みらい基地プロジェクト「こどもたちの現状」
2020/9/7 11:58
児童養護施設で育った子どもたちは、施設を出てから本当の意味で苦労することになる。
みらいこども財団が訪問する施設の職員さんがよく口にされるお言葉です。
施設で暮らすということは、ごく普通の家庭で暮らすこととは違うでしょう。
それでも、周りに相談できる大人や同年代の子どもたちがいる環境は、子どもたちを社会的に守ってくれています。
施設を出たあと、多くの子どもたちは一人暮らしをはじめます。
社会では、良くも悪くも子どもたちを特別扱いすることはありません。
家を借りる、家事をする、仕事に就く、計画的にお金を使う、危険から身を守るなどの基本的なスキルは、生きていく上で必須の前提条件になります。
突然社会に放り出された子どもたちの中には、犯罪に巻き込まれる、転職を繰り返すなどでうまく社会に溶け込めない子も出てきます。
貧困や孤独に耐えかねて、自分を犠牲にしてでも誰かとつながろうとすることもあります。
中には、施設を出たあとに連絡がつかなくなってしまう子も少なからずいます。
施設を出るときは夢と希望を持って社会に出ていった子どもたちが、社会からの厳しい歓迎を受けて諦めと絶望に追いやられる。
こんなことがあっていいのでしょうか?
「みらい基地プロジェクト」では、施設を卒業した子どもたちがいつでも戻ってこられる場所を作ります。
困ったとき、寂しいときにここに来れば、子どもの頃に遊んでもらった優しいお兄さんお姉さんがいる。
そんな場所が世界にたったひとつあるだけで、希望は絶対に消えない、消させない。
みらい基地はそんな場所でありたいのです。
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