『ウリハッキョマダン』⑩

2022/9/6 17:42

＊2年前（2020年）に発刊された『ウリハッキョマダン冊子』の文を紹介いたします。

【ウリハッキョと私】

大谷奈緒美

ウリハッキョマダンには、初回から参加している。（３回に２回ぐらいの割合だが）マダンに参加するたびに、新しい出会いがある。老若男女が談笑し、食べ、飲み、子どもたちの笑顔がいっぱいでうれしい。これがきっかけで、朝鮮学校に行く機会が増えた。滋賀の地で学ぶ在日コリアンのことを少しずつ知るようになった。

縁あって、現在実行委員。毎年、当日までに実行委員会を重ねるのだが、事前に必ず焼肉交流会が行われ、そのたびに子どもの頃を思い出す。

私の実家の隣に、韓国出身のおばちゃんのホルモン焼きの店があった。もう４０年ほど前のことである。覚えているのはおばちゃんの孫と私が同い年なので、かわいがってもらっていたこと、おばちゃんのキムチのなかでも特に好きだったのが豆もやしのキムチだったこと、ガスのコンロに金網をのせて焼くホルモンはおいしくてたくさん食べたこと、営業が終わった後、網の片付けやコンクリートの床にホースで水をまきながらブラシでこすって掃除している姿・・・一生懸命働くおばちゃんの姿や口調を懐かしく思い出す。でも年齢差も大きく、おばちゃんの背景を私はほとんど何も知らなかったことに気づく。

これからも交流（マダン）から始まる関係を大切にしていきたい。そして、知って関わることが単なる交流だけにとどまらず、相手の背景に踏み込める関係に変えていきたい。来年、まずは実行委員会で隣席の人に自己紹介してみようか。

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