酒のみや ねこののぞみは? 野良でいような
2021/7/3 20:34
こんばんは。
むし暑い夜ですね。7月になりました。
マンスリーで寄付をくださるみなさま、いつもありがとうございます。
ココルームの小上がりに貼られる合作俳句があたらしくなりました!
合作俳句では、五・七・五の音をひとり一音だけ書き、ランダムに 3 人でつくります。一人目が、好きな五音を書き、二人目はそれと関係しないような七を書き、最後はまた別の人が、五でしめる。そうしてかけ合わさって上のような作品となります。完成したものは、どれも決してひとりでは作ることはできない、奇想天外で味わい深い作品ばかりです。
今日は、釜ヶ崎芸術大学「手紙を書く会」でした。いっせいにそれぞれが誰かを思って書く時間、参加者のひとりが自分に宛てて書いた手紙が、ハッとする出来事となってそこにいた人たちの心を動かしていきました。
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いつも事前に手紙を準備してくるTじいは、今回はじめて自分に宛てて書いたというので朗読してもらう。「やらなければならないことがあるからやり遂げるまでは死ねない。やらねばならないことは自分で決めたこと。なんとなく生きていると感じた去年の誕生日に、世界中の国旗の貼り絵をつくると決めた。生きた証に。それでも無理は禁物、少しでもおかしいと思ったら病院に行くこと。そしてひと花の書道、ココルームの手紙の時間、路木カフェ、気心の知れた人たちとの土曜の喫茶があなたにとって大切ですね」と書く。それを受けて消しゴムさんはTじいに宛てた手紙を、太鼓をたたきながら音頭にのせ、歌って届ける。影響されたひとりのオンライン参加者は、青年期の自分に宛てて書く。当時の友人関係は素直になれたらうまくいっただろうか、でもその頃の自分は精一杯だった、そのことが今やっと分かってきた、と。ある参加者は娘に宛てて書き溜めているノートの続きを半年ぶりに更新。娘が読むとしたら自分が死んだときかな、と。届けない理由は、届けると思ったら書くことが変わってしまう気がするから。ひとりは数年来音信不通のお兄さんに書く。重い内容だというので、参加者からは読まなくてもいいんやぞと声かけがあるも「ここで口に出してみることが大事な気がするから」と読むことに。許せないことにとらわれる。信じることはバンジージャンプと同じだという、人を許すのも同じか、と。実際に兄に出すと思ったら書けないけど手紙の形だから言えないことを表現できたと話されるのをみんなで受けとめる。参加者からは勇気がいることを話してくれたということと、自分にも口に出せないことがあるが、それはもしかしたら自分自身が避けて来たのかもしれないということば、送らないから素直に書けるのだということばが返される。むし暑い土曜の昼下がりだからか、正直さで表現できる場になっていた。
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そう、文字にすることで素直になれる時間でした。
みなさまもどうか、おからだお大事に。
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