汐凪の遺骨捜索、その意味
2026/8/29 17:36

汐凪の遺骨の一部が初めて見つかったのは、2016年12月9日でした。それ以来彼女の身体の2割ほどが見つかっています。要するに8割は見つかっていないということです。そうなってしまった要因は明らかに原発事故であり、震災の翌日にちゃんと捜索が出来ていたら生きて帰った可能性はゼロではないと考えています。
2022年1月2日に約5年ぶりにほぼ最初と同じ場所から見つかった汐凪の右の大腿骨。「まだここにいるんだからね!」と汐凪に言われた気がしました。今となっては全てを見つけ出すことが困難な状況下。それでもゴールデンウィークと年末年始には捜索を継続しています。そこにたくさんの人たちが手伝いに来てくれているのですが、その人たちは汐凪自らが集めているんだと感じていて、彼女の存在があるからこそ関わり続けている人たちです。全てが見つかってしまえばその人たちは来なくなる。それを心配して汐凪は出てこないのかもしれない・・・、なんて思っています。汐凪は人からも好かれ、人が好きな子でもありました。人とうまく付き合う要領の良い子でもありました。だからこの探すという行為は、ずっとずっと続いていってほしいと思うのです。
そしてこの汐凪の捜索は、学びの場になっていると感じます。東日本大震災、原発事故がどうして起こってしまったのか・・・。じゃあその上で防災についてや、次の社会はどんな社会にすべきなのか・・・。それ以外の社会課題、戦争や不条理な歴史の中で犠牲になった人や地域の問題・・・。汐凪の遺骨を捜しながら、そんなことについて一緒に考え、議論する場にもなっている。わずか7歳の女の子がそんなことを考えているはずもないのですが、彼女の存在がそんなことを考えている人たちと問を呼び集めているような気がするのです。
そんな意味でもこの不思議な捜索活動は継続していきたい。そこにもっともっといろんな形で関わってくれる人たちが増えていけばいいと思うし、それこそが汐凪自身が願っていることだと思えるのです。


