理事からのメッセージ紹介③
2022/10/11 11:09
【理事:松本江理(まつもとえり)】
聴導犬ユーザーの松本江理です。現在3頭目のパートナーのチャンプ(トイプードル)と暮らしていますが、ユーザー歴27年は現役で最古参かもしれません。
私は日本補助犬情報センターの理事という「中の人」としての役割をいただくと同時に、センターの情報や活動の恩恵を受けるユーザー当事者でもあります。
前身である日本「介助犬」アカデミーから日本「補助犬」情報センターとなり、補助犬3種についての情報の収集や提供をその名に冠していますが、単に情報提供にとどまらない活動が求められていることをどちらの立場としても痛感しています。
補助犬法ができて20年経っても未だ補助犬同伴での施設の利用等で起こる同伴拒否。私もチャンプと出かけた先で、残念な思いを何度もしました。
センターでは、ユーザーたちがそんな思いをしないで済むことを目標として活動していますが、そのためには単に補助犬のことを知ってもらうだけでは困難だと考え、現在は補助犬啓発にとどまらない「インクルーシブな社会」を目指すという大きな目標を掲げています。
全ての人が自分らしく生きることができる社会であれば、補助犬と生きる私たちも含む、さまざまな生きづらさを抱えた人も、自分らしく生きることができるに違いありません。そんな「インクルーシブな社会」を「補助犬」という切り口から目指していく、それが、補助犬育成団体でも障害当事者団体でもない、日本補助犬情報センターだからこその役割だと思うのです。
私自身、センターの活動の一環として、チャンプと共に小中学校などでの出前授業をしていますが、そこでは補助犬の説明だけでなく、「障害の社会モデル」の話をしています。どの年齢の子どもたちもその年相応の感じ方で、「この世の中にはいろいろな人が暮らしているんだ」「誰もが社会の一員なんだ」ということを当たり前のこととして受け止めてくれる様子にやりがいを感じています。
補助犬についての理解が広がることで、インクルーシブな社会になる。インクルーシブな社会になることで補助犬と暮らす人々が暮らしやすくなる、そう思うのです。
日本補助犬情報センターの活動は、補助犬(とユーザー)のためだけではありません。補助犬と人と社会をつなぎ、すべての人が自分らしく生きることのできる社会を目指す。そんな活動をこれからも広く続けていくために、補助犬法20周年という節目のこの年に、あらめて皆様のご支援を賜るのと同時に、このクラファンを通して、多くの方が補助犬をとりまく現況を知っていただくきっかけとなれば、と願っております。
日本聴導犬パートナーの会副代表・社会福祉士 松本江理
【理事:田中久理子(たなかくりこ)】
日本補助犬情報センター理事 田中(明地)久理子です。ソーシャルワーカー、相談支援専門員をしています。
■日本補助犬情報センターとの出会いや関わり
私が訓練事業者で働いている時から、日本補助犬情報センター(旧:日本介助犬アカデミー)は頼れる外部機関でした。熱い想いで補助犬の歴史を作ってきた橋爪事務局長とクールに一人で何役もこなす事務局馳川さんはとにかく魅力的。
補助犬使用者さんは身体に障害がある方ですが、これまでの仕事を通して、知的障害や精神障害がある方々ともご一緒してきました。サポートが必要なところはそれぞれ違います。必要なサポートが的確に受けられれば、生活が豊かになり、力を発揮できるということをこれまで出逢った方たちから教えてもらいました。子育中にベビーカーで上がれない段差を一緒に持ち上げてもらうこと、計算が分からない時には得意な人に教えてもらうこと、補助犬と使用者さんの関係もそれらと変わりありません。
■皆さんへのメッセージ
補助犬法施行20周年をきっかけに、どんなサポートがあれば障害が障害でなくなるのか、生活が楽になって、もっともっと楽しくなるのかを一緒に考えていただけたら嬉しいです!
松本、田中がレポートした「ほじょ犬フレンドリー祭りin YOKOHAMA」の記事もぜひご覧ください!
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【御礼・特典】
50,000円
30000円コースの内容に加えて、
・介助犬デイジーと聴導犬チャンプの足形入りサンキューレター
・「木村佳友&介助犬デイジー、松本江理&聴導犬チャンプとオンラインでお話してみよう!」参加券