常務理事・荒川朋子より|なぜ西日本研修を続けるのか
2026/8/29 12:31

皆さま
いつもアジア学院の活動に関心を寄せてくださり、ありがとうございます。
常務理事の荒川朋子です。
これまで西日本研修寄付キャンペーン「隣人とやさしく生きる」について何度かお知らせしてきましたが、今回は寄付のお願いだけではなく、「そもそも西日本研修とはどのような研修なのか」を知っていただきたく、ご連絡しました。
学院創設時から続いてきたこの研修が、なぜ今もアジア学院にとって大切なのか。
少し長い文章になりますが、お時間のある際にお読みいただけましたら嬉しく思います。
アジア学院の西日本研修とは
西日本研修は、学院創設期から続く長寿プログラムであり、教務の観点からも欠かすことのできない、農村コミュニティリーダーたちにとって大切な学びの機会です。
この研修は、各地で支えてくださる協力者の存在なくしては成り立ちませんでした。学生や同行職員にとって忘れがたい学びの旅となってきた背景には、惜しみなく力を貸してくださる協力者の皆さま、そしてホストファミリーの温かな支えがあります。開始当初から訪問している3つの地域について、少しご紹介いたします。
最初の宿泊地である静岡県浜松市では、聖隷グループを訪問します。きっかけは、学院創設者・高見敏弘牧師が、聖隷の創設者である長谷川保先生にアジア学院設立のための支援をお願いしたことにあると言われています。長谷川氏は高見牧師に「アジア学院ができた暁には、研修で協力を惜しまない」と約束してくださり、それ以来、病院、看護短大、こども園・中学・高校、福祉施設、遠州栄光教会など、聖隷に関係する多くの方々がホストファミリーとして学生を迎えてくださいました。
(現在はホームステイは行っていませんが、かつてのホストファミリーの中には、長い年月を経てアジア学院の職員になった方や、私の親戚になった方もいます!)
みかんの産地として知られるこの地域で必ず訪れる山中忍さんのみかん畑は、学生たちにとって楽しい思い出の場所です。長年にわたり温かく迎えてくださり、ご自宅のみかん畑で好きなだけみかんを採らせてくださるからです。
大阪でのフィールドスタディーとホームステイは、西日本研修の開始当初より大阪YMCAにご協力いただいています。大阪YMCAのスタッフであった田中義信さんは、1977年、日本YMCA同盟に出向。全国の専門職主事の研修(3ヵ月コース)を担当されていた際、アジア学院でのYMCA職員の研修を立ち上げ、両者の関係を深めてくださいました。大阪に戻られてからも、田中さんは大阪YMCAとアジア学院の結びつきを大切に育ててくださいました。
大阪YMCAでのホームステイはコロナ禍により一時中断しましたが、2024年に再開しています。これまでのホストファミリーからは、日本人学生が誕生した例もあります。
三つ目の訪問地は熊本県水俣です。現在のカウンターパートである「からたち」の源流は、水俣袋地区反農薬生産者連合(反農連)にあり、大澤忠夫・つた子ご夫妻と会の皆様が1980年代から継続して協力してくださいました。現在の研修受け入れの中心は娘の菜穂子さんで、二代にわたりこの研修を支えてくださっています。また水俣は、学生数が4名まで減ったコロナ禍の時期にも受け入れを続けてくださった地域です。
これに加え、広島の原爆資料館も欠かすことのできない訪問地です。南インドの卒業生のトーマス・マシューさんは、広島訪問をきっかけにインドで核兵器廃絶活動と平和運動を始めました。研修の訪問地は時代とともに変化し、四国の自然農法家・福岡正信氏の農場を訪れたり、九州・中国地方をはじめ西日本各地の農業者、市民活動、社会福祉の現場を巡ったこともあります。現在は三重県の愛農学園農業高校を毎年訪問し、生徒さんもアジア学院を訪れ、双方向の交流が続いています。
西日本研修は同行職員4〜5名がマイクロバスを交代で運転し通訳も兼ね、かつては2週間以上、現在は12日間で約3,000kmを走り抜けます。観光地を素通りしながら、困難に向き合い歩み続ける人々、そしてその人々に寄り添う方々と出会い、対話を重ねる旅です。
私はかねてより、この旅こそ、日本人が体験すべき旅だと感じています。日本のもう一つの姿、忘れてはならない歴史、心に刻むべき人々に出会う旅なのです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
西日本研修は、応援のおかげで実施に必要な220万円を達成し、今年も実施できることになりました。学生たちの残りの学びを支えるため、キャンペーンは9月末まで継続しております。
これからも研修の様子や学生たちの学びをご報告してまいります。 引き続き見守っていただけましたら幸いです。
アジア学院 常務理事 荒川朋子
「学生1人が1日、現場へと向かう燃料代」
1,000円
マイクロバスが25km前進するための燃料サポート(または、安全に駐車・休憩するための駐車場代・雑費)
燃料代(40円/km)×25km。気軽に参加でき、学生の1日の移動や安全な駐車・休憩を直接支える項目です。
「3,000kmの道のりを支える安全なインフラ費用」
3,000円
長距離移動を安全に走るための高速料金・駐車場代のサポート(または75km分の燃料代)
75km分の走行燃料、または旅の安全な走行環境(高速・駐車場)を確保するための実務費用に充てられます。
「学生1人分の全行程(3,000km)の高速道路料金」
5,000円
学生1人が西日本各地の研修先へ安全かつ時間通りに移動するための高速道路利用費
長距離移動の負担を和らげることで、学生が次の研修地での体験や対話に100%集中できる環境を整えます。
「学生1人分の夜間フェリー移動&温かい朝食サポート」
10,000円
大阪—門司間のフェリー移動費(ベッド代)+朝食代(1人分)
長距離移動の体調管理を整え、万全の状態で次の研修地に臨むための大切なサポートです。
「学びの移動拠点・マイクロバスのレンタル費用(約1日分)」
30,000円
レンタルバス代400,000円のうち、研修期間中の約1日分の車両代に相当
移動中も議論と振り返りが生まれる動く教室の1日分を確保し、学生同士が刺激し合い変化していく時間を支えます。
「学生1名が西日本研修(3,000km)を走り切る交通費一式」
50,000円
学生1名が西日本研修(3,000km)を走り切る全交通費(バスレンタル分・燃料・高速・フェリー・駐車場代)
現場で生きた課題に触れ、ひとりの学生が『自らを変え、世界を変えるリーダー』へと成長していくストーリーそのものを丸ごと後押しする支援です。
「学びの場をつなぐマイクロバスレンタル費用の4分の1」
100,000円
レンタルバス代400,000円の25%分を負担。
プロジェクトの基盤そのものを支える大口サポートです。学生全員が西日本を駆け巡り、豊かな学びと出会いを重ねるための移動の土台を力強く支えます。


