Issues we are working on
「スポーツにおける貧困」の課題に取り組んでいます。
日本にも、経済的な貧困や社会格差を理由にスポーツを諦める子どもがいます。
また、そのような子どもを支える仕組みがスポーツ界にはありません。
当会はサッカーに注力し、経済的な理由等でサッカーをしたくても始められない、続けることが難しい子どもの応援をしています。
支援を希望する子ども人数は、この4年間で5倍に増加し、2025年は1ヶ月間で520人を超えました。
当会調査で受益世帯の38%は子どもがサッカーをするために「借入」を経験しており、約30%の子どもが「家計を心配して家族に辞めると伝えた経験」があり、50%以上の保護者が「相談をしたくても相手がいない」など、深刻な状況が確認され、社会に頼る場所を必要としています。
一方で、子ども支援領域におけるスポーツ支援は、教育や食糧など生活インフラの支援に比べて優先度が低い現実があります。そのため、予算化されにくい、共感されにくい、活動と担い手が生まれにくい、結果的に取り残される状況が続いています。一般的にスポーツは趣味や娯楽として見られる傾向もあり、当事者は困っていても声を上げることが難しく、子ども自身が諦めるという声が届くことも少なくありません。
Why we are tackling this issue



背景1: 経済的な貧困
日本では、最大7.2万人の子どもが相対的貧困下でサッカーをしている可能性があると推測されます。私たちが応援する世帯の60%は世帯年収が200万円以下です。また、2024年に実施した調査では、受益世帯の38%が子どもがサッカーをするために「借入」をしていたなど深刻な状況が明らかになりました。
背景2:規模の拡大
当会に支援を希望する子ども人数は、この4年間で5倍に増加し2025年度は520人を超えました。
背景3:社会との希薄なつながり
誰にも相談できないゆえ、精神面の課題を抱える子どももいます。奨励金給付や物資支援だけではカバーできない、自分のことを見て認めてくれる居場所や、自分の目標や夢を応援してくれる仲間との繋がりを感じられる環境をつくる活動が求められています。
背景4:社会の理解
当事者に子どものスポーツ支援を求めることの心理的障壁があるためです。弊会の調査で「82%の世帯が『子どものサッカーに対する支援活動は、食料や教育など生活インフラの支援と同じくらい必要』と回答した一方で、約40% の世帯が「子どもサッカーの支援は、他の支援に比べて支援を求めることに抵抗がある:」と回答しています。
How support is used



逆境環境にある子どもが本来持っている力を閉ざす状況から、その力を引き出し、己の可能性に挑戦できる状態に変える。
そのために、下記活動を実施しています。
<活動コンセプト>
「支援事業」から転換。「選手協働」&「担い手育成」のモデル事業の実践。
貧困や格差は簡単になくならない。ゆえに、私たちが取り組むのは一時的な支援活動にとどまらない循環型のモデル事業です。
サッカー選手を中心としたスポーツコミュニティ等と協働するモデル事業を構築し、現行の仕組みに求められる変革点を明らかにし、未来を良くする環境づくりに繋げていきます。加えて、課題に取り組む担い手を育成する仕組みとして、大人だけでなく、「同じ境遇の子どもを支援したい」とする中高生が子ども支援を企画・実践するプログラムを2026年に開始します。
<日本の活動>
●「子どもサッカー新学期応援」
日本全国の経済的貧困や社会的な理由でサッカーをしたくても諦めている、続けたいけど困っている小学1年生〜高校3年生の男女(国籍問わない)を対象に、様々な支援を実施。
1)機会を守る
・奨励金給付:サッカーに関わる費用として5万円
・ 用具寄贈:ウェア、シューズ、ボール、バッグなど
2) 体験を増やす
・選手や日本サッカー協会等と連携し、試合招待、選手交流など特別な体験の提供
3) 調査
・受益者へのアンケート調査を通じた課題・ニーズの可視化
4) 社会啓発
・スポーツ界と共に課題の発信・社会啓発
▷実績
2021年〜2025年の5年間で45都道府県の子ども2,100人以上を支援。給付した奨励金額は2,400万円を超える。
▷2025年の活動報告はこちら
https://www.lovefutbol-japan.org/posts/57153900
●エンパワメント活動
「選手と子どものエンパワメント交流」
逆境環境の子どもは、誰かに相談できる環境が整っていないため、孤独や孤立を感じていたり、自己肯定感が低い傾向があるなど精神面で課題を抱えているケースがあります。応援する人の存在を体感する機会、自分の力に自信を持つ機会が必要とされています。そうしたお金や用具の支援ではカバーできない心の領域に対して、子どもたちが自分を見てくれる選手の存在や、自分の夢を応援してくれる居場所があることを肌身で体感する機会を提供する活動。選手が6ヶ月間オンラインやリアルで交流し、子どもたちが本来持っている力を引き出すことを意識し、交流後の日常で子どもが主体的に体験機会を広げられることを目指しています。
2026年には「いつか自分と同じ境遇の子どもを支援したい」とする中高生と新たなプログラムを始動します。
▷実績
2021年〜2025年の5年間で子ども274人が参加。
●居場所づくり
「Safe place to play / 誰でも無料で遊べるミニサッカーコートの開所」
子どもたちが格差なく誰でも無料で遊べるミニサッカーコートを、地域コミュニティと開所する取り組み。
▷実績
2022年 神奈川県に1箇所開所。
●仲間づくり
「1% FOOTBALL CLUB」
サッカー界に支援の輪を広げる仕組み。現役のサッカー選手が年俸等の1%を、サッカービジネスに携わるコミュニティがその事業収益の1%を寄付して、上記活動の原資に充てています。
▷実績
現在、27名の選手が参画(2025年12月末時点)。
一覧:https://onepercentfc.com/member/
<海外での活動>
「コミュニティ型のサッカーコートづくり」
子どもが安全に遊ぶ場所のない地域で、地域住民とスポーツグラウンド共創を通じたスポーツの機会格差解消と、グラウンドを拠点に教育・治安・ジェンダー格差など子どもたちが直面する課題解決に取り組む。現地で活動するNPOおよび地域住民を「主役」とするコミュニティ型の手法を通じて、①子どもたちが安全にスポーツを楽しめる場所の新設、②地域のオーナーシップ育成、③地域課題の改善を目指している。
▷実績
2018年ブラジル(レシフェ)、2019年インド(ムンバイ)、2025年 ブエノスアイレス(アルゼンチン)

