今年のバースデードネーションが「どうしてふぇみゼミ応援なのか」についてもう少し
2025/8/1 12:00

私は2024年度に、沖縄県で食支援の活動をされていらっしゃる団体のみなさんと「多様な参画で実現する支援される側の尊厳を守る新たな食支援事業」に取り組みました。その事業の入口には、沖縄県の貧困率の高さという課題があり、子どもの貧困やひとり親(特に母親)の困窮、若年妊娠やDV被害などに対応するシェルター機能の不足などの目に見える問題が山積する状況がありました。
食支援事業に取り組む中で、県内で活動していらっしゃるみなさんのお話を聞いたり、みなさんがサポートする方々の様子を見たりするうちに、私の中である違和感がむくむくと大きくなっていきました。
「この状態にしないためにできること、しなくちゃいけないことがあるのじゃないの?」
そういう違和感です。貧困の課題が話し合われるとき、その対象は多くの場で「母」と「子」です。ひとり親で特に困窮しているのは「母」です。若年妊娠は当然「母」です。DV被害の多くは「女性」です。その「母」や「女性」の自立のための就労支援や技術支援、それが成功すると女性活躍の文脈でメディアに取り上げられ注目を浴びる、それを見た女性たちがエンパワーメントされる、これ自体は大事なことだし必要なことです。ただ、これって対処療法ではないでしょうか?
DV被害ということは加害をする側があります。「子」がいるのなら「父」がいます。「母」や「女性」が困難に陥っている原因を触らずに、緊急度の高い状態になったところへの支援やケアだけを続けても、貧困率の上昇は止まらないのではないかと思うのです。
では根本的に何を変える必要があるのかを考えたときに、某政党から参院選で当選した方が「私をみなさんのお母さんにしてください」発言をされ、東京選挙区の20~60代の男性の得票率はその方がトップだったという事実に見られるような、家父長制的社会構造の中で、男性が自分以外の誰か(その多くは「母」や「妻」がベース)のケアを当たり前として生きている事実とまずは向き合うことの必要性に気が付きました。
それについて知り、考え、自分の行動につなげるための講座が、ふぇみゼミでは多様です。気になりつつ受講できていない講座ですが「戸籍」をテーマとしたものがあります。
遠藤正敬さん「戸籍とはなにか―「家」の思想を衝く」全5回【フェミニズムのためのベーシック講座2025第2弾】
この動画で戸籍が、「家族、女性、民族、国籍などにまつわる様々な差別を産んできました」と説明されています。時間的お金的余裕がなくて受講せずにいたのですが、改めてこの動画を見たら、あとから配信で追いかけて受講したくなりました!
ふぇみゼミの講座やコミュニティの姿について、語り実践する仲間が増えることで、私たちが不用意に傷つけられることが少ない社会を作っていけると考え、今年のバースデードネーションではふぇみゼミ応援、というテーマに決めました。ぜひぜひご参加ください!!
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