がかかると思い、処分したあとに我々に報告する場合もあります。函館から自家用車で遠路やってくる調査隊を見て、腐ったイルカぐらいでわざわざ呼ぶのはかわいそうと気を遣われてしまい、声を掛けてもらえない例もあります。より早く、より効率的に調査を行う体制を整えることによって、調査率が上がるのみならず、通報件数も増加することが期待されます。

寄鯨調査における3つの課題

寄鯨調査には、さまざまな機材と調査員の運搬が必要です。多くの場合、交通の便の悪い場所で発生します。帰路は臭い標本も運ぶ必要があります。そのため、公共交通機関での移動は現実的ではありません。

寄鯨は突然発生します。調査までに時間があれば、レンタカーを借りることもできますが、漂着した鯨を長く海岸におくと、近くの住宅に悪臭が及んだり、熊などの野生動物を引き寄せてしまうため、漂着現場の地方自治体処分は処分を急ぎます。

今までは、やむをえず自家用車で調査することもありましたが、毎回、車や乗車人数にあわせて調査資材を準備するなどするため、出動までの時間がかかります。詳細に解剖する必要があるイルカは全身を持ち帰りますが、自家用車に載せられるイルカには限界があり、車が臭くなったりして、メンバーへの大きな負担になっています。

寄鯨調査専用車両としてハイエースバンがあれば、機材を積んだままにでき、また調査員4〜6人をのせて現地に出向き、イルカを全身回収することができます。大型のクジラが漂着した場合は、調査員を最大9名乗せて、現地に直行することもでき、調査効率と調査の質が大幅に向上することが期待されます。

今回のキャンペーン達成で目指したいこと

寄鯨調査専用車両があれば、より多くの現場に出向き、より多くの調査を実施できます。それにより、より安定して継続的に、人間と鯨類の共存に資する研究の展開に貢献することができます。おそらく、寄鯨の通報を受けてから出動までの時間が1時間短縮でき、現地調査ができる比率は50%から65%に上がることが見込まれます。

SNHは2021年にNPO法人化したばかりで、十分な予算を取ることができません。100万円を目標の皆様のご支援をいただき、自己資金を足して中古のハイエースバンを購入しようと考えています。

【4】代表メッセージ


2007年のストランディングネットワーク北海道設立当初は、試料を必要とする学生が卒業したら活動は終了してもよいと思っていましたが、切れ目無く寄鯨に興味を持って研究テーマとする学生が現れ、ノウハウを伝承して調査体制が確立してきました。その間に各研究機関に譲渡した試料をもとにした研究も発展し、継続的に活動する決意をし、2021年にはNPO法人化しました。

海の中で生まれた生物はいずれ必ず死にます。生まれた数だけ死亡しなければ、現在のように多種が共存する海洋生態系が実現しません。従って、鯨類も生まれた数だけ死亡をするはずで、鯨類が死亡すること自体は異常なことではありません。衰弱した個体や死亡した個体の一部が沿岸に流れ着くこともあるでしょう。

一方で、死亡し漂着したクジラには、親もいるし子供もいるかもしれません。他のどのクジラとも異なる一生があり、毎日、餌を食べるなど海洋生態系との関係を持ちながら齢を重ねて来ています。その一生の履歴は死体に刻まれています。科学者に調査されなければ、消えて無くなってしまいます。

寄鯨の死体から、一生の履歴をなるべく多く引き出してあげることこそが、死んだ鯨への供養と考えて、寄鯨の調査を行っています。

【5】ご支援は調査車両購入費のために大切に使用します

寄付金は100万円を目標とし、自己資金とあわせて調査専用車両購入費に充てます。中古のバンを購入予定です。

現時点では、ハイエースバン9人乗りを想定しています。これにより、2m程度のイルカでしたら、調査員4人で現地に出向き、回収して持ち帰ることができます。また、持ち帰ることができない大きさのクジラなどが打ち上がった場合、調査員最大9人を乗せて現地に出向き、現地での調査を行います。車内には常時必要な調査資材を常備し、寄鯨通報を受けた後、短時間で出動できる体制を整えます。

なお、目標を超えた寄付金が集まる場合は、我々の活動をより広く知っていただけるように、イラストにあるような車両塗装を行いたいと考えています。さらに余力があれば、一般の方々により広く活動を知っていただくための講演活動などにも活用させていただきます。


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