【活動紹介04】:南三陸子そだてハッピープロジェクト
2026/6/25 10:00

「子育てしやすいまちにしたい。」
そんな町の女性たちの声から始まったのが、南三陸子そだてハッピープロジェクトです。
東日本大震災後、復興が進む一方で、南三陸町では子育て世代が抱える困りごとや不安は地域の中で見えにくい状況にありました。少子化が進む地域では、子育て世代そのものが少なく、親同士がつながる機会や、子どもを預けたり安心して過ごせる居場所の選択肢も十分とは言えませんでした。

そこへコロナ禍が重なり、人と人がつながる機会はさらに失われました。小さな子どもを育てる母親たちは、孤立や不安を抱えながら子育てをせざるを得ない状況に置かれていました。
そんな中、震災後に南三陸町へ移住してきた女性たちが母親となり、「もっと子育てしやすい町にしたい」と声を上げてくれました。
その声をきっかけとなり、子育て中の女性たちと近隣市への子育て団体視察を行ったり、勉強会や交流会を重ねたりしながら、町の中に子育ての現状について一緒に考える場をつくってきました。

また、行政にも協力をお願いし、子育て家庭へのアンケートを実施しました。当時の南三陸町には子どもを一時的に預けられるサービスがなく、子育て中の家庭にとって大きな負担となっていたことから、まずは預かり支援に対するニーズを把握することから始めました。
ニーズ調査を行ったのは、2023年3月のことでした。
そこから、子育て当事者の声やアイデアを一つひとつ集めながら、地域に必要な取り組みを形にしてきました。
その活動に欠かせなかったのが、同じ町で暮らす子育てサポーターの存在です。子どもの支援に関心のある方に集まっていただき、講習会を通して見守りサポーターを育成し、一時預かりやイベント時の託児など、子育て中の女性たちの心強い味方として支えてくれています。
また、乳幼児と母親の居場所として気軽に集まれる交流の場、行政と住民が子育てについて一緒に考える「しゃべりば」の企画・運営など、試行錯誤しながら、一つひとつの取り組みを積み重ねてきました。
一人の「困った」という声も、丁寧に話を聞いていくと、その人だけの悩みではなく、多くの子育て家庭に共通する地域の課題であることが少なくありません。
WEはこれまで、女性たちの声に耳を傾け、一人ひとりの思いを地域の中で形にする活動を続けてきました。南三陸子そだてハッピープロジェクトも、その一つです。
【この活動に参加した女性たちの声】
- 東日本大震災のとき、私の子どもは生後半年でした。外で遊べる場所も少なく、支援センターも遠く、孤独を感じながら子育てをしていました。だからこそ、子育てが一段落した今、同じように子育てをする人たちの力になりたいと思い、この活動に参加しています。活動を通して、行政や地域の子育て環境に対する意識も変化していると感じています。
- 南三陸出身の私にとって、子育て環境への不便さも当たり前のことでした。だけど、移住してきたママたちと出会い、一緒に活動する中で、「困りごとは地域の課題として変えていけるものなんだ」と気づきました。仲間との出会いを通して、「誰かがやる」のではなく、「自分にもできることがある」と思えるようになったことが、私にとって一番大きな変化です。今では、親も子どもも安心して暮らせる地域づくりに、これからも関わっていきたいと考えています。
子育て中の女性たちの「困った」という声から始まった取り組みが、今では地域の仲間や行政を巻き込みながら、少しずつ町の仕組みへと育ち始めています。
今回のマンスリーサポーター募集は、こうした一人ひとりの声を、地域で支え合う仕組みへと育てていくための挑戦です。
少子化が進む中でも、この町で安心して子育てができる環境を未来へつないでいくために、ぜひ私たちの活動を応援していただけたら嬉しいです。
栗林 美知子





