井上広之

認定NPO法人ソルト・パヤタス/事務局長
NPO法人coco change 監事

学生時代、私はフィリピンの貧困地域での支援活動にインターン生として１年間関わっていました。現地の人が直面している貧困という問題の厳しさを知ると同時に、現地の人が持っている「良さ」も知ることができました。地域内で知り合いがとても多い人、料理が上手な人、コミュニケーション能力が高い人、英語が上手な人。「これらの良さを上手く活用して地域が抱えている貧困問題が解決できればな…」と漠然とした想いを抱えながら、私はインターンの任期を終えて日本へと帰国しました。
社会人2年目の2014年4月、現在COJで理事を務めている山本佑輔さんに誘われて、コミュニティ・オーガナイジングのワークショップを受講しました。問題に直面している当事者の資源を戦略的に活用するという手法は、まさに私がインターン生時代にフィリピンで抱えていた想いを実現するための手法だと感じました。その後コミュニティ・オーガナイジングを身につけるために、ワークショップのコーチも何度か務めさせて頂きました。

まだまだ部分的にではありますが、フィリピンの現場でコミュニティ・オーガナイジングの実践にチャレンジをしています。そのプロセスを経て、地域の人たちの自己肯定感が高まっているように感じます。「貧困地域に生まれた私たちは、このまま貧困のまま暮らしていくんだ…」という風に思っていた人たちが、「私たちが貧困問題を解決するための1人なんだ！」と思えるようになるほどの力を、コミュニティ・オーガナイジングは持っています。

コミュニティ・オーガナイジングを通じて人々の自己肯定感が高まり、1人1人が社会を変える力を持っているんだ！と信じられる社会を実現したいと考えています。そのために、是非皆さんのお力をお借しください！