株式会社ここにある代表取締役

藤本 遼さん

「月と風と」さんは、ふつうのNPOとは、ちょっと違う。障がいのある人たちの表現と交流の場をつくったり、みんなで銭湯に入りに行ったり。「仕事にならない」いろいろな活動をしていて、おもしろいなあと思う。というか、「月と風と」さんたちがいなかったら、ぼくの視野はいまよりずっと狭かったかもしれない。

「ミーツ・ザ・福祉」という取り組みがある。障がいのある人もない人も一緒になって楽しむことのできるフェス。その企画をこれまで一緒にさせてもらっている。そのおかげで、何度もグッとくる瞬間を味わうことができたし、なにより自分自身の内に変化があったと感じている。

「多様性」という言葉は、あまり好きではない。きっと人間ひとりが見える世界には、限界がある。だから「多様性」という言葉が指し示す範囲も、その人が見ている世界の限界をたぶん超え出ることはないのだろうと思う。

けれど、「月と風と」さんと一緒にいると、自分のなかの「多様性」が少しずつ広がっていくような感じがする。みなさんと一緒にいることで、今まで知らなかった「あの人」に出会う機会が増えた。そして知らなかった「あの人」と出会うことは、知らなかった「自分」と出会うことでもあるということを知った。

いつもありがとうございます。これからも一緒に、いろいろな場をつくり続けていきたいと思います。