ヨギ

お疲れ様でした。

本当にありがとう。

6年前、当時 中二の娘が静岡県立こども病院で手術を受けました。　　　

こども病院のPICUで、初めてヨギに会ったときの事が思い出されます。

手術後、麻酔が切れはじめ、意識が朦朧とする中痛みと吐き気で顔をしかめる娘のベッド脇で何もしてやれずにいました。

看護師さんに何か痛みを和らげる方法を相談に行く途中、

モサモサしたものが視界に入りました。

「モサモサ･ぬいぐるみ･動く･･まさか･･･ここは病院。しかもPICU。」　　　　

犬がいるという事実が理解できませんでした。

気になり看護師さんに聞いたところ、色々説明をしてくださったのですが、

正直なところすぐには理解できていなかったように思います。

とりあえず、そのモサモサしたものの様子を視ていたところ、

当たり前のようにごく自然にPICUにいる子供たちと触れあっていて、

子供たちが笑顔になっています。やはり犬のようです。

後で娘のところにも来てほしいとお願いしました。

娘のベッド脇に来てくれたヨギは、当たり前のように、ひょいっとベッドに手をかけ、

当たり前のように添い寝をしてくれました。

娘の表情が、一瞬で変わりました。　　　　　　　　　

犬は大きな力を持っていると感じていましたが、こんなにも大きな力を持っているとは。。。

私たちは何もできないでいたのにも関わらず、ほんの一瞬で娘を笑顔にしてくれました。

本当に敵わない。完敗です。

ほんの5分ほどの出来事でしたが、あの時あそこで出会えたことが、

当時の私たちの大きな安心や支えにつながったのだと思います。

ヨギに次に会えたのは退院の日です。

エレベーターを待っていたら「犬っぽいトナカイ」がエレベーターからおりて来ました。

その日はクリスマス。　

トナカイに扮したヨギが入院中の子どもたちに会いに行く途中だったようです。

病院で大人気のヨギ、クリスマスは特に忙しかったね。

大人でも泣きたくなるような治療に耐えている子供たちとその家族。

ヨギ、あなたはどれだけの人に力を授け、そして救ってくれたのでしょう。

本当にありがとう。心から感謝です。