地域のこども達へこども達へ
2021/5/16 10:49
2021/4/29静岡エールステイションから取材がありました。(静岡県関係人口担当部署)
※「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉です。
取材の一部を紹介します
活動団体NPO法人里山会公文名ファイブ
箱根外輪山の「三国山」(標高1,101メートル)。その西麓をフィールドに活動しているのがNPO法人「里山会公文名ファイブ」です。裾野市公文名(くもみょう)は、緑に囲まれた山間部。一見、豊かな自然が昔からそのままに残っている場所のように感じますが、人が手を入れていかなければ、森は放置林として荒廃し、畑は雑草で覆われていきます。「地域の宝、里山をこどもたちへ」をスローガンに、農地保全、森林保全、環境学習の活動を行っているのが、里山会公文名ファイブです。
荒廃していた森林や農地の先に目指すもの
現在、須藤さんらメンバーは、森林レクレーションを行う多目的広場やこども広場、ナメコ栽培、森林ウォーキングをする散策路、野菜や米栽培をする農地など、整備が進む場所で活動しますが、10数年前はどこも荒れ放題だったと言います。「昭和40年代はサツマイモ畑だった。その後、スギやヒノキの人工林が植樹され、孟宗竹が繁殖していった。民間業者が保有して開発しようとしたこともあったが、うまくいかなかった。」木が密集し、陽が入らず薄暗い森林。孟宗竹に覆われた山。担い手がなく、放置されて雑草で荒廃した農地。そんな場所をメンバーたちと一緒に少しずつ間伐したり、雑草をとったりして手を入れてきました。そこに新たに、子どもたちと一緒に毎年50本程度の落葉広葉樹の苗木を植樹しています。
クヌギやコナラ、モミジ、エノキ、ムクゲ、ヤマボウシ、ツツジなど多種多様な苗木が植樹され、7年前に植えた木はすでに3メートルを超す高さに育っています。
いずれ、昆虫が集まり、昆虫を目当てにした野鳥が集まってくる。そんな人と動植物が共存共生する里山を目指しています。整備が進む広場では、月に1〜2回、環境学習活動として、間伐材を使った輪切りクラフト体験や、竹細工、森の音楽会などを行っています。
小学生の時に参加した子どもが高校生になり、昨年の夏、里山に遊びに来たことがあるそうです。広場にはトイレが無いことが課題だったそうですが、学校の化学の先生を紹介してくれて、「バイオマストイレ」の指導を受け、設置を実現できたということです。
須藤さんは「たくさんの子が戻ってきてくれることまでは期待していないが、1人でも2人でも来てくれれば嬉しい。孟宗竹のチップは徐々に黒く発酵して堆肥や、バイオマストイレに使用する。また、茅ヶ崎から活動に参加した子ども連れのファミリーは、2年前に東京の移住相談窓口に来た人たちだったそうです。
須藤さんの活動を覚えていて、ホームページで親子体験活動を見て、ワークショップに参加されました。「子どもがすごく懐いてくれて嬉しかった。子どもは自然の中で遊ぶのが本当は大好き。ここで食べるごはんも格別に美味い。」と須藤さん。
「大切なのは、人が少しだけ自然に手を入れること。子どもたちには遊びを通じて、そんなことを伝えていきたい。」と期待を込めます。
まだ、続きます。よろしければ(読んでいただければhttps://shizuoka-yellstation.fujinokuni-passport.com/)幸いです。
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