Purpose
東京電力福島第一原発事故により未だ残るホットスポットへの不安により、自然体験や外遊びの機会が減少してしまった福島の母子を京都に招待し、約3週間地元の幼稚園に通ってもらう取り組みです。チェルノブイリ原発事故により大きな被害を受けた隣国のベラルーシ共和国が今も国策として行っている「子どもたちが非汚染地帯で3週間過ごす」保養制度からヒントを得た、日本で唯一の活動です。
また、福島近郊の放射線量の低い場所に、日々、放射線の不安と向き合っているママたちが一時的にでも休息でき、子どもたちが自然の中での体験をたくさんできるような施設「ミンナソラノシタこどもの家」を設立・運営を目指しています。
Past Activities
2017年より、全国唯一の子どもの保養のための「幼稚園留学」を主催。
毎年4組の福島の母子に古都京都ならではの文化体験と、青空の下で子どもたちの笑顔がはじける3週間を過ごしてもらっています。
幼稚園留学の期間中には、京都の皆さんに福島の現状をお伝えするためのイベントを開催しています。
地元の方々との交流会や、福島のお母さんのお話会、福島の現状を伝える講演会などです。
また、東日本大震災を忘れないための啓発活動として、中学校への出前授業や、チャリティーコンサート、映画上映会、オリジナルグッズの企画販売をしています。
また震災に関わる中で、防災・減災の重要性を実感し、スタッフ3人が防災士の資格を取得し、子どもや子育て世代向けの防災教育活動も行っています。
Achievements
子ども達は園庭で伸び伸びと遊び、どんぐりや落ち葉拾い、おいも掘りなど、心ゆくまで自然に触れる体験をしました。母親達は日頃の心配事から離れ、ゆったりした気持ちで子どもとの時間を楽しむことができました。(いつもは子どもが触るものにどうしても目を光らせてしまうそうです…)
また、京都の皆さんとの交流イベントを通し、京都の皆さんに福島の現状や母親たちの想いを知っていただきました。
さらには、福島では口にすることが難しい本音を語ることで、自分の気持ちを整理することができました。
また、幼稚園留学で出会った参加者同士が、福島に帰った後もかけがえのない「本音を語れる友」として交流を続けています。
【母親たちの声】
「幼稚園から帰宅した子どもの靴に砂がたくさん入っていて、いっぱい外で遊んだんだなぁと、嬉しい気持ちになりました。」
「遠く離れた京都の人が今も福島を思ってくれている、忘れないでいてくれているだけで感謝です。これからも忘れないでいてほしいです。」
「放射能の心配をしないで暮らせることがこんなにも幸せなのかと、 ‘当たり前のこと’を実感しました。」
Necessary expenses of the business
福島の母子が福島と京都を往復する交通費24万円(4組8人分)
3週間過ごすマンスリーマンション代36万円(4部屋分)
日用品代4万円
幼稚園の保育料は受け入れ幼稚園さんが負担してくださいます。
食材の一部は、京都の生活協同組合2社が寄付してくださいます。